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皇帝の策略とタカシ・シラヤナギの計画

 「申し訳ありません。主が退室してしまい」

 「いえ、それはこちらの不手際ですのでお気になさらずに」

 私が退室して従者同士の牽制が行われていたようだ。

 一方私は着替えの為に案内してくれた侍女に牽制されていた。

 「あの、御主人様のお客だからって御主人様に生意気な口聞くのはどうかと思います。カリンを庇ったつもりなんでしょうが、あの女御主人様にどれ程迷惑を掛けたか。首になって当然なんです」

 そう言って侍女は私を睨んだ。私はその牽制にやり返すことを思いついた。

 「でもそのご主人様は聖女としての私の力を必要としているようだけどね。あなた達侍女は皆その御主人様を狙っているのかしら?」

 その言葉に侍女は私をより一層険しい顔で睨んだ。

 これバレたらジュランに後から怒られそうだな〜。

 私はそう思って少し重くなった気をミリロとフェンリルの食事前のだらしない顔を思い出して晴らした。

 険悪な雰囲気のまま借りていた客間に案内され、私が部屋に入ると「適当に着替えて戻ってきて下さい」と扉を閉められた。

 ここの侍女って・・・・・・。ラトリルさんもそうだったりするのかな?侍女皆皇帝の・・・・・・。そんな理由無いか!

 私は荷から適当な服を取り出し着替えた。

 そしてきた通路をそのまま戻りダイニングに入ろうとしたら、ラトリルさんから止められた。

 「こちらへどうぞ」

 案内されるままに進むとそこは昨夜の部屋だった。

 疑問には思ったが、執事が何かするわけが無いとそのまま部屋に入った。

 引かれた椅子にそのまま腰掛ける。するとラトリルさんは私の向かいの椅子に腰掛け、足を組み私を見た。

 「ラトリルさん?」

 「改めまして、日聖珠子さん。白柳天です」

 その告白に私は目を見開いた。

 数秒後なのか数分後なのか分からないが漸く言葉に出来たのは驚きだった。

 「だって・・・・貴方は・・ラトリル・・・」

 「ラトリルはあの騎士の隣に座っていたものですよ。皇帝の悪ふざけでしょう。私も言われた時驚きましたよ。こんな対面をさせるのかって」

 謀られた。そう思った。

 「皆は無事なの?・・・あ、コハク、フェンリルは!?」

 「昨夜話したでしょう。無事ですよ。大事なパートナーになる人の仲間を無碍にすることはしませんよ」

 そう私の目の前に座る男は言う。

 男が何を考えているのか分からなかった。私は何処に視点をを置き、何を考えて良いのか定まらない頭に困惑していた。

 「そう考え過ぎずに、もっと楽に捉えて下さい。私達の仲間になりませんか?とお誘いしているだけです」

 「あのキルトの街で奴隷商をしていた男も仲間なんですか?」

 私は思っていた疑問をぶつけてみた。

 「あの男は」

 そう言うと目の前の男は頭をふる。

 「仲間としては使い物になりません。アメリカではCIAに所属していたそうだが、政府の犬だと丸わかりの犬を飼っても番犬にもならない」

 「貴方はアメリカで何をしていたのですか?」

 「話が早いね。好きですよそういう早い人」

 男は右耳の上辺りで指をクルクルと回す仕草をする。これは多分人を馬鹿にする仕草だ。

 私は早くここから出て、ジュランたちと合流しなければと思うが、私の背にある扉を開こうと動いたら私はきっと殺される、そんな予感がする。

 この男の能力がわからない。そして何を望んでこんな事をしているのかも・・・・・。

 「皇帝は全てを知っているの?」

 「はっ、まさか。そんな理由無いですよ。今回偶々利害が一致したために組んだに過ぎません。向こうは向こうの目的の為に動いているだけ。こちらとは何も関係ありませんよ」

 奴隷商の男から聞いた人物像とだいぶ乖離している気がする。本当にあの男がCIAならそこまで乖離した把握になるだろうか?誰が敵で味方か分からないうちは誰も信用しない。

 ジュランたちと離れた今、それすらも信用ならないと思ったほうが良いと思った。アッシャムの幻惑魔法が自身にしか掛けられないものなのかも聞いていないし、他者に掛けられた場合、安易に信じるのは皆の足を引っ張りかねない。それだけはしたくない。なら、後は此処をどううまく切り抜けるか・・・・・。振り出しに戻ったーーーー!!

 結局この白柳と名乗る男から逃れないと逃げ道がない。

 私は周囲に意識を散らすが、そうすれば目の前の男が何してくるか分からないから出来て1〜2秒。これじゃいつ出られるか分からない。

 そうこうしている内にその部屋に有った半球の物体から声が聞こえる。

 皇帝の声だ。

 「ラトリル、何処に居る。客人にフレッシュジュースと水を直ぐに用意しろ。後料理も軽く追加だ」

 目の前の男は半球の物体に近づき「分かりました。直ぐご用意します」といい、私を一瞥し部屋を出ようとした。

 「まだ”ごっこ遊び”続けるの?」

 私は何故か分からないがとっさに男にそう話しかけてしまった。黙っていれば良いのに・・・・・。

 「皇帝の要望です。皇帝には逆らえないのがこの国のしきたりですから」

 そう言って男は邸の執事ラトラルとして出ていった。

 「助かった〜.....いや、早く皆の所に戻らなきゃ・・・・・でも、用心もした方が良いんだよね・・・・?」

 私は返事の帰ってこない疑問を口にして、自分の中のモヤを出そうとするが、仲間を疑う恐怖、1人で戦わなければいけないかもしれない恐怖で、足が竦み部屋から出られなかった。

 

誤字脱字報告宜しくお願いします。


明日、連休の最終日ですが私用があり、更新をお休みします。

月曜日から仕事が始まりますので、書き上がり次第更新していきます。

予定通りの更新ができず申し訳ありません。

夏休みも後2週間ほど、怪我なく元気にお過ごし下さい。

月曜日からお仕事の方も、夏バテ等気をつけて頑張りましょうね。。。。。憂鬱ですが、働かざる者食うべからずです!  本当はクーラーの効いた部屋でダラダラしてたい(;_;)

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