第14話 なぜかおかしい。
いつもチラ見だけでもありがとうございます。
相変わらず戦闘シーンが上手く表現できなく、自分の未熟さにへこんでます。
勇者とアンは、気絶している香織を連れてに地下へと進む。
しかし、ここはただの地下トンネルではなく、ダンジョンになっている。当然魔物の類いは避けて通れない程存在する。
しかし、勇者やアンは出来るだけ魔物と争わない様にしていた。
「アン、分かってると思うが、回復薬が無いから、相手にしないで突っ切るぞ。」
そう、二人は回復薬や解毒薬の類いが一切無い状態なのだ。
先の召喚後、香織を連れ出す時に決壊を破ったり、騎士団の相手をした時に全て使ってしまったのだ。
勇者とアンは、攻撃力はずば抜けているが、二人は剣士の為魔法は一切使えない。その代わりに魔力を全てサイノウに使う。
アンと勇者は香織を背負いながら走り続け、迫り来る一際大きな魔物だけに一太刀浴びせ、そのままダンジョンの奥へ進む。
しかし、ダンジョンお約束の階層主ボス部屋は必ずあり、これは避けて通れない。
ボス部屋の前の一室は待機場所でもあり、安全地帯でもあるため、ここで一旦休む事にしていた。
「香織、まだ目覚めないか。」
「取りあえずここまで来れば、ドリーンの奴らも来ないと思うけど。」
「そうだな、俺達も少し休もう。」
しかし、予想外な事はいつでも起きてしまう。ドリーンの兵士達がしつこく追いかけてきた。
数に物を言わせ、勇者達に追い付いてきたのだ。
「どうする?」
「あの人数を相手に今は厳しいかも。」
「しょうがない、ボス部屋に入るしかないか」
ドリーンの兵士は10や20ではない。
おそらく、100や200いや、次々迫ってくる。
「マジかんべんして欲しいわよ。」
「あれを相手にするより、階層主の方が楽かもな。」
「わかった。じゃあ、勇者部屋を開けるわよ。」
アンが重そうな石の扉を開けた。
ドリーンの兵士達が近くまで迫ってきた所で、ギリギリ扉は閉まった。
部屋の中央に白い靄が立ち込める。
「おいおい、冗談だろう?」
「なぜ?ここの階層主はゴブリンキングだったはずよ。」
そこに現れたのは、ゴブリンキングではなく、キメラが5頭も現れたのは。
勇者とアンは、冷や汗がでる。
(おかしい、階層主がなぜ変わってる?それにやけにドリーンの奴らも簡単に追い付いてきた。何かおかしい。)
「勇者!ぼーっとしないで!」
(ちっ、マズイ!香織がいる状態では、半分の力も出せない。)
キメラ3頭が、一斉に勇者に襲いかかる。
アンは残りの2頭に阻まれていっぱいいっぱいだ。
勇者はサイノウの一つ「未来視」を使う。5秒先の未来が見える力を使い、3頭を同時に交わし、その隙に1頭のキメラの首を切り落とす。
しかし、勇者自信もあまりサイノウが使えない程、体力や魔力がつきかけている。
まだ アンの方が少しましな程度だ。
アンが勝負に出る。長引かせたら不利になるから一瞬で勝負に出た。
「一光線」剣撃が音速を越える。
「ドッパーン!!」
キメラ2頭が一瞬で上下に別れた。
再びアンは、剣に力を込める。
キメラ2頭が、弱っている勇者に飛びかかる。
勇者は「未来視」を使いながら攻撃をかわす。
勇者は「未来視」で確認を取り、2頭から間を開けた。その瞬間。
「ドッパーン!」
アンの再びの剣撃により2頭のキメラの体が二つになった。
「アン、助かったよ。」
勇者はアンに礼を言った。
取りあえず、ボス部屋から出れる。
勇者とアンは、扉が開くのを待っていた。しかし、扉が開かない!
勇者とアンは嫌な予感がした。
勇者とアンは、出口側の扉を必死に開けようとするが、扉はびくともしない。
そして、何故か反対側の扉が開きだした。




