第86話 護衛のハンター
ケディアの町で足留めされた翌日の朝。
「何あれ?」
ポールが、びっくりしている。
久しぶりに、ハンター達を見たからだ。
「こんな小さな町に、ずいぶんいるなー。」
「本当ね。」
ニーナがポールと2人で、ハンター達が集まっているのを見ていた。
「昨日、聞いただろ。南回りをしないとリネルト州に行けないって、だから馬車の護衛だよ。」
アランは、たぶんこうなると思っていたので、驚くことなくハンター達を見た。
翌日に、ハンターが来ていたのは、驚いたが、ハンターの話しで納得した。
「ミーティア州の姫様が、東へ向かう人達の為に、ギルドに償金を出したのさ。ただの護衛の為にね。女神様だよな。美人らしいし、お会いしてーよ。」
ハンター達は、笑いながら話している。
……お会いしねーよ。
アランは、姫様の笑顔を思い出しながら、馬車に向かって歩き出した。
流石に東へ向かうルートが、この一択しか無いとあって、大所帯になった。
「おい、アラン。」
アランが、振り向くと見知った顔ぶれがいた。
「珍しい、お前さんも護衛に参戦か?」
金髪の長髪髭面のハンターが、にこやかに立っていた。
「俺は、お客様だよ。しっかり守ってくれよ。」
アランは、手を挙げると金髪長髪髭面のハンターの手を握る。
彼らは、いつも5人で活動しているベテランハンター達だが、今回は1人新人がいるようだ。
……だから、比較的《《楽な》》依頼を受けてここにいるのか。
あの金髪長髪髭面ハンターは、頭も腕も良いし、なんと言ってもゴリ押しの無い面倒見屋さんだ。
「おい、高慢ちき坊主、元気にしてたか?」
やいのやいのとその他4人のハンターに囲まれていた。
アランは、昔から《《少々》》人との付き合いが苦手だが、クソ高慢ちき坊主から、ただの高慢ちき坊主になる位には、打ち解けていた。
それは、運良く、腕はまぁまぁで、高慢ちきな坊主を上手く扱える大人と数人出会えていたからだ。
そのうちの一人が、金髪長髪髭面ハンターだ。
アランは、一言多くて、一言少ないが為に、チームを組んでギルドの依頼を受けれないでいた。
だから、この金髪長髪髭面ハンターのチームとは、頻繁にチームを組んだことがあった。
「高慢ちき坊主だって。」
ポールがボソりと呟いて笑ってる。
……お前と違って俺は魔獣図鑑隅々まで読んだんだよ!




