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第壱三話

サブタイトルがめちゃくちゃだ!とか思う人もいますかもしれませんが、ご勘弁願いたいと思います。あ、それと誤字脱字とか発見してしまった方はそっと胸の中に仕舞い込んだりせず、教えていただけるとうれしいです。伝える方法は何でもかまいませんよ?電話、メール、評価、メッセージ、電波、全国放送……あ、テレパシーなんかもいけるかもしれません……こんな作者にも誰か愛の手を!感想、評価お願いします。

 悩んだ末に僕が求めた答え。


 はいってはいけないといわれていた部屋へ向かった。


 神と呼ばれるものに会うために。


――――――――



「たっちゃん、戻れないな」

「ああ、そうだね」

 もと来た道を戻っていたつもりなのだが一向に戻ることはできない。腕時計はあれからすでに三時間を経過していることを示していた。おかしなことに真帆の持っている時計と僕の時計では示している時間にかなりの差が生じている。

 まぁ、こんなおかしな建物の中にいるのだ。戻ってきたら霊長類が世界から消え去っている可能性でさえ否定できない。そんな浦島太郎のような途方もないことを考えながら歩いていると立ちくらみのような感覚を覚えた。

「……今、ゆれなかった?」

「確かにゆれたな……」

 二度、三度そのゆれは僕たちを襲い、徐々にその頻度と強さが大きくなってきている。

「どうなってるんだよ?」

「……くぅっ!!」

 すでにそのゆれは以前社会化見学か何かで体感した震度七のそれと同じ、またはそれを越えるほどのゆれになっており、立つことなど不可能で床に四肢をつけて揺れが治まるのを待つが、一向に治まる気配など見せなかった。

 それでも何とかここから脱出するために真帆の手をとりふすまに手を掛けるもそのふすまがこれまでは何をしようと開かなかったのにあっさりと向こう側へと倒れ付したのだった。

 それと同時にゆれはぴたりと治まった。まるで貧乏ゆすりを指摘された子どもみたいに……

「たっちゃん、あれは……なんだ?」

 清流が流れる小川、その小川に腰掛けて足を涼しげに水面につけたり放したりして遊ぶかのようにしている一人の女性。女性は青い着物をまとっており、黒々とした髪を後ろで束ねていた……そして、水面に映っている彼女の姿は人ではなくまるで見ずそのものの姿をした巨大な龍だった。

「……あれが始祖龍か……」

 真帆はおもむろに近づいていくが、それ以上は近づけないのか歩を進めるのをやめて顔色が悪くなる。

 その時間が永遠に続くのだろうかと思っているとこちらのほうへ女性が顔を向ける。

「……どなたが存じ上げませんが……何か御用でもあるのでしょうか?」

 まるで切れるかのような視線、真帆は顔を伏せており、僕にも直接目を合わせるだけで何かを失ってしまうという恐怖心を視線だけで与えてくる。

 だが、それはあくまで相手に対しての警告であり、嘘をつかずに誠実に答えればそうそう龍は人を苦しめたりはしない……もっとも、その相手がおかしくなっていたりしたら話は別なのだが。

「え、え〜と、実は道に迷ってしまってここにやってきたんです。」

「道に迷った?」

「ええ、外にあった大きな滝のところから家の中に勝手に入ってしまいまことに申し訳ないとは思っているんです。それで、どうにかして出ようと四人で手分けをしていたところあなたに会ったというわけなんです」

「それは本当ですか?」

 嘘をつけばどうなるか……ゆっくりとした歩調でこちらへと向かってきており真帆は気がつけば僕より後ろ、やはり恐いのだろうか?そして、この質問に答えるべきはやはり僕だった。

「ええ、本当です」

「……いいでしょう、唯一つだけあなたに聞きたいことがあります。今すぐにここにいるあなたのお連れの方全てを元の世界に戻して差し上げますが、その代わりあなたは少しの間だけここにとどまってもらいます」

「……わかりました」

「おい、たっちゃん!」

 そんな真帆の声が聞こえたので大丈夫だよといおうと振り向くとすでにその姿は存在しておらず、向こうのほうにつり橋がかかっているのが見えるだけだった。

「……本当に今すぐなんですね」

「あら、せめてお別れの言葉でも言わせて上げたほうがよろしかった?」

 にこりと笑うその姿にいえ、そういうわけではとだけつぶやいておく。

「……覚悟はよろしいでしょうか?」

「え、ええ……」

 何をされるかわからないが、僕は身体が硬直するのをとめれなかったが、相手の目を見ることにした。


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