第132話 いちゃラブ?
大きくて重くて長いベッドを担いでみんなの所に戻ったのだが…………
ニーナ「太郎様。その大きい物はなんですか?」
ニーナが興味深く聞いてきた。
マリー「太郎様、まさかそれはベッドですか?」
太郎「うん、そうだよ。ただ寝相が凄く悪い娘がいるから、少し大きめに作ったんだよ。」
リーン「太郎様、それは誰?」
リーンの質問の後に、みんなが一斉にユーナを見る。
リーン「うん、わかった。」
分かっちゃったか。ユーナだけが分かっていなかったけどね。
シーバ「あのう、太郎様。このベッドで太郎様も一緒に寝るのですよね?」
太郎「うん、そのつもりだけど、イヤ?」
みんなは顔をブンブンと横に振る。
先生「椿君、もうそれで完成ですか?」
太郎「それなんだけど、あとはマットがね。そればかりが作り方が分からなくて、みんなと相談しようと思ったんだけどやっぱりムリかな?」
あ~ぁ、なぜかみんなが落ち込んでいく。露骨にがっかりな顔をして。
でもみんなそれはそれでなんかかわいいな。
俺は重いベッドを地面に下ろし、一息ついた。
ヒトミ「太郎様、お茶をどうぞ。」
太郎「え?ヒトミが普通にお茶を渡してくれた。」
ヒトミ「太郎様、失礼ですよ?」
太郎「あっ、戻った。」
ヒトミはその後もプンスカ言っていたがスルーしてお茶を飲んだ。
太郎「あれ?いつもより美味しいな?」
ヒトミ「気づきました?エールにいた時に買っておいた新しいお茶なんです。このお茶ってなんか美味しいですよね?」
太郎「へぇ~、そうなんだ。」
ヒトミ「もっと買えば良かったかも?」
太郎「知っていたらそうしたのにね。」
俺とヒトミでお茶談義をしていたら、ユーナが横から割り込んできた。
ユーナ「コラ!二人だけで何いちゃラブしてるのじゃ!」
太郎「いちゃラブって。なんだそれは?」
太郎にはヲタ気質が皆無なので、マンガやラノベに良く出る言葉をまったく知らない。
ユーナ「何を二人でイチャイチャしてるのか?と聞いているのじゃ。」
太郎「あっ、そう言う意味なんだ。ってか今のがどこがイチャイチャに見えるんだよ!」
ヒトミ「太郎様とはお茶の話しかしていないですよ?あっ、お茶ラブ?」
ユーナ「何がお茶ラブじゃ!いちゃラブじゃ!」
太郎「お茶ラブでもいちゃラブでも抹茶ラブでもなんでもいいよ。それで?何か話があるんだろ?」
ユーナ「抹茶ラブが増えてるのじゃ。まったく持って聞いた事が無い言葉じゃ!それよりマットはどうするのじゃ?」
太郎「何かムリそうなんだ。ユーナどうしよう?」
わざと甘えた感じでユーナに助けを求めてみた。
ユーナ「なんじゃ、太郎は作れないのか?」
太郎「あれは、機械とか無いとムリかなだよ。ユーナどうにかならない?」
さらに甘えた感じでユーナを持ち上げてみた。
ユーナ「もう、太郎はしょうがないのじゃ。太郎の頼みだから特別じゃぞ。」
かかった。うちの女神様はチョロい。
太郎はこれでベッドの完成が見えた。
ヒトミ「ユーナ様ってチョロうぐぐっ。」
慌ててヒトミの口を手で押さえた。危ない危ない。危うくユーナが機嫌がいい所に水を差すところだった。
ヒトミは、後でお仕置きだ。
いつも読んで頂き、本当にありがとうございます。
少しづつ、ペースを戻していきます。
一応確認はしましたが、それでも誤字脱字がありましたら優しくスルーしてお読み下さい。
あと、皆様からの感想やご意見などもお待ちしています。




