表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空白  作者: 夏蝶
2/26

兄弟?-1

 次の日平日だったので、学校に行かなければならなかった。なんだか教室が騒がしい。自分には関係のないことだと思い、自分の席のついた。読みかけの本でも読もうと文庫本を広げようとすると携帯を見せながらクラスメイトがこう言った。

「お前、なんでここに居たんだ?」

 そこには、僕が映っていた。ちがう、“僕”じゃない。僕によく似た、いや、僕と血が繋がった兄弟のような僕とは全くちがう誰かのようだった。姿は似てるけれど、目がちがう。僕みたいに、現実から逃げていない。しっかり真っ直ぐな目をしている。

「これは、僕じゃないよ、このごろバイトが忙しくてどこにも行っていないんだ。僕に似た誰かじゃないかな?」

 咄嗟に出た答えだ。自分の方が驚いている。こんなに似た人がいるだなんて...

「そうか、お前じゃないのか。焦ったじゃんーこんなとこにいるだなんてありえねぇよな。いきなり悪かった。」

 クラスメイトは納得してくれたみたいだ。でもなんでこんなに似た人がいるのか、他人の空似だろうか。その時は深く考えずにほっておいた。

 いつも通りの授業受け、昨日よりちょっと早く学校を出た。その時だった。

「お前が○○○か?」

「えっ...どなたですか?」

 誰だか、本当にわからない。僕の知り合いなんて手で数えられるほどしかいないのに誰かが訪ねてくるなんてなんかの間違いじゃないか?そうと思いたい。

「俺はお前の兄弟といえばわかるか?」

 目の前が一瞬見えなくなった。僕に兄弟?この人はいきなり何を言うんだ?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ