第48話 地上はやっぱり素晴らしい
アラン達は、皆、魔法で地上に戻ると、魔法使いやハンターらは、今回の討伐の成果で盛り上がっていた。
ミヨンドレやデンガの黒く炭になった姿が、地上にあった。
魔法協会の者が、今回の討伐の成果を空に浮く紙とペンで記している。
アランは、その様子を見ながら考えていた。
あのミヨンドレは、もう死にかけていた。
寿命もあって動きも悪かったし、俺の炎で弱っていた。
俺の足を糸で引っ張ったのは、食べる為?
死にかけている者は、食べることが出来なくなる…。
だとしたら、彼女を助ける為……。
今は、ミヨンドレは、相棒として認められていない。
……だけど、あの時、あのミヨンドレは、たしかに彼女の相棒だった……、気がする。
だから、新人ハンターくんが矢を射る時、俺は待てと言ったのだろうか…。
魔獣のことは、まだまだ分からないことだらけだ。
一概に、色々決めてしまうのはどうなんだろか。
デンガだって、人がデンガの領域に入らなければ…。
あぁ、止めよう…。
アランは、人が近づく気配を感じた。
「アラン。」
魔法協会の会長が、アランの後ろに立っていた。
「東のジャイロという街に、私の知り合いの薬屋がいる。偏屈だが、若い頃から、各国を渡り歩いて薬を収集している。彼なら知っている又は持っているかもしれない。」
「…遠いですね。」
アランは、ため息をついた。
「誰かを行かせてもいいが、どれくらいかかるか分かりかねる。待つかね。」
「いいえ。自分で行きますよ。有るか無いか、有っても、そのまま使えるのか、どう使うのか、色々聞かないとならなそうだし、ただ待つのも性分にあいません。」
アランは、いつも通りの飄々とした顔に戻っていた。
「そうか、一応、受け取るかは分からないが、彼に手紙を送っておく。」
「……また、喧嘩してる相手ですか?」
会長は、顎に手をあて、考えている。
「私が思うかぎり、友好関係だと思うがね。」
「…あぁ、そうですか。」
アランは、疑いの目で会長を見た。
「明日の夜には、アホ統治者が祝賀会を開く。君も来るといい。…少しは、人と接するのも良いだろうと思うがね…。例え、去る者としても…。君が人に気を使おうが、君自身が怖がりだろうが…。アラン、人だろうが、魔獣だろうが、誰しも去る時期は分からん。変に考えるのはお止め。」
会長は、アランの頭を優しく撫で、その場を離れた。
久しぶりだな、人に頭を撫でられるの。




