第269話 兵器
あれから問題なく3階層~2階層まで来る事ができた。
実はこの間、面白い事や危ない事など一切なく最後の1階層の転移門を目指している最中だった。
香織「おじいちゃん、次の転移門を抜けたら地上なんだよね?」
神様「そうじゃな。」
今、最後の転移門まで後少しの所まできていた。しかし、神様の様子が少し………いや、かなりおかしい。
勇者「おじいちゃん、なんか変だよ。」
神様「何がじゃ。」
勇者「いや、態度とか雰囲気とか…………。」
香織「おじいちゃん、何か隠し事とかしていないよね?」
神様「……………。」
香織「おじいちゃん!ハッ!」
神様「来るぞ。みんなきをつけるのじゃ!」
アン「え?な、何?」
勇者「香織っ!一体何が来るんだ!」
香織「わ、分からない!でも凄い数。な、なんなのこれ?」
神様「敵じゃな。恐らく飛行機か何かじゃろう。」
「「飛行機?」」
香織「なんで、なんで、飛行機なの?」
神様「召喚した奴にしかわからんが、恐らく古い飛行機だろう。速度が遅いからな。」
勇者「香織っ、一体どれだけの数なんだ!」
香織「ちょっと待って。…………最初のが……200機?ぐらいで、そのあと、同じように次々と、三回位別れてくるみたい。」
神様「それだけの数の飛行機だと、第二次世界大戦当時の飛行機か。」
香織「なんで?それって、地球の飛行機って事だよね?地球の人が乗ってるって事だよね?」
神様「いや、この飛行機には誰も乗っている感じはしにいの。」
勇者「おじいちゃん、それって、無人で飛んでいるって事?おかしいでしょう?だって第二次世界大戦当時の飛行機てレシプロ機だよね?21世紀の世界でもやっと無人機ができたぐらいなのに。」
香織「誰かが操っている?」
神様「その可能性は高いが、今考えるのは、この場からいかに生きて逃げるかじゃ。」
香織「戦ったらダメなの?」
神様「数が多すぎるし、古代竜達は大きいからいい的になってしまう。たから、最初に大きな魔法攻撃をしてから、そのまま突破してにげるのじゃ。」
勇者「分かった。俺やアンはあんまり役にたたないな。おじいちゃんや香織、古代竜達にお願いするしかないか。」
神様「儂と、香織が先頭に。そのあとにいさむとアンが続くように。」
みんなが一斉に頷き、敵らしきものが段々と見えてきた。
勇者「なんだ、あの数は………」
勇者は驚愕した。
神様「昔、日本が世界を相手に戦った時は、あんなもんじゃなかったわ!」
確かに、第二次世界大戦当時の日本は圧倒的物量の前に負けた一つの要因だった。
香織「おじいちゃん、違う方向からもきた。」
香織の力のない言葉に神様は
神様「まだまだじゃ。いざとなれば…………」
香織「おじいちゃん、上にも何かいる………ダメッ!」
香織は咄嗟にバリアーをみんなに張った。その瞬間!
ギュン!
赤い光かバリアーによって跳ね返り、たまたま跳ね返った場所に敵の飛行機の編隊が………
ズッガッガッガッガッガッーーーーーーーーーーーーーー!
次々と飛行機落ちていく。
勇者「なっ!」
上からの攻撃だった。間一髪香織のバリアーによって防ぐ事ができた。しかし、
ギュン!
ギュン!
ギュン!
次々と放たれるレーザーのような光。香織のバリアーでなんとか持ちこたえている状態だった。
香織「おじいちゃん、ダメ。もう持たない………」
神様「香織、良く頑張った。あとは任せるのじゃ。」
次の瞬間、香織が張ったバリアーの上からさらにバリアーのような物が張られた。
ギュン!
ガッーーーーン!
放たれたレーザーはそのまま来た方向に跳ね返って、爆発音が響いてきた。
衛星レーザー砲。
これを防ぐため、神様はかなり強力なバリアーを張る必要があった。しかし、時間が必要だったが、香織のバリアーが何とか持ちこたえてくれた。
神様「昔の兵器や未来の兵器まで。なんなんじゃ?」
さすがに神様もおかしいと思う。
しかし、危機はまだまだ続くのだった。
いつも最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
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