別に貧しいわけではないけれど
怒られちった。
いやっまぁ……薄々そうなっちゃうかなぁとは思っちゃいたけど。
でも……こんな街中じゃあ、子どもの遊び場なんて往来ぐらいしか無いんじゃないかと……
んで、渋滞のおかげで遊ぶところがなくなっちゃって、その一役に自分も関わってたのかなぁと思うと……なんか……抱かんでもいいのかもしれないけど、何となく罪悪感が鎌首をもたげて……
まぁ……もぉちょっと上手いやり様があったかなぁと、今になっては思うけど……
でもまぁ、それは次の機会までに。
それより取りあえず、伸ばした爪を何とかしましょ。
プーーっとファイヤーブレスで焼き飛ばし……
「キャア!!!!」「ヒィ!!」「イヤァ~~!!!!」
…………あ、そっか。これも恐いですよね……野次馬の方々の中から悲鳴が轟いた……
「お~主のぉ~~~……」
「いやっすいません……でも、コレ伸ばしたまんまっていうのも……反って恐いんじゃあ……」
「ん……まぁ……のぉ……」
という訳で、すいませんけど続けます。遠巻きに聴こえるざわめきと共に……
「しかし爪に火を灯すって字面だけ聞いたら、びんぼ臭い響きですねぇ」
「は?」「ん……?」「……何を言っとる?」
……あ~~そうでした、通用しないですよね……コレも前世の慣用句だもん。
とまぁ、そんなこんなと五本指全部の伸びた爪を焼き飛ばしまして、刃物鋼の鉱石でヤスリがけ……って、そうだ入れた鞄ごとコフランさんに預けて、異空間収納してもらってたんだった。わざわざ出してもらうのも悪いなぁ……
……ふと、座り込んでる地面を見やる……それは道を固めるの石畳……
……コレで削っちゃおっか……ゴリゴリと……
……あっれぇ~……石の方が負けちょる…………しゃあない止めましょ。道路を傷めて、なんか罪に問われるのもヤだし……