第195話 お礼とお礼参り
みんなの所に戻ってきて、焚き火を囲んでいるみんなの顔を一人一人見て、話を切り出そうとした瞬間に。
ヒトミ「太郎様!あの子は大丈夫ですか?」
マリー「それより、さっき先生と何をしていたのですか?」
シーバ「あ~、そうだね。いきなり太郎様が現れて、いきなり先生をお姫様抱っこして、またいきなり消えましたね。」
リーン「太郎様のスケベ。」
太郎「はっ?」
ニーナ「太郎様、それよりお腹がすきました。」
ノア「あのう、助けてもらい本当にありがとうございます。太郎様が女神様にお願いして、私の足を治してもらったとかで、ありがとうございました。」
太郎「あ、いや、そんなたいした事じゃないから。気にしないで。でも、ちゃんと元通りに治って良かったね。」
ノア「はい、ありがとうございます。このお礼は必ずさせていただきます。」
太郎「お礼なんて、別にいらないから。気にしないで。」
ノア「そう言う訳にはいきません。絶対にお礼はします。」
ノアが、なぜか鬼気迫る感じで、太郎様に肉薄する。(本当は近づくです。大袈裟に言いました。)
(近い、近い、近い!)
太郎様さまは、ノアの肩に手を置いて少し押し退ける。
太郎「ちょ、待って。お礼なら、マリーやシーバ。あと実際に魔法で治したユーナにしてやってくれないか?」
ノア「は、はい。そ、それは当然なので、ユーナ様と先生以外には先ほどお礼を指せて頂きました。」
太郎様「え?そうなの?」
マリー「はい、太郎様。先ほどノア様から素敵なお礼を頂きました。」
シーバ「はい。わたしもノア様からいただきました。」
リーン「私も。」
ニーナ「太郎様、私も頂きました。」
え?寝てたリーンやニーナも?
ヒトミ「私もノア様からお礼を頂きました。」
太郎「全員ノアから何かをもらったのか。」
ノア「はい、あとはユーナ様と先生と太郎様だけです。なのでよかったら太郎様も是非。」
太郎様は、全員に配る程のお礼ならそんなに大した物でもないんだな。と思い返事をした。
太郎「じゃあ、そう言う事なら。」
簡単には返事をする太郎様はこのあと仰天する。
想像の斜め上とかならよくある話だが、これは想像の真上でした。
太郎「う、うそ?」
ノア「はい。本当です。これは私だけの力です。」
太郎様は(これはすごい!)心の中で叫んでいた。
みんなが見ている前ではさすがに恥ずかしい。
太郎「ちょっと、待ってくれ。」
ノア「?はい。」
太郎「みんな、ノアから何をもらったか教えてくれ。」
マリー「太郎様。仰せのままに。」
シーバ「はい。太郎様。」
リーン「太郎様。どんな事でも仰って下さい。」
ニーナ「太郎様の仰せのままに。」
ヒトミ「太郎様。何でも聞いて下さい。」
太郎様とノアはびっくりした。
みんな片ひざをつき頭を下げ、太郎様に対しての礼儀をしていた。こんな事は今まで無かったので太郎様はびっくりしていた。
それに対してノアは、みんなが太郎様に対してまるで王様を相手に、対応している姿にびっくりしていた。
なぜなら、普段の彼女と太郎様のやり取りを見ている限り、そんな感じはしなかったからだ。
太郎様、なんですか、これ?
太郎「いちいち俺に聞くな。俺だってびっくりしてる最中なんだから、話かけるな!」
みんなは「?」そんな感じで、太郎様の一人言を不思議に思っているみたいだ。
太郎「今、なんかムカついた。後で校舎裏にこい!」
えーーーー!た、太郎様。ごめんなさい。ごめんなさい。
太郎「絶対にこいよ?来なければ2倍返しだからな!」
ひぃーーーー!い、行きます。行かせてもらいます。だから少し、手加減してください。
太郎「はあ?無理に決まってるだろう?ここの所、色々あって、欲求不満なんだよ!」
ひ、酷いです。ナレーターを相手に、欲求をはらさないで下さい。
太郎「ほら、さっさと校舎裏に行け!」
が、ガチですか?太郎様、本当に酷いです。
※ナレーターは設定上(あ、設定とかいっちゃった。)一応男です。
太郎「お前も一緒にこい!」
ご、ごめんなさい!たーーろーーうーーさーーまーーー!
ノア「太郎様ってもしかしてあのぐむぐむ」
太郎「ノアも一緒に後で話をしようね。」
ノア「うぐ、うぐ。」
首を縦に2回振った。ノアの口を太郎様の手で塞がれていた状態から解放され、「ふぅー!」と大きく息を吐いていた。
太郎「さて、おしおきだべぇ~!」
太郎様、キャラがおかしくなってますよ?
いつも最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
1話からの書き直しをしていますが、酷くて泣きそうになります。
とりあえず、10話まで終わりましたので、これで一区切りにして、また時間があるときに、書き直しや、修正、変更などをして、わかりやすく、読みやすくしていきます。




