カムイを探して三千里・・・ではなく3kmでした
日曜日にもう1話アップ出来ると思います。
フェンリルがカムイを探しに行こうと言ったが、何処に居るのか知ってるのだろうか?
「カムイの気配を辿って私にたどり着いたのなら、カムイ本体はどうやって居所を知るの? 私、カムイが何処にいるかなんて知らないけど…」
フェンリルはフンッと鼻を鳴らし、得意げに言った。
「われが探せばオリファン程の強い気配は直ぐに分かる。というか、もうわかっておる」
「は? えっ? だってカムイの気配を辿ってこの村に来たんでしょ?」
「まあ、良いではないか。オリファンの所に直ぐ行くか? ここから然程離れておらん。われの背に乗れば数分も掛からんだろう」
? フェンリルが速いとしても、数分?
「カムイ、一体何処に居るの?」
「この村から数キロ先だな。そこにも小さな集落がありそうだ」
え? カムイ、そんな近くに居たの?
「そこにもカムイの嫁いるのかな?」
多分、多分だけど私この質問相当なアホ面で聞いたと思う。自分で ”あ、今アホ面してる”ってめっちゃ思ったもん。だからフェンリルも”なにコイツの顔”って表情してるもん!
良いじゃん、別に…。”森に帰る”って巣に帰るんだとばかり思ってたから、めっちゃ遠い所だって想像してたの! それが目と鼻の先くらい近かったから拍子抜け。こんな顔にもなるよ…。
とりあえず今日の捜索はやめておいた。
突然行けばカムイも驚くだろうけど、そんなすぐ近くに居るなら、急いで行く必要も無いように感じてきた。だから、明日カムイに会いに行くことにした。
村長さんに頼んで、フェンリルの滞在許可を貰った。
”フッフッフ、明日まではまだたっぷりと時間はある。カムイにはフェンリルが犯した罪の肩代わりはしてもらうけど、フェンリルに別の拷問を受けて貰おうじゃ無いのさっ”
さて、その為にも今は大いに油断しておいてもらわなければ。さりげな~く、さりげな~く饗してみた。
クックック…油断してる…。夜まで油断し続けるがいい。フェンリルの矛盾に満ちた言動の数々、きっちり説明させてやろうじゃないのさっ!
私は迷惑を掛けた村の皆への謝罪代わりに村で育ててる畑の手入れと、森にキノコ狩りに行った。今日の夕飯の材料確保だ。
そうして夜までやり過ごし、フェンリルを充分に油断させておいた。
夕飯の支度を手伝い、今日は村の広場で皆で夕飯を食べることにした。大体は私や村の女性数人で作ったが、それぞれの家族からちょっとした手料理も持ち込まれ、酒もあり宴会の様になった。フェンリルも思う存分飲み食いしてる様だった。
「いいぞ…。もっと食って飲んで油断しろ…」
私はボソりと呟く。私は虎視眈々と仕返しの時を待った。フッフッフ。
夕飯も済み、みな自分たちの家へと帰っていく。私は片付けを手伝いながら、フェンリルの様子を伺う。お腹が満たされてスフン、スフン言いながら寝ている。何か夢でも見ているんだろうか? 動物の夢って言葉在るのかな…? いかん、いかん。余計なことは考えず、仕返しを!
片付けが終わり、私も部屋へ戻る振りをする。チラチラ後ろを振り返りながらフェンリルを見る。
借りている家の戸を開け、閉め切らずに隙間から様子を伺う。扉が邪魔でフェンリルの姿が見えない。少しずつ扉を開いて行く。
「お主、何をしているのだ? わればかりで気にして。はっ、そうか〜そうか〜。われと一緒に寝たいのだな。そうか、恥ずかしがらずに素直にそう言え〜」
今、フェンリル絶対笑顔。表情分からなくてもそう直感がウッタエテル。
私は振りかぶってフェンリルの横っ面を引っ叩いた。
「違うわ、ボケが〜! おのれに仕返ししようしと思ったんじゃ〜!」
「やはりな…ふ〜ん」
あ…、またヤッテシマッタ…。
私は恐る恐るフェンリルを見遣る。なんか、余裕?ま、フェンリルだし! 強いしね!
アカン、これ私アカン。
「あ、あのですね〜、フェンリル様? これは〜なんというか〜 あのですね…」
「お主、前も後先考えずにわれにキレたな。人間のおなごは学習せんものなのか?」
カッチーン!
「え? 学習しますけど…。因みに学校の成績テストだけはいつも良かったですけど…。ナンスカネ〜? バカにしてます?」
フェンリルは私を見下ろし、憐れな娘でも見るみたいな視線を向けてくる。
ええ〜、そうですよ! 私はどうせ学習しませんよ! だってキレたほうが楽なんだもん。良いじゃん…別に…。
フェンリルがそんな私に溜め息一つ吐き、前脚でおでこをぐりぐりしてくる。
「明日、朝から出掛けるぞ! 早く寝ろ!」
そう言ってフェンリルは家の前の広場で寝てしまった。私もこれ以上は墓穴を掘るだけなので部屋に帰って寝ることにした。
翌朝フェンリルは有言実行とばかりに、朝食も取らずに村を出た。村で飼っているメンチョウ鳥っていう、鶏みたいな鶏の3倍は有りそうな鳥の卵を取りに起きて来ていたテンディに出掛けて来る、戻りは分からないとだけ叫ぶように言い捨てて村を出た。だって、拉致られるみたいにフェンリルの背に乗せられて無断で村を出て行こうとしてたから、私も叫ぶのが限界だったからさ…。無断で居なくなるよりはマシかなって思ったからさ。
村の入口の蔦を抜ければ早かった。
数分で着くって、盛ってるのかなって思ったけど、盛ってなかった。3分掛からずに目の前にカムイが居る。というより、探すまでもなくカムイまで直線距離で走ってきた感じ…?
カムイも驚くというより呆然としてる。
そりゃそうか! だってカムイ今この近くの村の嫁とイチャイチャしてる最中だったみたいだし。それを私とフェンリルにもろ見られてるからね。現在進行系で!
「よっ! おひさ〜」って満面の笑顔をしたよ!
投稿が無い中も、覗いてくれた方がいたみたいで、本当に申し訳ありません。もう少し落ち着けば投稿数増やせると思います。
お読み頂いている方も冷やかしの方も、見て頂けてるだけで感謝です。本当にありがとうございます。
誤字脱字報告宜しくお願い致します。




