第109話 トイレとあそこの大きさ。
太郎「う、うん?はぁ~、そこは。って、ダァーーーーーッ!先生、何してるんですか?」
先生は、無意識に俺の体にまとわりつくように体を密着させて、右手で太郎くんを、さわさわしていた。
「先生っ!いい加減に起きて下さい!」
体を離し、先生の右手からも脱出し、立ち上がった。
太郎くんも立ち上がっていた。
「どうすんだよ、これ?そうだ、トイレに……」
太郎は忘れていた。こんな場所に、純粋なトイレなどある訳ないのが。
「だぁーーーーっ!どうする?ユーナや先生が見えないところを探さないと。」
太郎は慌てからだを隠せそうな場所を探した。
「何にもないよ~。」
半泣きの太郎。
ここは天界。あるのは、目の前の血の池だけだ。
「仕方ない、少し離れた場所でするか。音が出るから見つからないように。」
太郎はナニやら怪しい事を言ってる。
「ここまで来れば分からないだろう。」
太郎はチャックを下げて、立ち上がっていた太郎くんをちょっと痛い思いをしながら取り出す。
「ふぅ~、スッキリしたぁ~。」
しかし、なかなか止まらない。長いなぁ~と、思いつつやっと小さくなってきた太郎くんを見ながら、何回か振ってから、ズボンの中にしまいこみ、チャックを上げた。
そして太郎は、ユーナや先生のいる場所に戻ろうと振り返った瞬間に、凍りついた。
そこにはユーナと先生がニヤニヤした顔をして、こちらを見ていた。おそらくさっきの事が覗き見をされていたに違いない。
ユーナ「へぇ~、太郎のはなかなかだのぅ。」
先生「椿君のは、あんなに大きいの?でも、そのあとは急に小さくなっていたけど?」
俺は固まったまま、ユーナと先生に心の中で突っ込みを入れていた。(ユーナっ!お前が気配を消して、先生と来たんだな!
それと、先生は教え子のあそこの大きさを確認しないで下さい。それと、その何も知らなそうな発言力は何ですか?)
ユーナ「おや、太郎のやつ見られたのがショックだったのか、固まっておる」
先生「椿君。質問です。なんであんなに大きかった太郎君は、トイレをしたら小さくなるの?」
俺は泣きそうな位、ダメージを受けた。
おそらく、この世界に来て初めての大きなダメージだ。
それから、先生のその質問は、俺にも答えがわかりません。
朝立ちとかしていた場合、トイレを済ませれば、おちつくんですが、理由はわかりません。って、心の中で答えても意味が無い。
ユーナ「ふ~ん。なるほど。どうやら、太郎は朝立ちを押さえるために、おしっこをしたらしい。それで、太郎くんが小さくなって落ち着いたらしい。ただ、この生理現象についてはわからないそうじゃ。」
ユーナ様、本当に心の中を読まないで下さい。ても今回は助かりました。
先生「へぇ~そうなんだ。男の人って面白いのね。勉強に為ったわ。」
ユーナ「太郎、いい加減に固まっとらんで、帰るぞ。」
太郎「あ、そうだ。早くみんなの所に帰ろう~。」
ユーナ「なんじゃ、その棒読みは。これは、昨日私の裸を見られたから、これでおあいこだ。」
太郎「あっーーっ!自分だって、おれが服を全部脱いだあと、ガン見してたじゃんか。」
ユーナ「私は胸も、ユーナちゃんも見られたから、これで差し引き0じゃ。」
太郎「そんなの仕方がないじゃないか。ユーナが裸になって、あの血の池に入れって言ったんじゃんないか!それに、そのあとユーナまで裸になって入ってくるなんて知らなかったし。俺の責任じゃない。これは事故だ。犬に噛まれたのと一緒だ!」
ユーナ「あーーーーっ!私の高貴ある裸を見る事ができたのに、事故になってる?しかも犬に噛まれたのと一緒って、太郎酷いのじゃ!あんまりなのじゃ。」
ユーナはシクシク泣き出した。
太郎「何が高貴ある裸だよ。俺は突然の事で、ビックリしたんだからな。」
先生「へぇ~、椿君は、ユーナ様の裸を見たんだ。もしかして私も死んでいる間に見られた?」先生がちょっと怖い。
太郎「先生、先生のは絶対に無いです。安心して下さい。なっ、ユーナ。」
ユーナ「太郎の言う通り、先生は大丈夫じゃ。私が先生を生き返らす為に、私が裸になる必要があっただけじゃ。」
先生の目は疑いの目を通り越して、軽蔑している目だった。
そんな俺はがっくり項垂れていた。
太郎「早くみんなの所に帰りたい。」
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