表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある男の懺悔  作者: Cia
1/1

もしもあの時

私の地元は九州の南部の田舎でした。

当時、小学3年生だった私は、決して活発な方ではありませんでしたが、少しばかりの正義感を誇りにしていたような少年でした。

その当時、学校では、まだテレビの情報が話題の中心で、今のように小学生がスマートフォンを持てるような時代ではありませんでした。

しかし、時代は変わっても、その当時から変わらないものもあります。

それは、学級内でのいじめです。

1人の少し見た目が人より劣る女子生徒をクラスのみんなでよってたかってバカにしたり、椅子を蹴ったり、悪口机に書いたり。

酷いもんでした。

私は、参加こそしていませんでしたが、悪いことと知りながらも、集団的圧力に負けて、ただ、それを見ていることしかできませんでした。

私以外にも一人、そのいじめに参加していない生徒がいました。お恥ずかしながら、その生徒は私の初恋の相手なのですが、、、彼女はずっと、休み時間も席を立つことも無く、何かをひたすらにノートに書き殴っていました。彼女は時おり、ノートを立てて、トントンと机を叩き、『よしっ!』とニコッと笑っていました。その姿に私はとても惹かれていたように思います。しかし、水面下でいじめはエスカレートして行き、とうとう、その子は学校に来なくなりました。それから、彼女に会うことはなく、私は、市外の中学校へ進学しました。もしあの時、私が声をかけていれば、と思うと、今でも胸が痛みます。そう、彼女の名前は、工藤真奈美、と言いました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ