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逆転生活満喫中  作者: テト
異世界成長
28/39

メイグロック地図

メイグロックから出発することを決めた後

まず向かったのはイーユに紹介された武具屋

ターニャとトミーには、装備を揃えてもらってからもクエストで手に入れた素材を渡し装備を強化してもらい、自分には必要のないものを提供することで装備のメンテナンスを無料でしてもらえている。そんなわけで、ほとんど毎日顔をあわせる仲だ。相変わらず小学生な夫婦だが、小人族(パルゥム)というらしくかなりの熟練夫婦。


「やっ元気そうだね、準備が整いそうだから挨拶に来たんだけど 。トミーは外出中かな」


「ササも元気そうやねぇ、夕刻には帰ってくるから一緒に食べへん?」


「じゃあ、用事を済ませてくるよ。いつも美味しいご飯ありがとう。」


武具屋を後にしてギルドへ向かう。

訓練に慣れ落ち着いてきた頃から、実践経験を得られギルドで必要な資金を稼げる。ついでに得られる情報が、一番の収穫であった。

これほど大きな国でのクエストとなると、困難な依頼も多く3〜4人のパーティが基本だが、本気で鍛えたうえに強力な仲間もいるためソロで動いていた。

1月も経たないうちに噂は広まり、是非にと誘われることが多くなる。まだこの世界の常識に慣れていない自分は、足手まといになるときもあり自信がなく躊躇っていたが、ジークの紹介で入れてもらったパーティで活躍したのをきっかけに、次の日からメンバー募集中のクエストがいくつも待っていた。その中から行きたいクエストを選び、それを受注していたメンバーがその日の仲間になる。そんな感じで、仲良くなった人たちともしばらく別れることになる。


ギルドの扉を開くと、あちらこちらのテーブルで目を輝かせ待っている。

その真ん中あたりで足を止め、両手を顔の前に合わせて謝った。


「ごめん、今日はどこにも行かない。挨拶に来たんだ。」


「あぁーハズレの日だったか、ついてないな」

「じゃあ今日は簡単なのに変更してこよっと」

「今日も一緒に行けないのね。」


パーティを組むようになってから、クエストに行かないのは初めてではない、昼までにギルドへ来なければ行かないと言ってあるので、慣れたもので予定変更や計画の見直しに動き始める。


「今日は、お世話になったから挨拶しときたくて。この国を出て旅をします。得体の知れない僕を仲間に入れてくれて感謝しています。では、くれぐれも無理はしないように、身体に気をつけて過ごしてください。さよなら」


「俺が付いてなくて平気か?帰ってきたらいっぱい話聞かせろよな、ここで待ってるから」


笑顔で別れの挨拶ができたのは、人生で初めてだと感動しながら去ろうとした時、後ろからジークに声をかけられる。

ダムリルの町から今まで、本当の兄のように面倒を見てくれていた。イーユを助ける時も、このギルドで人との関わり方も、そんなことを思い出し後悔する。せっかく笑顔でかっこよく決まったと思っていたのに、今の顔は誰にも見せられないほど涙で溢れていた。


「泣くなよ、また帰ってくるんだろ?本当世話の焼けるやつ。」


「うっうん。。グスッまたね」


周りには笑われたが、一部女子からこの2人のやり取りが人気らしい。兄弟愛に見える感じがほっこりするのだろうか。


その後、まだ時間に余裕があったので伸びた髪を切りに東の地区へ。

この国は東西南北に分かれていて、東側が人間の多い街になっている。西側には前も言ったように魔物と人間のハーフ、魔人なとが多く住む地区でギルドは西と北の間、広場からそう離れていない場所にあった。北のほとんどを占めているセルゲン王の城と訓練場、南側はあまり土地がなく住んでいる人は少ない。罪人の牢屋や魔法実験施設があるだけだで、近づくことをあまり良しとしないと聞かされた。

そういう場所があるのは知っていた。どこかの国で今も、戦争が行われているのを知ってる、テレビの中のどこかの国、それこそ異世界のような認識だった。だが、ここへ来てそんな夢を見ているわけにはいかない。

この2年、目の前で首を落とされる罪人を何人も見た。この世界に裁判なんてものはなく、疑われ捕まれば牢屋入れられる。イーユがいなければ、自分もとっくにああなっていただろうと考えただけで吐き気がした。


髪型をどうするか迷ったが、技術もワックスもないので坊主やベリーショートは難しい。後ろはバッサリ短くしてもらったが、前髪を目の上サイドを耳元まで残してもらう。それでも肩まで伸びた以前より男らしくなった姿を見て、ラキがなぜか嬉しそうにしていた。


武具屋へ帰る途中酒場を通り思い出す。

クエストを終え、誘われて酒場に行ったが不味すぎて飲めない。とは言えなかったので、酔って飲めないことにしたこと。

クエストでわりと頼りになる自分が、お酒に弱いと噂になりギルドでは女の子にお酒に誘われる回数が急激に増えた。どの世界もギャップに弱いということがわかった。


武具屋へ着くと、トミーも帰っていて一緒に食事をしながら話した。


「本当美味しい、旅立つって決めたはずなのにすぐ食べに帰って来てしまいそうだ。」


「そげんこと言っとって大丈夫か、こっから大変ぞ」

「ササなら大丈夫やわ、けどいつでも帰っておいでや」


「ありがとう。本当シェフになればいいのに」


「しえふってなんやの?」


「あ〜なんでもない」


「頑張らんで体ば大事に行ってきんしゃい」

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