第277話 再び自己紹介
香織にが連れ去れた翌朝。
神様「さぁ、太郎!香織を助けに行くぞ。」
「「「「「えっ?」」」」」
勇者「いやいや、おじいちゃん
。それって香織がいる場所が分かってるってこと?」
神様「だから言ったじゃろ!香織にはマーカーをつけたと。」
「「「あっ!」」」
太郎「で、今香織はどの辺りにいるのですか?」
太郎様の敬語。久々に聞きました。
神様「うむ、ちょっと待つのじゃ。………………………うん、あっちじゃな。」
「「うわっ!かなりアバウト!」」
太郎様と勇者がキレイにハモりました。
神様「ここからはかなり離れてるな。あやつ、こんな短時間でよくこの距離を香織を連れて逃げられたのぅ。」
太郎「それって、どのくらいの距離なんですか?」
神様「太郎や、なんか他人行儀で気持ち悪いわ。昔みたいに『じっちゃん』でないと落ち着かんわ。」
「「「えーーーーーっ!」」」
勇者、太郎様、そしてなぜかユーナまで驚く。
太郎「俺、昔そんな呼び方をしてたんですか?」
神様「うがーーーーっ!太郎っ!普通に話せ!って言うか、儂はお主の義理のおじいさんになるんだ!だからその他人行儀な言い方はやめなさい!」
ぼかっーーーん。とする太郎様。
太郎「じっちゃん、ごめん。」
神様「ふぅ~う。やっと落ち着いたわ。で、なんだっけな?」
ガシャン!なぜか、何人かがコケてた。
太郎「じっちゃん、香織がいる距離が知りたい。」
神様「そうだな。古代竜に乗って2日って所じゃな。」
「「「「2日!」」」」
さすがに驚いた。たった半日で古代竜に乗って2日の距離を離れるとは思わなかった。
ユーナ「じっちゃん、ならみんなで古代竜に乗るのじゃな?」
神様「お前はじっちゃん、じゃなかろう。おじさんだ!」
神様「太郎、そう言えばお前の仲間達は、バタバタしてて紹介してもらってないな。」
太郎様ギクリ!
太郎「そ、そうだね。じゃあ1人づつ紹介するよ。まずは、先生から。」
先生「初めまして。私は杉本愛です。椿君や三ヶ日さんのクラスの担任をしています。」
神様「学校の先生だったのか。どうりでクラスごと召喚したのか。」
「「「「えっ?」」」」
太郎様や勇者達は驚いた。
先生の話は続く。
先生「はい。その通りです。そして、この星のアーゼスト国の第二王女のオリビア・アーゼストです。今回の事件の切っ掛けを作った張本人でもあります。」
神様「お姫様が、直に地球で先生をしてまでとわな。しかし、酷い国王と王妃だ。」
先生「はい。今はみんなで地球に、帰れるお手伝いをしています。」
神様「先生はこの星より、地球の方が好きみたいじゃな。」
先生「はい。小さいとき無理やり地球に逆召喚されて、その時に瀕死のケガをしました。その時はその場所がどこか分からず、ただあとは死ぬだけと思っていた時に、今の義理の両親に助けられました。あの時も、そして今も凄く優しい両親の為に早く帰りたいと思ってます。」
神様「そうか、そうか。」
太郎「じゃあ、次は……………、」
ユーナ「私じゃ。次は私!」
太郎「えっ?ユーナ?紹介必要?」
ユーナ「当たり前じゃ!太郎、お主は何を言ってるのじゃ!」
太郎「あ、あぁ、わかった。じゃあ、次はユーナです。」
ユーナ「初めましての人は初めまして。私は女神のユーナ・エアリス。おじさんの依頼で太郎達を助けるためにきました。」
「えーーーーーーーーっ!そうなの?」
ユーナ「なんじゃ、太郎?」
太郎「いや、ユーナそんな事一言も聞いていなかったから、今初めて知ったよ。」
ユーナ「あ~、確かに何も言わずに突然助けたような……………。」
太郎「ユーナ、もういいだろう?」
ユーナ「しょうがないな。将来の旦那様はせっかちじゃの。」
「「「「んーーーー?」」」」
不穏な空気が流れてきた。
神様「ユーナ、今なんと言った?」
ユーナ「へっ?」
あれ?この展開はマズいのでは?
次回「太郎様大ピンチの巻」になりそう。
いつも最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
一応確認はしてますが、もし誤字脱字などありましたら、スルーしてお読み下さい。




