第40話 疲れかな…
アランは、先に進みながら先ほどの小さな魔獣を思い起こしていた。
黒っぽい小さな魔獣が、ボッサっぽかったんだよなー。
それに、その向こう側に白い影のように二重に見えたんだが、影って白く見えるかぁー?
いかん。俺、疲れてんのかな。
やり慣れて無いことしているからかも。
「…薬草使おう。」
アランは、薬草を使った。
ものが二重に見えるとか、どんだけ疲れてんの、俺。
こんな依頼受けるからだな。さっさと終わらせよう。
そうだ、薬草だけでなく、栄養ドリンク的なやつもかましとこう。
もう、やけくそだ。
「おいアラン、追いついたぜ。」
強面が、先ほどの広場の魔獣を倒してやって来ていた。
「早いな。」
アランと先に進んだ魔法使いのリーダーが、驚いた顔をしている。
「結構、やるぜあいつら。」
強面が嬉しそうに、共に戦った仲間を称える。
「でも、結構お疲れだな。」
アランは、強面に薬草を使い、同じように彼の相棒にも使った。
「良く頑張ったな。お前の人睨みで魔獣も怯えただろうな。」
アランは、強面同様に強面の相棒を撫でた。
「あぁ、気品あるうちのレディには、誰もかなわねーぜ。」
…なんか、ごめん。女の子だったのね。
「お前さんも疲れたんじゃねーか。お前さんに倒れられるとこっちは困るからな。特級魔法使いさんよ。」
強面が、少し心配そうだ。
「あぁ、心配ない。さっきまで、うちのちびっ子ギャング共の幻影が見えたけど、薬草使ったし、幻影は無い。」
アランは、目を瞑りながら深呼吸をして目を開けた。
視界はスッキリしている。
「あぁ、確かに幻影じゃぁないな。チビ共なかなか頑張ってたぜ。可愛い奴らめ。」
強面が笑顔になっている。
……はっ?
「ほら、まだ元気いっぱいだ。おいで。」
もう強面が強面じゃなく見える。
スタンがアランの右足に前足をかけて尻尾をふっさふっさ振っている。
遅れてボッサが左足に同じように、足をかけて下を出して尻尾を振っている。
えぇーーーーー!
……また、来ちゃってるよ。




