第243話 太郎と先生
ガラガラガラガラ
太郎様と先生を乗せた馬車がゆっくりと進む。
御者台に太郎様が手綱を握り、その膝には、先生が横たわっていた。
あれから3年………いや、あれから3時間、今だに先生は気を失ったままだった。
しかし、気のせいか先生の顔は幸せな表情をして太郎様にビザ枕をされていた。
(さて、これからどうする?とりあえず、先生が起きるまでこのまま進むか。もう、アイツらとは付き合っていられない。第4章がどれだけ長引いたと思ってるんだ!)
あ、あのぅ、太郎様はそんな事を気にする必要は無いかと………
(そろそろ、夜営の準備をしないとな。どこか適当な所は…………)
日もだいぶ落ちてきた。
太郎様は視力や夜間視力、レーダーに相当する頭の中のイメージがあるので、このまま馬車を走らせても問題は無いかと思いますが、馬が持ちません。
エサと水をそろそろ与えないと、馬が潰れてしまいます。
(どかに適度な所は…………あった!これは、沼?湖?行けばわかるか。)
太郎様はどうやらいい場所を見つけたようです。
「ここか。って、これ海じゃね。?」
丘を越えて見えてきた景色に驚きの太郎様。
太郎様、しっかりとして下さい。
「でも、あれ?これは………やっぱり湖ぐらいの大きさにしか見えないけど。」
太郎様は御者台から降りる時、先生の頭を静かに持ち上げ、ゆっくりとそのまま御者台に寝かせた。
太郎様は御者台から降りて湖?海?の確認をするため、小さな波が寄せては引いて行くギリギリの所まで行き、手を水につけて手に着いた水を舐めてみた。
太郎様は自分の想像のはるか上を行くその水の味に驚愕し、恐らく今太郎様の顔を見たら、それが例え家族でも見た事がない凄い顔をしていた。
そして倒れた。
太郎様、大丈夫でしょうか?
第5章、始まったばかりなのに前途多難?なようです。
「ま、マジかー!」
いつも最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
やっと、…………って言うか、強引に前回の話で第4章を終わらせました。
第5章 これからが本番?です。
よろしくお願いいたします。
それから、誤字脱字などありましたらスルーしてお読み下さい。後日修正や訂正をします。




