聖女の力に目覚めました
経過日数を書き換えました。(5月7日)
ハイエルフの村で暮らし始めて3日目、私は初級魔法を習い始めていた。
この村の村長さんはエンディケルトさんで、宴の時隣にいた戦士2人はサーディハルさんとテンディートルさんサーディとテンディはエンディさんの息子さんらしい。因みにこのディって代々村長さんの家系が継いでるものらしい。それぞれの家系に代々継いでるものがあるらしく、サーディさんのお嫁さんの家はエルでテンディさんのお嫁さんの家はガらしい。それによって、得意な属性も違うらしい。
ディを継ぐ家系は火属性で、エルなら風属性、ガは氷属性が得意らしい。でも、サーディさんのお嫁さんは結婚してこのエルを取ったから、風属性の魔法の力は少し弱いらしい。その代わり火属性が上級まで使えるようになったそうだ。魔法って名前なの? 魔力でなくて?
ま、そんな事は置いといて…。
私は魔力操作を半日でマスターして魔法の初級を初日から習い始めたんだけど、どうも魔力の総てを操作出来ている様ではないらしい。
サーディさんの曰く、
「珠子は魔力量が多すぎるのと併せて、なんというか、濃いんだ。だから少しずつ排出していかないと、この村くらいは簡単に吹き飛ばせてしまう。そんなことになれば我々は困るからな…。少しずつ操作出来る量を増やそう」
と言うことらしい。
私としては今のままでも充分だと思ってるんだけどな。私はそれをサーディさんに言った。
「今のままでも大丈夫です」
「いや、魔力というのは体内に留まらせると体を蝕んでいく。これ以上の時間その魔力を体内だけに滞留させておくことは、珠子の命に関わる話になって来るから、総ての魔力操作を出来るように急ごう。初級魔法は魔力操作してるとはいえ無駄が多いため、余分に魔力を消費する。そのため珠子の体から魔力を僅かにでも放出してくれる。それで時間を稼いで、総ての魔力を操作し切れるようにと考えている」
サーディさんは私にそう教えてくれた。サーディさんだけが教えてくれるわけではないらしいが、私の教師役をやってくれる人達の共通認識との事だった。
本当にこの村にこれて良かった。
それから更に4日、私は上級魔法を習っいた。魔力操作は毎日の鍛錬に組み込まれているので、ずっと行っている。
「あ、そういえば蛇さんの事、この村の皆は水神様って言いますよね? 蛇さんは神様なんですか?」
「フッ、そうか珠子はこっちの世界の人間では無かったな。水神様は蛇の種族ではない。蛇の種族は脱皮を繰り返し成体になるが、水神様は脱皮しない。水神様は進化する種族だ」
「へぇ~、それって見た目で分かるの?」
「ああ、蛇の種族はあそこまで大きくはならない。水神様が幼体の時は、あの美しい鱗が光輝くからより分かる」
私は今日の教師役のテンディさんとそんな話をしていた。
「あ、蛇さんに名前って無いんですか? 水神様が名前?」
「いくつもの神を信仰している国の者は神を名で呼ぶが、我らは水神様だけだ。だから神を軽々しく名では呼ばない」
あ、なるほど。そういうことか。私も水神様って呼んだほうが良いのかな?
そんな事を考えながら魔力操作していたから、テンディさんに「集中しなさい!」って何度も怒られた。その度に頭を小突かれて、ちょっと泣いた。
お昼を挟んで午後の魔法授業を受けてその日は終わった。夕飯の時蛇さんと話をした。
「蛇さんのこと、水神様って呼んでも…」
「われのことは好きなように呼べばいい」
やっぱり蛇さんは笑っていると思う。最近余計にそう感じるようになっていた。
「水神様、明日村の戦士は狩りに出かけます。朝からバタバタしますがご容赦下さい」
村長さんがカムイと話している。
カムイは蛇さんの事。私が私の都合でつけた。蛇さんと呼ぶのも、今更水神様と呼ぶのもなんだかな~って事で、カムイって呼ぶことにした。だって蛇さんいいよって言ったもん!
それて、村長さんとカムイが明日の事を話していた。狩りの都合によっては数日村を空けるものが出るとの事。その間は大した饗しは出来ませんがとカムイに謝っていた。カムイは気にするなと返事をしていた。女性陣でもハイエルフだけあって、戦士は居るらしい。だから明日からこの村に居るのは戦士以外になるという事だから、カムイが守神としての力を発揮するんだろう。それを見越して村長さんは明日の狩りを決行する事にしたようだ。
予定通り戦士たち総勢23人のハイエルフが狩りに出かけた。そのうち5人がその日の夜には村に戻ってきた。オーク4体とダチョウぽいのが1体、レッドブルが7体という戦果だった。
この全てが、5人のアイテムボックスに納められていた。明日の昼前には解体を始めると言っていた。
私はどっか隠れてよう!
他の18人の戦士たちはまだ狩りを続けているそうだ。大物が見つかったようで、皆でその獲物を狩ることに決めたらしい。それでも明日か明後日には戻ってくるだろうとの事だった。カムイにご馳走を食べてもらえると皆張り切っていた。
夜も遅くなったので私は部屋へ戻った。
翌朝目を覚ますと、村中が騒がしかった。
「早く治癒魔法が得意な者を起こせ! ポーションもかき集めて来い」
村長さんが村の人達に大声で指示していた。
何が有ったのだろうと私は部屋を出た。
「…ヒッ!」
私はその光景を見て息を飲んだ。
狩りに出かけていた戦士の数人が体中から血を流しぐったりしていた。暫く金縛りにあったように動けなかった私にカムイが話しかけた。
「珠子、この光景はお主にはキツかろう。部屋に入っていなさい」
カムイがそう言ってくれたけど、私は動けないでいた。段々とブルブルと震えだし、腰が抜けるように柱を掴んでいた両手がズルズルと滑り、ヘタっとその場に座り込んでしまった。その後はただ涙が流れてくるだけだった。眼の前の光景から目を離すことが出来ずに極限的なストレスが溜まっていった。その時、私の体が光りだして、次の瞬間その光は戦士が寝かされている広場全体を包む様に広がった。初め白っぽかった光は段々と緑色の光へと変化していった。
最後は濃厚な緑色になり、徐々に光は収まった。
光が収まった後は、穏やかな寝息に変わった戦士達がいた。どうやら傷は塞がりの出血は止まったようだった。
私は光が収まったのと同時に気を失って、その場で倒れた。
翌朝私はベッドで目を覚ました。1日寝ていたらしい。窓から何故かカムイが覗いている。
「珠子、大丈夫か? 痛みはないか?」
カムイは今更だがデカい。だから窓から見えるのは、カムイの目だけだ。コワイカラヤメテ。
朝っぱらから私よく叫ばなかったな! エライゾ私!
ベッドから起き上がり、部屋から出る。部屋の外には何人かの村人がいた。
「珠子、大丈夫か?」
皆私に駆け寄る。私の体をペタペタ触り、異常が無いかを確かめる。私が気絶した理由は分からない。でも村の人達は私が大量の魔力を放出して、最上位の治癒魔法を使った事が原因だろうと言っていた。
大丈夫なのが確認できたからか、村長さんが申し訳無さそうに私に頼み事をしてきた。
「あれだけの力を使った後だが、出来たら残りの戦士救出に手を貸してほしい」
そう言うと、村長さんだけでなく、その場にいた村人全員が頭を下げてきた。
私は笑顔で答えた。
「私に何が出来るか分かりませんが、良くしていただいた皆さんの助けになれるなら、いくらでも!」
その日の午後、戻ってきた戦士たちから聞いた場所に向かって出発した。
誤字脱字報告宜しくお願いします。
明日は1日2回投稿最後になります。明日は10時と20時に投稿予定です。
月曜日から仕事が始まり、今月は転職や引っ越しなどがあるので、土日どちらかで最低1回投稿出来たらと思っています。頑張ります!




