第250話 香織の力が顕現?
さて、古代竜達は本当に游いだり、潜ったり出来るのでしょうか?
今まで色々な本や資料、マンガ、小説、ラノベなどを読みましたが、水竜はともかく、普通の古代竜…………ドラゴンがそんな事ができる話を聞いた事がありません。
神様「何を言っておるのじゃ?フィクションだし、ファンタジーなのだから何でもアリなんじゃ。」
香織「信じられない。いくら湖の底に転移門があるからって古代竜を使って10キロも潜るなんていい加減過ぎるよ!」
「ワシらは、強固な鱗と魔法により体中に強力なバリ…………結界を張る事で問題はないのだぞ、香織。」
香織「ちょ、ちょっと待って。今バリアーって言ったよね?言ったよね?」
「えっ?ばりあ?香織、ばりあってなんだ?」
香織「白古代竜、今からあんたの首撥ね飛ばしてもいい?」
「……………………!!ま、待つのだ。ちょっと。ちょっと。」
香織「バリアーって言ったよね?」
「……………………。はい。その通りです。」
香織「で、バリアーって何?」
「か、体全体にバリアーを張り、バリアーの中は地上と変わらないように空気と気圧が保たれます。」
香織「何それ?空気と気圧?そんな概念、この世界にあったの?それとその魔法は誰がかけるの?」
「……………………、神様です。」
香織「おじいちゃん!何勝手に地球の知識や概念を魔法に組み込んでるのよ!」
神様「いや、それは……………カッコいいから?」
香織「はぁ、ダメだこりゃ。」
でも、香織はおかしな事に気がつく。
香織「ねぇ、おじいちゃん。今ちょっと気がついたんだけど、バリアーを張ってどうやって10キロ先の底まで行くの?バリアーなんか張ったら中は軽い空気なんだから、浮き輪みたいに浮いて潜れないじゃない?」
もっともな意見です。
勇者「香織、おじいちゃんに何か策があるみたいだよ。さっきみんなと話をしたから。」
香織「私聞いてないよ!」
アン「だって、香織は1時間程別の世界に行ってたから。」
香織(あのときか。しかし、何で1時間も?私的にはほんの数分も感じなかったけど。これってもしかして、私の何かのサイノウってやつかな?)
神様「じゃあ、みんな準備はいいか?今から各自にバリアーをかけるぞ。」
香織(自分でバリアーとか言ってるし。でも、やっぱりおかしいなぁ。なんの力何だろう?)
神様「香織、大丈夫か?何か少しおかしいぞ?」
香織(私的に数十秒から数分。しかし、他のみんなが言うには1時間?あの時は確かムカつくナレーターをプチっとしただけなんだけど。……………もしかして、意識だけを何処かに飛ばす事ができるのかも。でも、どうすればできるかな?うーーーん。)
神様「香織、香織!」
香織(でも、意識を飛ばすって事は、体は放置?って事かな?)
勇者「香織、香織!どうした?」
アン「勇者、香織がまたさっきみたいな状態になりかけてない?」
勇者「まずい!香織!しっかりしろ!かおり!」
神様「うむ、少しまずいな。」
香織(でも、体が無防備な状態でいたら、何かあったら死ぬのかな?それとも、意識だけ残ってそのまま生き続けるのかな?それって、まさか。………………幽霊じゃん!アンデットじゃん!無理無理ムーーーーリ!)
神様「香織。ごめんね。」
神様が香織の頭を杖で殴った!
バキッ!
殴った?孫娘に対して殴る?
本当にあなたは神様なのですか?
神様「うるさい!こうでもしないと香織が戻ってこんのじゃ!」
香織「うっ、い、い、いたい。痛い。」
勇者「香織、大丈夫か?」
アン「神様、何もそこまでしなくても。」
古代竜立達はドン引き。
香織「あ、血が出てる。頭から血が出てる。」
神様「ほいっ!」
神様が治療魔法をすぐにかけた。
香織「あれ?痛くない。血も止まった。って、おじいちゃん!痛いから!本当に痛かったんだから!」
神様「すまぬな、香織。お主の意識がまた飛びそうだったから緊急の措置じゃ。本当にすまぬ。」
香織「おじいちゃん、何か知ってるのね?」
神様「あ~、でも今は転移門に行くのが先じゃ。あとで詳しく説明するから、今は転移門に行く事に集中してくれ。」
香織「う、わかった。あとで必ず教えてね。」
勇者「香織、大丈夫か?」
香織「うん、痛かったけどもう大丈夫だよ、お兄ちゃん。」
勇者はほっとした。
神様「じゃあ、まずそれぞれにバリアーをかけるからじっとしてておくれ。」
神様がかなりの早口で呪文を唱えた。
ブワン、ブワン、ブワン、ブワン、ブワン。
古代竜の回りに球体状の透明膜が張られた。
神様「ほいっ!」
湖にこの世界には絶対にない物が表れた。
それも、5隻?
「「「えぇぇぇぇぇ!」」」」
神様、これがあるのならバリアーは必要はないかと?
目の前に表れたのは地球に存在する?潜水艦のような物だった。
ただし、少し違うのは、一隻一隻が大型で、潜水艦の航行に必要なプロペラシャフトが無く、まるで飛行機のエンジンみたいなのがついていた。
香織「お、お兄ちゃんこれなにかな?何に見える?」
勇者「う、そ、そうだな。せ、潜水艦?」
アン「勇者、せんすいかんてなんだ?」
古代竜達はびっくり。自分達と同じぐらいの大きさの何かが目の前にあるのだ。
「お、俺達って最高の生物で最強の生き物で、魔力も魔法も知力も力も1番なはずだよな?」
「えっ?あ、あぁ、そうだよな。」
「でも、俺達は一回、子供の人間にボコボコにされたよな?」
「古代竜ってなんだっけ?」
なんか、古代竜達は自分の存在意義を疑い始めてた。
神様「さぁ、出発するぞ。」
香織「って、待って!どうやって行くの?」
神様「みんなそれぞれ、そこの潜水艦に捕まるだけでいい。あとは勝手にGPSと自動制御運転で進むから。」
「「「………………………えっ?」」」
無茶苦茶です。
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