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第39話 洞窟って暗い

 あー、陰気になるよね。


 誰が洞窟なんかに入りたがるのさ。

 暗いし、怖いしさー。


 アランは、杖を出すと光魔法を使う。球体が先に進み、洞窟内を明るくする。


 これぐらい明るくないと。


 アランを先頭に、次々とハンターと魔法使いたちが洞窟に入る。

 洞窟は、デンガが通れるぐらいの広さの道が奥まで続いている。


 アランは、スタスタと歩いていく。

 奥が少しなだらかに下っているところまで来ると強面こわおもてを呼んだ。

 この先、少し広まった場所に出る。

 魔獣は、さほど強くないが、数が多い。

 時間をかけている暇はないので、選抜したハンターと魔法使いを一部置いていくことにした。


 彼らが戦っている間に、アランたちは先に進む。


 彼らは効率良く戦い、早々にアランたちに追いつきそうだ。


 アランとしても、追いついてもらうとありがたい。

 実は、この先にも魔獣がいる。

 アランが感知している中でも、一番多いし、種類も複数いる。



 今度は、道なりに右手に曲がる。

 曲がるとすぐに、大きな広場に出た。

 アランは、杖を一振りする。

 魔獣が、5体倒れた。


「後を頼む。」

 アランは、自分が進む先に現れる魔獣を次々と切り倒し進んで行く。


「魔法使いと言うよりは、剣士に見えるな。」

 強面こわおもての声が後ろからする。

 アランは、舞うように魔獣を切り倒していく。

「師匠譲りでね。」

 アランは、ド派手な爆発魔法が得意だが、洞窟なので止めておいた。

 それに、いつ金に目が眩んだバカ共たちに遭遇するか分からない。

 一応、助けに来たんだし。


 ここでは、やはり少し手こずっているようだ。


「追いついたぜ!」

 最初に魔獣と戦っていたハンターと魔法使いが追いついた。


 助かるー。

 アランは、彼らを見た。

 これで、安心して先に進める。

 アランは、前に進もうとして、もう一度振り向いた。


 なんか、今、小さいのが凄い勢いで走って行ったような。


 ……まさか。


 もうすでに、大人数で戦っているので確認のしようがなかった。


 ……敵の魔獣に、小さいのがいるのかもしれないな。うん、きっとそうだ。


 アランは、先を急いだ。




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