第137話 みんなで……………
太郎「さてと。マットでも作るか。ユーナ、お願い。このベッドに合う大きさで厚さは20センチくらいで、固めでね。さすがに8人一緒に寝ると、みんなの重さでマットが沈んで寝ずらいと思うから。それからマットの表面は柔らかめで。」
ユーナ「太郎、一度に注文が多すぎじゃ。えーと、まずはベッドの大きさにして。」
ユーナが突然両手を上げた。
みんなはお茶を飲みながら、マット作りを観戦している。
ニーナ「あっ!何あれは?」
ヒトミ「雲かな?」
ユーナは空に浮かぶ雲をかき集め、ベッドの大きさに合う、マットを両手で作りだした。
太郎「ここまでくると、もはやファンタジーだな。」
先生「本当に雲の上で寝れるのね。子供の頃は流れる雲の上と藁で作ったベッドの上で寝るのが夢だったの。」
先生、その元ネタはわかりましたが、案外かわいいですね。いや、今もかわいいですが。
マリー「雲であんな事ができるなんて、さすが女神様ですね。」
シーバ「凄い物ね。」
リーン「本当に。」
ニーナ「柔らかそう。」
ヒトミ「白だと汚れが目立つよ?」
一人だけ、現実的な事を言っている。
ユーナ「大きさはこんなものか。あとは固さじゃな。」
ユーナがそう言うと、口では何かを言ってるのだが、物凄く早口でほとんど聞こえない小さな声をだしている。
すると、マットがマットらしくなり完成した。
ユーナ「ふぅ~。久しぶり地上に大きく干渉した力を使ったので疲れたのじゃ。」
ユーナがフラッとよろめいた。
俺はすかさずユーナを支え、出来立てのベッドの上に寝てしつけた。
太郎「ユーナ、大丈夫か?」
先生「ユーナ様!」
「女神様~、大丈夫ですか?」
みんなも、ユーナを心配して立ち上がってベッドで寝ているユーナの所まで駆け寄ってきた。
へぇ~、以外にユーナってみんなから好かれているんだ。
いや、それより女神様のユーナがたおれるとか、結構ヤバイのか?
太郎「ユーナ、大丈夫か?」
ユーナ「あ~、大丈夫じゃ。ただ今日はこのまま寝させてもらうのじゃ。今日1日休めば、明日には復活できるのじゃ。」
「はぁ~、良かった。」みんながそれぞれに口にする。
太郎「じゃあ、この後は、それぞれ自由行動にしよう。ただし、俺の目が届く範囲にいてくれ。」
みんながコクコクと頷いた。
ユーナ「太郎お願いがあるのじゃ。私が寝付くまで、隣で一緒に寝て欲しいのじゃ。」
まぁ、今回の功労者はユーナだし、添い寝ぐらいならいいか?
太郎「ユーナ、わかったよ。」
ユーナ「太郎、ありがとう。グヘッ。」
太郎「ぐへっ?」
ユーナ「い、いやちょっと気持ち悪かったから。」
俺は躊躇なく、大きなベッドに寝ているユーナの隣に静かに寝る。
太郎「今日はありがとうな。あとは枕と掛け布団が必要だけど、また明日にしよう。」
ユーナ「うん。」
先生「椿君、これを使って。」
先生に枕がわりになる、いつも使っている藁が入っている麻の袋を受け取る。これは馬の非常食だ。
マリー「太郎様、これを。」
マリーはみんながいつも使っている毛布みたいな布団を持ってきてくれた。
太郎「マリー、ありがとう。」
ユーナなに枕を使わせ、布団を掛けてやる。
ユーナ「太郎、みんなありがとう。」
太郎「ゆっくり休みな。寝付くまで隣にいるから。」
ユーナ「うん。」
太郎「一応、ベッドの周りには結界を張った方がいいか。ユーナ、頼んでいはいか?」
ユーナ「うん、それぐらいなら。」
ユーナはベッドの周りに結界を張った。
太郎「あとは俺がユーナの事をみてるから、みんなはそれぞれ自由にしていていいよ!」
そう言ってからユーナの隣で添い寝をした。
先生「じゃあ、私はユーナ様が心配だから、椿君の隣でユーナ様が寝付くまで一緒に寝かしてもらいます。」
太郎「えっ?」
ニーナ「じゃあ、ニーナはユーナ様の隣で!」
マリー「あっ!ズルいです。私も先生の隣で。」
シーバ「じゃあ、私はニーナ様の隣で。」
リーン「みんな一緒に寝ましょう。シーバ様隣でいいですか?」
うわーーーっ!リーンの長文が、じゃなくて何でみんなが一緒に?
ヒトミ「みんなが寝るなら、私も一緒がいいかな?」
結局、みんな一緒に寝る事に。
ユーナ「チッ。」
太郎「ユーナ?」
ユーナ「何でもないのじゃ。」
いや、なんか舌打ちしたような気がするけど。
結局、みんなで昼寝をすることになってしまった。
いつも読んでもらい、本当にありがとうございます。
一応チェックしてますが、誤字脱字などがありましたら、スルーしてお読み下さい。
可哀想な?事に、クラスメイトは完全に忘れ去られています。
皆様からの感想等お待ちしています。




