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逆転生活満喫中  作者: テト
異世界誕生
11/39

女⁉︎


立派な建物の中、強面の髭の男が何かをブツブツ言っている。その目の前に描かれた円陣の中に、髪の長い金髪の女の子が現れる。


「スキル、選ばれし者」


「ということは勇者。成功ですな」


髭の男から、少し離れた位置にいた眼鏡の男がその女の子を観察して一言。

それを聞いて、目のつり上がった男が続く。

その女の子は、今にも泣き出しそうな顔で膝を抱えて震えていた。



いつも通りの朝、男になって初めての夢を見た。夢の内容が強く印象に残っているのは、自分がこの世界に来た時の記憶と似ているからだろうか、

(あの金髪美少女もここへ来るのかな?)

顔も思い出せない美少女のことは、これ以上考えても無駄だと思考を切り替え縁があることを願う。

魔物園(ガーデン)】の魔物にご飯などの世話をしていると、ラキがルガンの方から駆けてくる。

(また【魔物園(ガーデン)】が寂しくなるな)

そんなことを思いながら、ラキを呼び出すと興奮気味に話しだした。


「洞窟の方で魔物が騒いでるらしいよ。ルガンは音波的な術で、遠い場所の状況も大まかに知ることができるんだって。」


「洞窟ってオークしかいなかったけどな、とりあえず今日も行ってみよう。」


朝食をもらい、早速ギルドへ向かう。イーユに会えたら付いてくるかとも思ったが、どこにもいなかった。

諦めて、洞窟の採取クエストを1つ受けて出発する。

魔法の練習もしたいが、洞窟で何があったのかハッキリするまでは魔力を温存をしておかないと。


洞窟前でゴブリン達と合流した。10日の約束まで今日を入れて残り7日、食事を用意して集めてもらっていた木の実をもらう。

いつまでもこの町にいるわけではないので、共存できるのも限りがある。ゴブリン達がこれから生きていくためには、この環境で最低限の食料を集められるようにならなければいけないが、ひとまずこの話は置いといてゴブリン達と別れ洞窟へと入る。



「昨日より何か嫌な感じがする。ラキ気をつけて進もう。」


「うん」


暗い洞窟の中を、突き進みオークの1匹と出会い状況を教えてもらう。


「洞窟の奥に何かがいる。そこへは、並大抵のやつでは近づけないほどの強い魔物が現れたらしいよ」


「いたのか?現れたのか?全然わかんないけど、オークより強いならイーユに頼んだ方がいいな」


引き返そうとして振り向いた瞬間、またしても背後から捕まりオークの方に担がれ、奥へ連れて行かれる。見捨てられると思ったのだろうか?


「ササ、先に様子を見てくるよ」


「え?ラキ?」


そう言って走って奥へと行ってしまった。言葉が通じないので黙って運ばれるしかない。オークが敵でないとわかっているからではあるが、置いて行かれるとは思ってなかった。

オークの足が止まったので、目的地へ着いたようだが担がれているため前が見えない。ジタバタすると、思い出したかのようにゆっくり下ろしてくれた。そこには、昨日病気で寝込んでいたオーク達がそのまま横になっていた。ラキはそこにいない、道に迷ったかさらに奥へ行ってしまったか。しかし、目の前に広がっている弱り切ったオーク達にショックを隠せず、必死に木の実の水を飲ませようとするが、吐き出される。


「ホゴロラ…いろいろ持ってきてくれないか?」


話が通じないのはわかっていたが、なんでもいいから【魔物園(ガーデン)】の中にある物を出して来てもらう。その中に、買ったままで置いてあった回復薬を見つける。


(どうしてこんな大事なものを忘れていたんだ!しかしこの液体、飲み薬か塗り薬なのか聞いておけばよかった。今はやってみるしかないか)


寝ているオークの顔を持ち上げ、回復薬を数滴飲ませてみる。また吐き出されると覚悟していたので、呼吸が落ち着き顔色が良くなってきたオークを見て大きく息を吐いた。

倒れているオーク達に残りの薬を飲ませている間に、ホゴロラに出したものを回収してもらう。1つ解決できたが、この場にいないラキのことが気になり急いで1人奥へと走り出す。


しばらく走っていると、前方で何かが動いた気がした。焦って止まるが間に合わず、何かに躓き顔面から壁にぶつかる。動いたように見えたのは壁で、洞窟が大きく曲がっていたからであった。

(痛ーーーい)

顔面を押さえて転げ回っていたが、すぐ立ち上がりラキを呼びながら歩き始めた。



前から駆けてきたラキを見て安堵のため息を吐き、決めていたセリフを言う。


「2度と置いて行くな」


「…」


(あれ?無視?)

と思いラキの見ている方に目を向ける。暗くてよく見えないので、火の魔法を唱え前方を照らす、すると目の前に見覚えのある人物が立っていた。


「ビックリした、イーユ何してるんだ?」


「奥にいる魔物に何かしていただろ。」


ラキがイーユを睨む。まったく状況が理解できないまま、イーユとラキを交互に見ながら、深呼吸して落ち着いて考える。

(こいつ何者だ)


「戻らないから探したんだぞイーユ、もう強くなるかどうかの見極めは終わったのか?」


「フン、戦闘センスはゼロ、魔力はまあまあで魔法は一応合格。残りはスキルだが、ハズレではな。」


イーユにバカにされ笑われたが、こっちも1つ確信を得た。


「…ところで、前に森でイーユを見たことがある、確か雨の日だルガンを見た。」


「?前にも言ったが人違いだ。海に近づいたことはない。」


雨なんて降るかどうかも知らなかったが、賭けに勝った。ニヤリと笑う私の顔を見て、イーユは一瞬目を大きく開いた。


「この世界も雨降るんだな、でもそんなことよりずっと見てたんだな。ルガンを知っているんだろ?」


「…」


「僕がこの世界に来た日、ダムリルに入る助言をくれたが、その後も見張られていた。そして、ギルドで募集したのも接触するためか?」


相変わらずフードが邪魔でイーユの顔色は読めなかったが、突然イーユが開き直り自らフードを脱ぎ正体を現す。未だかつて見たことのない超絶美人な女性。ストレートの長い髪は、オレンジに近い金色に輝いて肩下まで伸びている。その間から、白く尖った耳が覗いており、前髪は短く切りそろえられ、透き通るような白い肌に筋の通った控えめな鼻、切れ長の大きな瞳がこちらを見ていた。


「あ、女の子だ。」

(ヤバー、ハリウッド女優よりキレイだ)


「ササしっかりして、そこはどうでもいいし」

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