根性の奇跡〜毎日大好きと言い続けたら、溺愛が始まりました〜
「ルイ様おはようございます!大好きです!」
私の毎日は、この挨拶から始まる。
「ありがとう。おはよう。レティシア嬢は毎日元気だね。」
ルイ様はいつも同じ笑顔と返事で返してくれる。
半年このやり取り続いている。
あれは、魔法学院に入学した日。
「ねぇ!あれ誰?!」
隣りにいたエリィに縋るように聞いた。
「え?誰?あぁ…ルイ様じゃない。主席合格のルイ様。金髪碧眼で見目麗しく誰にでも優しいけど、誰のことも相手にしないって話だよ。」
「大好き!どうしよう!」
運命を感じた。キラキラって輝いて見えた。あぁ無理だ…
「行ってくる!」
「ちょっ!ちょっと待ちなさいよ!!」
エリィの止める声を振り切り走り出してしまった。
「あの!すいません!レティシアと申します!」
「ん?どうしたの?」
ルイ様は優しい笑顔で答えてくれた。
「あの…ルイ様大好きです!」
「え?ありがとう。そう言ってもらえて嬉しいけど僕じゃない人にした方がいいよ。ごめんね。じゃ」
ニコッと微笑んでルイ様は行ってしまった。
「レティシア!ちょっと待ちなさいって言ったでしょ!相手にされないって言ったでしょ!」
エリィが怒りながらやってきた。
「聞いてるの?レティシア!」
「…」
「諦めなさい。」
「…どうしよう。間近で見てもかっこいい。」
「は?どうしてよ!きっぱり断られたじゃい!」
「大好き過ぎる…」
「私知らないからね!」
エリィが見捨てて行ってしまった。
あの日からルイ様を見かけるたびに
「ルイ様大好きです!今日も素敵です!」
ルイ様は笑顔で
「ありがとう。今日は良い天気だね。」
と挨拶になっている。
「レティシア嬢は毎日言ってて飽きないの?」
「大好きなので!飽きるとかないです!」
「そっかぁ。飽きないのかぁ。」
と笑いながら返された。
「…」
その笑顔が素敵すぎて好きが日々更新してます…
そんなある日同級生の男の子と話をしていると急に手をガシッと掴まれた。
「え?何??え?ルイ様?!」
「…」
「どうしたのですか?」
「…」
いつもの笑顔とは違うルイ様がいた。
「…僕だけを好きじゃないの?」
「え?ルイ様だけですよ?」
「今その子にも好きって…」
「……?え?聞こえたんですか?!恥ずかしい!毎日毎日頑張るなーって言われてルイ様の事を熱弁してたのです。」
熱弁してたのを聞かれて恥ずかしくて俯いてた私はチラッとルイ様の方を見ると…
「あれ?ルイ様顔色が…」
「…」
真っ赤な顔をしてルイ様が黙って歩き出した。
「えっ、ちょっと!待ってください!」
話していた子にはごめんと断ってルイ様を追いかけた。
「ルイ様!?ルイ様待ってください!あっ!!」
走って追いかけていた私は勢いよく段差に躓いた。
あ、転ける…痛みを覚悟をし目を瞑ったが、その瞬間フワッと良い匂いの優しい感覚に包まれた。
目を開ければルイ様に抱きしめられていた。
「え!ルイ様!!!すいません!」
転けそうになった私はルイ様に助けられていた。ルイ様に包まれた私は恥ずかしくて慌てて離れようとしたが
「あの…ルイ様?」
ルイ様がギュッと抱きしめて離してくれない。
「格好悪すぎる…本当に恥ずかしい…」
「ルイ様は誰よりも格好良いです!」
私はルイ様の腕の中で拳を握って強く宣言をした。
「ははっ…本当レティシア嬢には負けるよ…。さっき急に手を掴んでごめんね。」
「全然大丈夫です!」
「歩いてたら話し声が聞こえてきて…声がレティシア嬢だと思ったら、他の人に好きって言ってたから焦っちゃって…」
「え?え?ん?あれはルイ様のことで!え?焦った??どういう事…」
私はパニックに陥った。
ルイ様さらに抱きしめてきて私の首元に頭を埋めながらボソボソと話し出した…
「毎日大好きって言われれば、日に日に可愛く見えてくるし…僕にだけじゃないの?って…焦って…」
チラッとルイ様の方を覗き見ると、真っ赤な顔をしたルイ様がいて
「恥ずかしいから見ないでよ///」
「………!ルイ様大好きです!」
抱きつきにいけば、抱きしめられていた腕をさらにギュッと強く抱きしめてくれて。
「僕もレティシア嬢が大好きだよ」
「…」
「今までのレティシア嬢が言ってくれた分、僕も毎日大好きって伝えるね。」
「……もう無理」
「ん?レティシア嬢?レティシア嬢!」
私は嬉しすぎて真っ赤になってそのまま倒れてしまった。
今まで無理だ無理だと周りから言われていた私は、諦め無ければ落とせるのだと『根性の奇跡』と呼ばれている。




