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フェンリルと色々話してカムイの弱点を聞いた(ニッコリ)②

予定より短いですが…。

 私は呆然としたままフェンリルを暫く見つめ続けていた。

 「なんだ、お主われに惚れたか? 良いぞ。われは種族の違いなど気にせぬ」

 私は呆け過ぎてフェンリルのそんなふざけた戯言も耳に届かない。

 「カムイに会いに行かなきゃ…」

 ぼそっと呟いた言葉を聞き逃さなかったフェンリルはまた私の頭を食べた。

 私は冷静にフェンリルの口を両手で開き、フェンリルから逃れた。逃れたけどベロベロ舐める。私はフェンリルを殴った。いい感じに顎にパンチが当たる。私のパンチでは大したダメージは与えられないようだ。フェンリルは前脚で顎を撫でている。”チッ”

 「オリファンに会いに行くのだろ。われも行くぞ」

 「は?」

 「お主言ったではないか。オリファンに会いに行かなきゃと」

 いや、え? あの呟き聞いてたの!? なにその耳の良さ。

 「・・・いや、会いに行かなきゃとは言ったけど、カムイがどこに居るかは知らないから。あなただって知らないんでしょ?」

 「・・・何だ、お主本当にオリファンの事何も知らないんだな」

 「どうゆう事よ」

 「ここでは何だ、ちょっと付き合え」

 そう言うとフェンリルは私の襟を咥えて、ぽいっと自分の背に乗せた。

 アレ、マエニモコンナコトナカッタ?

 私を背に乗せたフェンリルはのそのそと歩き出した。村の者でないフェンリルが蔦の前に立っても蔦は開かない。フェンリルは前脚で蔦に触れた。すると蔦はスルスルっと引っ込む様に開いた。

 村を出て、何処へ連れて行かれるか分からない。私は背の毛を引っ張り、何度も何処へ行くのかと尋ねたがフェンリルは答えなかった。

 暫く歩くとフェンリルは”ここだ”と言って、私に背から降りるように促した。

 私はへっぴり腰でなんとかフェンリルの背から降り、辺りを見渡した。

 「ここ、どこなの? 村からそんなには離れてないわよね?! 大した距離じゃ無さそうだったし」

 「ああ、お主の足でも2時間もあれば村には着ける。安心せい」

 「で、ここが何?」

 「…此処はな、われとオリファンが出会った場所だ」

 フェンリルは私にそう教えた。だけど、只の森の中だった。なんの目印も無いような所だ。

 「なんの目印も無いのに、良く分かるね。あ、適当な事言ってる?」

 「何を言うか! われら魔族は方位に関して間違いは無い。人間や動物より正確な探知能力が在るからな。寸分違わぬ」

 「へぇ~、たまたまここで出くわしたってこと?」

 「ああ、オリファンが嫁と逢引してた所に出くわして、われがそれを邪魔したのだ!」

 だから、何でドヤ顔?

 「邪魔したって、奥さんと一緒に居たって良いじゃない。何を邪魔してんの?」

 「オリファンの種は単体で種を産む。増えはしないが、減りもしない。森の守り神になる種だからな」

 「ふ〜ん。だから?」

 私のその返答にフェンリルは呆れ気味…。

 「お主、阿呆か?」

 ”ブチッ”あ〜ぁ? 何言うかこのバカフェンリル。

 私が睨んだら、鼻先で笑われた。

 「単体で種を産めるものが嫁をとるか?」

 「取るんじゃない? 愛だし」

 「違う。奴は性行為の為に嫁をとってる。少なくとも愛ならそこらの中の村に嫁は居ないだろうな」

 「? は、どゆこと? カムイはそんなに沢山の嫁が居るってこと」

 「ああ、そうだ。オリファンはそういうものだ」

 ん? あれ、でも…。

 「前に進化すれば精霊にって言ってなかった?」

 またフッンと鼻で笑われた。

 「人間の言うところの性善説と精霊は違う。真っ当な真面目なやつだから精霊になれる訳じゃない。強いから進化するのだ」

 私はまた頭が混乱してきた。

 っていうか、カムイ、秘密多すぎじゃない?

 「オリファンの弱みは、嫁だぞ」

 何故嫁が弱み?

 私は閃いた。カムイに嫁は必要ない。なのに嫁が沢山居る。それを嫁本人は知らないんじゃ・・・。

 私はフェンリルの顔を見る。

 フェンリルはフンッと、ドヤ顔した。

 いや、そのドヤ顔要らんし…。

 カムイの弱点を掴んだ! カムイめ〜見てろよ。今までフェンリルに受けた屈辱、全てぶつけてくれよう! アハッハッハッハ〜。


 

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