表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
どうして次から次へと異世界に~異世界へ強制転移される太郎~   作者: アドリブコージ
第5章 これからが本番?
261/538

第262話 見える?見えない。



あれから3時間後…………


神様「みんな気分はどうじゃ?」


勇者「うん、もう大丈夫だ!」


アン「辛かったわ。」


『我らももう大丈夫です。』


香織「ちょっと待って……………あれって何?」


神様「うん?」


勇者「どうした香織?」


香織「お兄ちゃん、ちょっとあれを見て!」


香織が何もない、草も木も生えておらず、丘や岩も無く、ただ何もない広く平な地面が遠くまで続く。そんなある方向を指を指した。


アン「うーん、何も見えないけど。」


勇者「香織、俺達には何も見えないが、香織には何が見えるんだ?」


香織「え?」


勇者「ええ?」


アン「なに?」


香織「おじいちゃんには見える?」


神様「これは大変じゃ。」


『これはまずいぞ。』


勇者「おじいちゃん、香織何が見えるんだ?」


香織「え?でもあれなんなの?ここ陸地だよね?」


「「は?」」

勇者とアンがハモる。


神様「うむ、香織の言う通りここは陸地だな。で、あれは……」


香織「どうみても、船だよね?」


「「えっ?」」

またハモる。


神様「間違いないようじゃ。しかもかなり大きいな。」


香織「しかも、あの数は……怖いんですけど。」


香織が怖いとかどの口が………ギャン!


香織「うるさい!」


す、すみません。

殴られました。


神様「まぁ、何事も無くここも抜けられるとは思ってはいなかったが。」


何事も無かった事ありましたっけ?


香織「ね、お兄ちゃん見えた?」


勇者「あ、い、いや。俺には見えないが、おじいちゃんと香織には見えるんだ?」


アン「古代竜達は?」


『我らは見えるが、しかしなぜ陸地に船など。』


神様「確にの。なぜ陸地に船が?なぜいさむやアンに見えないのか?」


香織「おじいちゃん、あれどうするの?」


神様「うむ、今の所こちらには危害は加えてはいないが、あの船の大きさと数はちと危険かもな。」


勇者「え、じゃあどうするの?」


神様「今は何もしないで少し様子を見るとするかの。」


香織「おじいちゃん、あれなんだと思う?私イヤな予感しかしないんだけど。」


神様「まぁ、様子を見るとしようかの。」


勇者「いや、でも俺とアンには見えないから、おじいちゃん俺達はどうすればいい?」


神様「そうじゃな。今から二人に身体強化の力をさらに使えるようにするか。その前に、隠れる場所も無いから、香織は一応みんなに結界を張ってくれるか。」


香織「わかった。白達みんなも少し集まって。」


みんなが香織を中心に集まった。そして、香織は結界を張った。


神様「いさむとアンのさらなる身体強化の前に、こちらの存在を見えないように。フンッ!」


神様が何やら香織の結界を被うように結界らしきものを張った。


香織「おじいちゃん、今のは?」


神様「香織が張った結界が向こうから分からないように、わしがさらに結果を上から張ったのじゃ。認識阻害の結界じゃ。」


香織「認識阻害?」


神様「その話はあとじゃ。今からいさむとアンに、今お主達が使っている身体強化の力を3倍にまで引き上げるから、使い過ぎには気をつけるのじゃ。いいな。」


勇者「3倍?」


アン「それって、もしかして私の肉体の限界をはるかに越えますよね?」


神様「そうじゃ。だから使い過ぎると急に体が動かなくなるな。いや、筋肉や腱や神経もボロボロになる危険もあるな。但し、今の力が限定的とはいえ最高3倍にまでにるのじゃ。常時3倍にまでにする事はないぞ。1.5倍とかでも今までとはかなり違うから、慎重にな。」


勇者「で、なんで今その力を?」


神様「わし達が見える物が見えないと困るかもしれんからじゃ。」


勇者「それは、身体強化をしないと見えないと。」


神様「そうじゃ。あっ、何も体全部の力を何倍にもする必要はないのじゃ。今回は目と耳じゃな。」


アン「それじゃあ、目と耳を身体強化の力を振り分ければ見えるようになると?」


神様「その通りじゃ。今からその力を上げるぞ。ンッ!」


勇者「……………どうすれば、あっ、」


アン「勇者、あ、あれって。」


神様「どうやら見えるようになったようじゃな。」


勇者「あ、あれが香織には最初から見えていたのか?」


香織「うん。」


勇者「信じられない、陸地に船が……………」


アン「勇者、何あれ?あ、あれが船なの?」


香織「それで。認識阻害の結界って?」


神様「わしらがあの船の一団が見えるって事は、向こうの船からもこちらが見える可能性は高いって事じゃ。だから向こうの船からこちらを見た時に、見えづらくする結界じゃ。完璧に見えないようにすると、力の波動が大きくなって逆に見つかる可能性があるからな。だから見えづらくする結界なら使う力も小さくて済むし、力の波動で見つかる事が少ない。」


香織「なるほど。でも見つかったら?」


神様「その時はその時でまた考える事にしようかの。」


香織「……………ふーん。じゃあ考えて。」


神様「?」


香織「多分見つかったよ。」


一瞬で緊張感がはしる。


勇者「船の一団がこっちに進路を向けてる。」


神様「困ったな。結界が何の役にもたたなんじゃ。」


香織「おじいちゃん、どうしよう?」


神様「そうじゃな。とりあえず船に人が乗っていたら話でもしてみるか。」


「「「そんな悠長な。」」」


香織「でも、こっちに来るまで少し時間かかりそうね。」


神様「ならいいが。」


船の一団が徐々に向かってくる。






いつも最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。


誤字脱字などありましたらスルーしてお読み下さい。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
https://yomou.syosetu.com/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ