ある色彩のヒトリゴト
私を好きな人は少ない。
そんな気がする。
右隣は人気者。特に男性に。
左隣はいつも落ち着いていて憧れる。
大人の女性に人気。
両隣になりたいと思う。だけど、私達の世界ではお互いの領域は踏み込まないという暗黙のルールがある。だから、私は私のまま。
私のことを好き、と言ってくれる人は多くはない。居たとしても、少し変わり者扱いされてしまうこともある。
多くの人は私を『1番好き』とは言ってくれない。でも、2番でも嬉しい。
私は自分の存在を薄くしたりもする。薄くすると好かれる場合もあるから。でも、それは本来の自分を偽っている。それは分かっている。
私達は世界中で、幾多の意味を持ってお互いを知り認め合う。
私は「高貴」と「下品」という何故か両極端な印象を持たれているらしい。
何故だろう。私はただ、男にも女にも人気の良いところを合わせたつもりだったのに。
やっぱり上手くいかないなぁ。
そんな私にも、大切な存在がいる。
私の足りない部分を補ってくれる存在。
一緒ことを考えるだけで、私の心も存在意義も満たされる。たぶん、いや、絶対相手もそう思ってる…と思いたい。
お互いを引き立てあうけど、近づくことはできない。
いつか、隣に行きたい。でもそれは叶わぬ希望。
だから、私はいつも、真っ直ぐ正面を見詰める。
今日は雨が降った。
空には太陽も出てた。
すぐに橋を架けるために、私は準備しなくては。
私は橋を支える。
私がいないと、橋は綺麗に架からない。
人々が空を見上げている。
いつもは注目されないけれど、みんながキレイだと言ってくれる。
嬉しかった。私一人に向けた賛辞じゃなくても、きっとそれでいいんだと思えた。
人気者にはなれないかもしれないけれど、私は私のことを好きだと言ってくれる人のために、鮮やかな色であり続けたい。
初投稿です。
拙い文章を読んでいただき、ありがとうございます。
色相環を眺めて考えました(笑)
この色好きな方は申し訳ありません!