僕の''昔話''
僕は両親が嫌いだ。
僕の昔話をしよう。
--------------- キリトリ ---------------
「お前はなんでできないんだ!どうしてこうなんだ!....」
《バシッ!!バシッ!!バン!!!》
ことある度にヒステリックに叫びながら僕を叩く父親。それも偽善者みたく僕を見て心配しているふりをする母親。僕はそんな家庭で育った。
父親は僕の教育をすべて母親に任せていた。母親は習い事をさせればいいと思っていた。そんなに貧乏ではなかったし、子供がひとりとあってかたくさんの習い事をさせられた。習字、そろばん、ピアノ...他にもいくつか。でも、そんなに要領が良い訳では無い僕はあまり伸びなかった。後々、ほかの人に聞くとその当時の歳では珍しいぐらい出来ていたらしいが、当時の全ての習い事の他の人が自分より随分と年が離れており、父親は他の人と比べていた。はじめのうちは、「始めたばかりだから....」とあまり言ってこなかったが、1年、2年とやっていくうちに、叱られることが増え、ついには、叩かれたり殴られたり、時には外に放り出されたこともあった。僕はその時「僕ができないから、僕が出来損ないだから....」と言い聞かせた。
少しづつ、結果を残せるようになってきても父親は殴ることをやめなかった。
母親は、自分が標的なにならぬよう、心配しているふりだけして見て見ぬふりをしていた。
だんだんと父親が会社で上手くいっていないことや、母親が浮気していること、それを知った父親は愛人を作ったことがわかってきた。
僕はただただストレスのはけ口だったと....
父親と母親の衝突が激しくなり、父親は愛人を連れて出ていき、母親はノイローゼになり、何日も帰ってこなかったり、いろんな人を取っかえ引っ変えして恨まれ妬まれたり、そんな両親が嫌になってきて、でもどうしようもなくて、反抗する事さえできなくて、バイトができる高校に入り家を出た。
僕の唯一の反抗だった。
今、両親がどうしているかなんてどうでもいいし、もう目の前に現れないで欲しい。
これが僕の昔話だ。