朝ご飯はあっさりがいいですよね? ガッツリ肉ですか?
草原で寝ていたから、太陽が登り始めたら当然眩し
さで目が覚めた。でも朝と夜の間にいるみたいでちょ
っと感動する景色だった。
「起きたか」
フェンリルはもう起きていたようだ。
「おはよう。早起きだね」
「うん、腹が減ったのだ」
「・・・・・・あ〜あ、朝ご飯作るよ・・・・・」
「うむ、旨いのな」
へいへい....。なんだかなぁ~。朝だしあっさりした
ものが良いよね....、何にしようかな? こっちの世界
で味醂とか、酢や醤油の代わりになりそうな物は手に入ったんだけど、味噌だけ手に入らなかったんだよね・・・。醤油の代わりがあるならと思ったけど、こっちの世界の醤油、発酵食品じゃないんだよね!? 発酵させずに醤油って作れるものなのか疑問だけど、醤油の詳しい製造方法なんて知らないからそんなもんかと思ったけど、流石に味噌は無理だったようだ。これ自分で作れるようになった方が良いかな? 日本人だし、味噌汁はやっぱり飲みたくなるよね? フェンリルやジュラン、ミリロは馴染みないからどうかと思うけど、飲んでみたら気にいるかもしれないし、味噌づくりチャレンジしてみよう。いつ始められるか分からないけど、この世界での目標の1つが決まった。今目的地が決まった旅をしているけど、この世界では学校も無いし、家もあるわけじゃないから1日の中で決まったことが無い。だからダラダラしちゃう時はダラダラしちゃえるのがちょっと落ち着かなかったんだよね。初めはイエ〜イ! のんびり出来るって思ったけど、私だけ働いてないみたいで、急に居心地の悪さみたいなものを感じたんだよね。王宮では助かることを考え続けていたからそこまでじゃなかったけど、やっぱり根が日本人だからなのかな〜? 国民性?
そんな事を考えてたら、フェンリルに鼻でこづかれた。........ハイハイ。ご飯ね....。作りますよ、作りますのでお待ち下さい。私は食材を確認して、キノコと卵があったからジャイアントピーコックの肉で雑炊を作ることにした。村で分けてもらった白米、これで終わりだな。早く入手できる所探さなきゃ。当分はパン生活か〜。私は雑炊作りを始める。キノコ数種を切り分け肉を小さめに切ろうかと思ったけど、フェンリルたちは物足りないだろうと、大きめひとくちサイズに切った。鬼神族が持っていた土鍋を譲って貰っていたから、それで白米をだし汁で煮て少し柔らかくなった所で、肉とキノコを同時に入れた。ま、私の料理は雑料理だからね。鍋の蓋を開けて、火の通り具合を確認する。その時灰汁を取り除く。
「肉も焼け!!」
「は〜? も〜....」
フェンリルにそう催促されしょうがなく手に入れたブラックドラゴンを大きめに切って、サイコロステーキの容量で焼いていく。私には3口分位の大きさでもフェンリルには1口サイズだろう。朝だから混んだ味より塩コショウのシンプルな味のほうが良いだろうと甘みのある岩塩を使った。
サイコロステーキを焼いてる間に雑炊がいい具合にグツグツいい出した。蓋を開けて中身を見る。火から外し卵を半分溶き入れる。蓋をして少し待ち、卵に火が通ったら、残りの卵を入れ、白ごまを分けてもらっていたから、それを上にふりかけた。ステーキはまだ火を通したほうがいいだろうから、このまま。
先に雑炊に椀に盛って皆に出した。雑炊を作っている最中にジュランとミリロが起きてきて、近くの沢から水を汲んできてくれた。土鍋を掛けていた場所に手鍋を掛けて水を入れ沸かす。食後の紅茶用。
雑炊を皆で食べ始めると、肉もいい感じに火が通ったみたいで、それをフェンリルとジュランとミリロにそれぞれ皿に盛って出した。ジュランもミリロも朝からステーキでも良かったみたい。
「朝、さっぱりと食べられるものがあるのはいいですね」
ジュランがそう言った。雑炊も気に入ってもらえた様で、ホッと一安心。
「でしょ? 私のいた国では朝はあっさりと頭と体を起こすのに適した物を食べる習慣があったので」
「そうですか。じゃ、これから朝はさっぱりとしたご飯が食べられるのですね。楽しみです」
ジュランと私がそう話して居ると、ミリロがうんうん頷いている。ミリロも朝はさっぱりで良かったみたいだ。私はフェンリルを見る。
「なんだ。われは朝から肉がいいぞ」
そういいながらサイコロステーキを1口で食べている。フェンリルだけ別メニューでもいいけど、ジュランもミリロも肉が嫌いなわけじゃないんだよね。雑炊は気に入ったみたいだけど、サイコロステーキも美味しそうにバクバク食べている。旅の間の食事は課題だなっと思った。
私達は朝食を食べ終え、一休みしたらまた目的地に向けてひた走った。ま、私じゃなくてフェンリルがひた走ってるけどね。ジュランとミリロは相変わらずフェンリルの後方左右を飛んでおります。気持ちよさそうに・・・・。
「いいなぁ〜、私も飛びたいな.....」
「ん? 飛びたいなら彼奴らから飛行魔法を学べばいいではないか」
「いや、そうなんだけど、教えてくれるって言ってたけど、この旅は急ぐでしょ? それもこっちの都合で。だからまたこっちの都合で時間取らせるのも気が引けちゃって....。だから、目的地に着いてから教えてもらえないかな〜とは思ってるんだけど・・・」
「うん。そうだな、飛行魔法は難しい類の魔法ではないが、失敗すれば怪我をしかねない魔法だからな。いいのでは無いのか?」
「あ、やっぱりそう思う。じゃ、そうする。それまではフェンリル頑張って走ってね〜」
「.................」
しょうがないじゃん! 私走り続ける程体力ないし、そうなったら着くの遅くなるし!! フェンリルが走ったほうが断然早いしねっ!
私はフェンリルの背でニタニタしながらそんな事を考えていたら、フェンリルが私を振り落とそうとする行動をした。
「私連れて行かなきゃ、神様から怒られるんじゃないの?」
そう言ってやった。やり返せたみたいだ。フッ。私も切れるばっかりじゃないからね! こういう冷静なやり返しだって出来るんです。
「おのれ・・・見ておれ・・・」
私あなたの背に乗ってるからボソッと呟いても聞こえてるからね.....。
私とフェンリルの密かな争いはこうして始まった。
私とフェンリルが密かな争いを繰り広げながら、ひたすら進み続けていると次の森が見えてきた。
「あそこが神大の森だ」
「へぇ〜、精霊の森に似てる?」
「まあな、あの森の守り神もオリファンだ」
「えっ? そうなの? カムイがあの森から此処まで移動するのって、大変だろうし、周りも迷惑じゃない?」
「ん? なぜだ?」
「だって、あの巨体がズリズリ移動するんでしょ? 木だってなぎ倒されちゃうし、道だってめちゃくちゃになりそうじゃない?」
「何を言っておる。オリファンは空間移動も出来るが、移動はもっぱら空を飛んで移動するのだぞ!」
ええええええええええええ〜? いや、オリファン〜! マジかー....。
「見た目で普通の蛇なんかを想像するなら、奴は精霊王の種族だからな。まったく違うぞ。われも背に乗せてもらい移動したことがあるが、相当早いぞ」
「え? じゃあ、この旅もカムイが連れてってくれたらもう到着してるんじゃ・・・・」
「それを言ったら、終わりだろ?」
こののんびり獣軍団.....。
誤字脱字報告宜しくお願いします。




