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LEGEND MONSTERS(レジェンド・モンスターズ)  作者: プリンアラモード
第2章 アレクの館
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Episode9 死神と死のゲーム

★今回初めて登場する怪物★

ハーデス

冥界に住む死神。呪術によって人間が変化したもの(呪いを解くには、”死のゲーム”に2人以上で挑み、勝たなければいけない)と、死の精霊・タナトスによって作り出されたものがいる。離れたものを自分のいるところへ引き寄せる力を持つ。

 無事、ブルーファルコンを倒した僕たちだったが、この後もっと恐ろしい化け物に会うことになるのである。

 「なぁ、テーラ...。ここらへんで休もうよ...。」

僕は完全に疲れ切っていた。テーラはやけに元気だし...。

「そうだな。ここらで休んだほうがいい。」

バーロンもそう言っている。でも彼女は一切顔色を変えず

「この先の橋を越えたらね!」

と笑顔で言った。その瞬間、僕は少しドキッとした。これは緊張によるものではないとわかりきっている。彼女の笑顔がとても可愛いことに気付かないわけにはいかなかったのである。


 それから1時間ぐらい歩いて、やっとテーラの言っていた橋が見えてきた。

 ん?なんかいるぞ?

橋の前に誰かがいる。黒いフードに長い爪の生えた手。その手には巨大な鎌を持っている。その怪物は言うまでもない。冥界に住む死神・ハーデスだ。ん?

 僕が考え込んでいるうちに、バーロンとテーラはどんどん橋に近づいている。

「2人とも待て!橋の前には死神がいるぞ!」

と僕は制止しようとするが、2人はわかってる、でもダメなんだ。と、足を止めようとしない。止めないどころかどんどん僕から遠ざかっていく。スピードを上げていく。

 「待ってくれよぉ。2人ともぉ。」

もし危険なことに巻き込まれてもそのときはそのときだ、と脳筋になった僕はそう言って2人に追いつくように走り出す(制止しても無駄なら仕方が無いだろう)。

 橋に前に着いた。

 その瞬間、テーラとバーロンは我に返った。2人とも操られていたのだ。

「何コイツ!?」

とテーラ。そして、バーロンは剣で攻撃しようとするが防がれた。いや防がれただけじゃない。全身金縛りにあってしまったのである。

 次の瞬間には、テーラも同じ目にあっていた。そしてハーデスは僕に話しかけてきた。

 「私とゲームをしよう。これは、そこの2人のうち、どちらが死ぬかを決めるゲームだ。一度だけお前に発言を許そう。それが誠なら男の方を、嘘なら女の方をを殺す。ただし、発言しなければコイツらの金縛りが解けることはない」

と言っている。するとテーラが

「リドナーが何て言おうとどっちかが死ぬじゃないのっ!」

と言った。すると、ハーデスが彼女に鎌を向け

「えぇい!うるさい!お前は関係ないだろ!?」

と言った。彼女はくっと悔しそうに言い、歯ぎしりをした。

 僕は2人とも助ける方法を考えようと、今一度ルールを整理してみる。

 僕の言ったことが誠ならバーロンが、嘘ならテーラが殺されてしまう。2人ともこれから一緒に旅をする大切な仲間だ。死なせるわけにはいかない。しかし、普通に考えればテーラの言った通り、僕が何を言おうとどちらかが殺されてしまう。誠ならバーロンが...嘘ならテーラが...。八ッ!

 その瞬間、名案を思い付いた。

「どうした?旅人よ。」

 「お前は右の女、つまりテーラを殺す。」

僕はハーデスを指さしてそう言った。

「なっ...!?」

奴は驚いている。

「どうした?僕は右の女を殺すといった。嘘か誠か言ってみろ!」

 「何言ってんの!?リドナー!私に死んでほしいの...?」

とテーラが言っている。が、その直後には僕の作戦に気づいたらしく、なるほどねという顔をした。

 「そうか!奴は誠ならその男の方を殺すといった!テーラを殺すってのが本当なら、俺を殺さなければいけないが、そんなことをしたらリドナーの言ったことは嘘になってしまう。」

とバーロン。僕はうんうんとうなずく。テーラも

「嘘なら女の方を殺すとも言ったわ!つまり、リドナーの言ったことが嘘なら私が殺される。でも、そんなことをしたら、それが誠となってしまう!どっちにしろ、矛盾しているわ!」

と言った。全くその通りと言う顔を僕はする。

 その瞬間、2人の金縛りは解け、死神に殺されずの橋を渡ることができたのである。でも、何であんなゲームをしたんだろう?初めから殺していればこんなことにはなっていなかったのにな...(まぁ、それでよかったのだけれど...)。僕たちはその理由を知るよしもなかった。

 

 そして、そんな3人を何者かがつけていた。

 しかし、彼らはそれに気づかず、歩き続けているのである。

今回はちょっとした謎解きがありましたがどうでしたか?

感想で教えてください。( `・∀・´)ノ

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