第203話 倒れた原因
もうすぐ夜明けの時間。
太郎様が原因不明で倒れてから、もう10時間近く経っていた。
マリー「どうしましょう。このまま太郎様が意識を取り戻さなかったら。ユーナ様や先生になんて言えばいいのか。」
シーバ「でも、ちょっとおかしいよね?見た目はただ寝ている様にしか見えない。」
ヒトミ「そうですね。病気や、ケガならそれなりに、様態がおかしくても不思議じゃないのに見た目はただ普通に寝てる様にしか見えないですよね?」
ニーナ「太郎様、大丈夫かなぁ?」
シーバ「そう言えば、太郎様が倒れてから食事や交代で夜番したりしていて忘れてましたけど、ノア様はなにか心辺りがあるような事を言ってましたよね?」
マリー「本当ですか?」
ヒトミ「そうですね。太郎様が倒れたショックと、その後色々やることがあってすっかり忘れてました。ノア様、どうです?」
ニーナ「ノア様、お願い。」
ノア「はい。これは、確実な事ではないのでお話をしても大丈夫なのかどうか迷ってます。」
マリー「ノア様、それはどう言う事ですか?」
ノア「私の思っている事と違ったら皆さんに申し訳なくて。」
ヒトミ「ノア様、この際何でも言って下さい。最悪ユーナ様が帰ってきた時に、ユーナ様に何とかしてもらいますから?」
ヒトミ、なぜそこで疑問符がつく?
ニーナ「ノア様、お願いします。」
シーバ「そうだね。あれから結構な時間も経っているし、そろそろユーナ様や先生が帰ってくるかも。」
ノア「皆さん、本当にいいのですか?それから、これがもし本当の事だとしても怒らないであげて下さい。」
「「「「ん?」」」」
ノアは何を言ってるのでしょうか?
ノア「この状態に似た事を聞いた事があります。」
「「「「ゴクリ!」」」」
えっ?みなさんそんな性格でしたっけ?
ノア「本当間違っていたらごめんなさい。それから本当だったら、何度でも言いますが、怒らないであげて下さい。」
((((はっ?それより早く。))))
ノア「この状態に近いのは、太郎様が最初に記憶がおかしかったり、突然倒れて意識が戻らず、ただ寝てるようにしか見られない。これは精神魔法の一つだと思います。でも不思議なのはここまで持続させる事は普通無理なんです。」
シーバ「ノア様、ちょっと待って下さい。簡単には言うと、太郎様は魔法にかかっているかもしれない。って言う事ですか?」
ノア「はい、簡単に言うとそうなります。」
マリー「一体誰がそんな事を。」
ニーナ「太郎様がかわいそうだよ。ノア様、太郎様を治す事はできませんか?」
ノアが黙りこむ。
マリー「ノア様、さっきこの魔法を持続させる事が大変みたいな事をいってましたが、それは一体どう言う事ですか?」
ノア「はい、ここまで持続出来るにはかなりの魔力が必要なのです。例えば、それなりに魔力の高い人を1000人くらい合わせた魔力が必要だと思います。」
シーバ「なっ、」
マリー「1000人?」
ノア「なので、これはあまり考えにくいのです。」
ヒトミ「そんな事な無いと思いますよ。」
ノア「やなり、そう考えますよね。」
ヒトミ「まぁ、あの人のやりそうな事だよね。でも、多分それだと思うから、私は凄くホッとしたかな?」
マリー「ヒトミさん、それは一体何の事なんですか。私にもわかるように説明してもらえません?」
ニーナ「ヒトミ、ニーナにも教えて!」
シーバ「なるほど、そう言う訳か。それでさっきノア様は怒らないで欲しい。って言ったのか。」
ノア「でもまだ本人が帰ってきていないので、まだ確証じゃないんですが。」
ヒトミ「ノア様、間違いないですよ。ユーナ様がやった事ですよ」
ニーナ「?」
シーバ「そうだね。あの人ならやりかねない。」
マリー「みなさんずるいですわ。私だけ除け者ですか?ちゃんと説明して下さい。」
ヒトミ「ノア様、マリー様や、ニーナ様にもわかるように説明してもらえますか?」
ノア「はい、わかりました。今太郎様をこの様な状態にしたのはおそらくユーナ様だと思います。」
さて、今回は殆ど出番がありませんでした。やはり、私と太郎様は一緒じゃなくてはダメなんですね。
ところで、太郎様の倒れた原因は、どうやらユーナにあるようですね。
詳しく次回に。
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