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ハイエルフの村にて

 創造神と会った翌日、私達は草原を発ち、ハイエルフの村へと向かった。草原へ向かった時同様私はフェンリルの背でジュランとミリロはそれぞれ飛行している。順調に旅を続け、5日めの昼過ぎにはハイエルフの村に着いた。

 「そう言えばオリファント約束していた待ち合わせ場所ってあの草原だったの?」

 「いや、違うが向こうは向こうで何か会ったのだろう。それは気になるところだが、何かあればまた言ってくるだろう。それまではここで大人しくしていればよかろう」

 フェンリルにそう言われ、私達はまたハイエルフの村にお世話になることにした。

 「サーディン、テンディー、村長もまたお世話になります。この2人は旅の途中で出会ったジュランとミリロです。宜しくお願いします」

 そう言って、村のみんなに挨拶をして以前宿代わりに使わせてもらっていた家に案内された。

 今回は私1人では無いので3人で1軒借りている。

 「じゃ、私は村のみんなの手伝いに行ってくるね。ジュランとミリロはゆっくりしてて」

 「「いえ、私達もお手伝い致します」」

 そういう2人だったが、ここハイエルフの村では普通しないような作業も多々ある。2人がどんな生活をしてきてどんなことに免疫が在るのか分からない段階で、この村の手伝いは・・・・・。はっきり言えば、水汲みや薪割りなんかはお手の物で良くやってくれる。獲物を狩るのもお手の物。でも・・・・・整理したり、料理を作ったり、洗濯したりは.....。そんな私の表情を読み取ってくれたジュランが「大人しくしてます・・・・・。何か手伝えることがあれば呼んでください」と言ってくれたから私は村のみんなの元へと1人向かった。


 「久しぶり。エンリオ」

 私は洗濯場に居た綺麗な金髪の美女に声を掛けた。

 「珠子、無事で良かった。おかえり」

 そう言ってくれた、ハイエルフの中でもかなりの美人だろうというエルフは優しい笑顔で私を迎えてくれた。このエンリオ、実はサーディンの奥さんなのです。サーディンより7つしただったかな? テンディーが狙ってたのに、告白する前に2人がくっついて結婚しちゃったって悔しがってた。フフフ・・・。

 「私も何か手伝えないかな?」

 「良いのに、着いたばかりで荷解きも在るでしょ?」

 「うん・・・・。それは大丈夫。あの2人に任せたから」

 あの2人が家事全般に置いて使い物にならない事は出来るだけ黙っておくことにした。適材適所!

 「私にも何か手伝える事無いかな?」

 「え? 良いのに〜。着いたばかりで荷解きも在るだろうし、疲れてるでしょ。今日くらいはゆっくり休んだら?」

 「うん・・・・・。でも大丈夫。荷解きはあの2人に任せてあるし、私はフェンリルの背に乗ってただけだから、大して疲れてないし」

 「そお〜、なら、そこに在る洗濯物頼める?」

 「うん。もちろん」

 そう答えて私はエンリオに頼まれた洗濯をせっせと洗う。当然洗濯機なんて物はないから、洗濯板で手洗い。その作業をしながらエンリオと私がこの村を出てからのことを聞いた。

 当然狩りにも何度も出ているが、ドラゴンが出現するような危ないこともなく、通常通り狩りも出来ていたよう。ただなぜだか以前取れていたきのこ類などが取れにくくなっていたようだった。

 聞いてびっくり、オリファンがこの森にいくつもの集落を囲っていることをそれぞれの村は知っているようで、他の村にも声を掛けて調査隊を編成して森を調査したようだ。

 「オリファンの事、知ってたんだ〜」

 「もちろん。水神様はみんなの守り神です。どこかの村が独占するような方でも無いですからね」

 エンリオはそう言っていたけど、嫁の件はどうなんだろう・・・・・? ま、そこは知らんふりするのが大人だよね?

 で、調査で分かったことは土壌が僅かにでも変化しているということ、一定の樹木が枯れていたことだった。

 「木が枯れていたのはその土壌の変化のせいだったの?」

 「そこまでは分からなかったの。でも、その現象に心当たりのある人が居て、その人の村ではそういったことが起こるのは水神様に何か有ったときだって言い伝えが在るらしくて、みんな心配しているんだけど、こればかりは水神様が来ないことには確かめることも出来なくて・・・・」

 そっか〜。みんなオリファンが正式に精霊王になったの知らないのか。多分オリファンの変化ってそれだよね? 教えても良いのかな? 後でフェンリルにでも聞いておこう。

 「そっか〜。心配になるよね。でも、オリファンのことなら大丈夫じゃない? ああ見えて強いし」

 私が笑顔でそう言うとエンリオは少し安心したようだった。

 「そうだ、今度はどのくらい村に居られるの? ずーとって事ではないのでしょ? フェンリル様も居るし、あの2人も、珠子を守ってくれる人たちなのでしょ?」

 エンリオはそう茶目っ気たっぷりに笑顔で聞いてきた。私は照れながら「うん」とだけ答えておいた。

 フェンリルもジュランもミリロも、そしてオリファンも創造神もみんな私を守ろうとしてくれる。このハイエルフの村のみんなもそう。

 「私は、今度は自分の身は自分でちゃんと守れるくらい強くなりたい。それでね、・・・・フェンリルやジュラン、ミリロと楽しく旅がしたい。あの3人が楽しく笑ってくれるようなそんな旅がしたい。其の為にこの村に戻ってきたの。また、魔法を教えてほしい」

 「そういうことなら、私達ハイエルフの得意とするところね。しばらくはこの村で珠子と楽しく暮らせそうね」

 そう言ってエンリオは私にウィンクした。

 美人にウィンクされると同性でもドキドキするのよ。異性ならイチコロだろうな〜・・・・。サーディンが尻に敷かれている姿を想像した。

 ま、それでも喜んでそうだけどね・・・・。

 こうしてハイエルフの村での再びの生活が始まった。


 その頃部屋では・・・・・。

 「ジュラン、もう諦めようよ」

 「駄目よ! 神子様が帰ってくるまでになんとかしないと・・・・・・。私達2人とも追い出されるかもしれない・・・・」

 「えっ?!」

 ジュランにそう言われて慌てて荷解きと称して散乱させただけの荷物を片付けようとする2人だったが、何をどうしたらそうなるのか・・・・。余計に散らかるだけだった。

 「ジュラン、これは此処に有ったほうが良いよね?」「そうね、あ、これはベッドの近くに有ったほうが楽だからそこに置いて」「分かった。これは?」「そうね〜、取り敢えずその辺に置いといて・・・」終始この調子・・・・。片付くわけもなく・・・。

 「ジュラン〜、ミリロ〜、村のみんなが歓迎会してくれるって・・・・。なにこれ.....」  

 ジュランとミリロの顔は魚でも両生類でもそうはならないだろうというくらい真っ青になった。

誤字脱字報告宜しくお願いします。


日曜日の17時に枝話を更新します。宜しくお願いします。

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