くしゃみ一発
‥‥‥前世日本のお江戸の時代、象さんが町を練り歩いたことがあったって聞いたような‥‥‥
ひょっとしたらそのときの様子って‥‥こんな感じだったのかなぁ‥‥‥
「‥‥なんて狂暴そうな‥‥‥」
「ママーあれなにー」「シッ!!見ちゃいけません!!!」
「‥‥悪魔だ‥‥‥悪魔が歩いておる‥‥‥」
「おい憲兵!!軍の連中!!! お前ら何考えてるんだ!!!」
あの~~‥‥そちらを責めるのは、なんぼ何でも可哀想かと‥‥
「ひゃぁ!!!」「おい婆さん大丈夫か!!? 腰が抜けたか!?」「こ!この世の終わりじゃ~~~!!!!!」
‥‥‥うん、前言撤回‥‥ 多分、お江戸の象さんのより酷いね、多分‥‥‥
わんやわんやと押し寄せる野次馬な皆々様を押し開く、軍の方やら憲兵の方やら、その他バラバラな装いの方‥‥こちらは冒険者ギルドのお方かな?
そして群がる人々の中で恐怖に駆られたお方から、親方日の丸の皆さんに罵声が飛ぶ‥‥
‥‥そんなに怖けりゃ帰ればいいじゃん‥‥‥
最初は射貫く様な視線を飛ばしていたシヨルラさんも、段々無表情になって行き、
小言を浮かべていたコフランさん、マクファーソンさん、バーヌさん達は、どんどん呆れ顔になって行った‥‥‥
「なんかすいません‥こんな大事になって‥‥」
「いえ、貴方が謝る事では‥‥まったく好き勝手‥‥‥」
「ほんと何で大丈夫ってわかんないんでしょうねぇ」
「気にすることないわ。お主はとにかくシャンとしとれぃ」
「‥‥ギネッタ‥‥は‥‥悪くない‥‥‥」
あ~~かえってすいませんっ!お気遣いいただいてっ!!
‥‥‥そんな感じで申し訳なさで胸が満たされている‥‥‥‥ その時‥‥‥一羽の‥‥‥チョウチョが舞った‥‥‥
‥‥‥鼻先に。
ちょっとちょっと、どっか行って‥‥
そんな鼻先なんかフワフワくすぐられたら‥‥‥
‥‥‥ふぇ‥‥‥‥‥
‥‥ふぇ‥‥‥
ふ
「ふぇ~くしょん!!!!!」
ブチン!!!!!
ギャ~~~!!!!! また切れた~~~~ロープが~~~~!!!!!!!
「いゃ~~~~~~!!!!!!!!」
「ギャ~~~逃げろ~~~~~~!!!!!!」
「世界の終わりじゃ~~~~~~!!!!!!!」
「坊や!!!速くこっちに!!!!!」
どぅおわ~~~~!!!!やってもうた~~~~~!!!!!街のど真ん中が阿鼻叫喚!!!!!!
「すいませんすいません!!!!! ほんっっと~~~~~~~にスイマセ~~~~~ン!!!!!!!」