第22話 先生のビックリな過去。
誤字脱字や、言い回しによるセリフの変更する事もあります。
普段はあまり目立たずメガネをかけて、「まっ、何処にでもいる普通の先生。だったはずが。」それが見事なほどの美女に変身してしまった杉本先生。
本当にこういう人っているんだなぁ。
と思いつつ、杉本先生を直視してしまった。
「椿君、聞いてますか?」
はっ!っとしてもう一度聞き直した。
「あっ、すみません。まだ現実に頭が追い付かなくて……」
「じゃあ、もう一度言いますね。まず、最初に地球へと私が逆召喚して、いえ、させられて日本と言う国に今から9年前に送られました。」
「えっ?9年前に?」
「そうです。9年前です。ただ、召喚によって他多少時間のズレがあるみたいですが。」
「先生は今から9年前に地球……日本に来たって事ですか。その理由は……?」
「今から話しします。9年前に日本へ飛ばされた時は、まだ9歳の時でした。今思うと凄く大変でした。王室で育った私はその時の環境とまるで正反対で、機械で支配されたようなところ、あと言葉と読み書きが全然通じない事。そして何より、召喚で飛ばされた時に大ケガをしてしまった事。この大ケガの理由は分からないままですが、私は大ケガをしたまま道で倒れていたそうです。」
(話しがデカすぎて言葉が出ない。)
「その時、ケガをして倒れていた時、たまたま見つけてくれ助けてくれた方が、日本での今の母になります。」
(……………………。)
「日本での母は、私が日本に来る1ヶ月前に、その時の私と同じ年だった娘が事故で亡くなったばかりの時でした。だから、大ケガをして倒れている私を見て、亡くなった娘と重なって助けた行動だったと後で知りました。」
「あのぅちょっといいですか。先生はそれから10年間くらい日本にずっといたのですか?」
「そうなりますね。それから、まったく身寄りも無く、なぜ大ケガをして道に倒れていたか分からなく、まして身元を証明するもの無く、さらに知らない言葉を話す少女として、少し話題になっていた。と母は言ってました。まず、意識が戻るまで半年かかったそうです。気がつくとまったく知らない部屋、と言うか見慣れない部屋でした。
気が付いた事が看護師の1人が気がついて、その後慌てて担当の先生が飛び込んで、簡単に状態を調べてその後何かを先生と看護師さんがしゃべっていたけど、言葉が全然分からなくて、でも先生も看護師さんもみんな笑顔で……あの時はなぜか私も嬉しくて泣いちゃいました。(笑)」
「先生、凄い話しなんですが時間とか大丈夫でしょうか。それと、ちょっと言いにくいって言うか、あの、そのぅ先生って言うか、王女と部屋で二人きりってのは、大丈夫なんですか。」
「椿君、それってなんかやましい事でも考えてるの?」
ちょっと焦った。美人な先生と部屋で二人きりっで、変な事は考えてはいなけど、あまり長時間は不味いかもって思っただけなんだけど。
「そうじゃないです。この後二人で香織の捜索に行くのに、先生(王女様)と二人つ部屋の中に長時間いたら王様に何か言われないかと。」
「椿君、彼女の事は心配しなくても大丈夫です。この世界にとって彼女の存在無くしてはむしろ魔王出現より大変な事なんです。だから安心して下さい。それより今はお互いの情報の共有が必要だと思います。それから、準備をしてから城を出ます。この準備は、国王が生徒達に手を出さないようにする為の準備なので、クラスメートの事も何とかしてみます。私は担任なので、1人も失うこと無く絶対に日本に帰れるようにしてみます。」
(先生、いつもの野暮ったい感じで、少し頼りにならない感じなのに今物語の主人公みたいに見えるのは、やっぱり美人だからかなぁ)
「椿君、今失礼な事言った?」
「えっ?何も言ってませげど?」
(ヤバい、少しどもった。)
「ならいいけど、それより話しの続きをします。えっとどこまで……あっ、それで当時の私は病院で目が覚めました。体の方は半年も寝ていたので治ってはいたのですが、体力は落ち歩くこともままならない私は、それからさらにリハビリを兼ねて3ヶ月入院していました。」
先生の話しはまだまだ続く。その間誰にも見つかりませんように。僕は祈ってしまった。無神論者だから誰に祈ればいいのかわからないけど。
でも先生の話で気分はだいぶ楽になったのは間違いない。今は先生に任せても大丈夫な気がする。
「先生……いや王女様話しの続きをお願いします。」
「はい、では続きを……椿君私は先生です。王女様呼びはダメですから。なぜなら、私はもうこの国の王女じゃありませんので。わかりましたか?」
先生がまたブッ飛んだ発言をしました。
でも、なぜ?




