安全よりも利権や欲が先に立つ
遠目に見える軍人さん方をボヤ~っと見てると‥‥‥
課長っどうぞお先にっ
いやいや部長遠慮なさらずっ
いやど~ぞここは一つ専務がお先にっ
‥‥‥なんてアテレコが脳内に浮かんだ‥‥‥
要するにまぁ‥‥‥全然こっちに来ないんですねぇ~~~‥‥‥‥
ギュッと瞼を閉じてゆっくりと開くと‥‥‥
おい、お前が先行けよ
イヤだよ何の罰ゲームだよ
危険手当払うからお前行けって
ブラックベヒーモス・カモンだよ~~(涙)
‥‥‥うん‥‥‥こっちの方が合ってるんだろうなぁ~~‥‥‥
あっ‥バーヌさんの憤りが益々増し‥‥‥あっ、いや、他の方もか‥‥‥
まぁそうだよねぇ~‥‥ 頑張りすぎなお天道さんに、ジリジリ照らされ続けてるんだもん‥‥‥
それから‥‥‥
それから‥‥‥‥‥‥‥
それから‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
多分五十分くらい!!!!!!
本っっっ当に遅かったぁ~~~~!!!!!!! 暑いよキツいよ煮干しになるよ!!!!!!
そして面と向かった勲章のかたは、隠しきれない恐怖と困惑を溢れさせ、ビクビクした声で仰った‥‥‥
「‥‥‥お‥‥お前‥‥何だ‥‥‥」
「あっ、どうも、ギネッタっていいます~~‥‥‥」
‥‥‥
なんか‥気まずい沈黙が広がりました‥‥‥
‥‥‥えっとっ‥他に何か、上手い言い様があったかなぁ‥‥‥
‥‥‥う~~ん‥‥‥しがない男?? ‥‥‥‥いや、家出息子‥‥?
「おっおい何を考えておる!!! こんな化け物を外に
「はぁ!!?ふざけるな!!!「成果をとっとと持ってこいとぬかしたのは管理所に詰めてたギルド連中と軍のもんですぞ!!! 文句があるならそっちに言うのが筋でしょうて!!!!!」」
お‥おぉ‥‥先触れに行かれたお二人が大変ご立腹でらっしゃる‥‥‥
そのままバーヌさんはギロリと、この人達を呼びに行かされた軍人に圧のある眼力を押し飛ばした。 そしてそちらはバツが悪そうに視線を落とした。
あっそっか。あの人も信じなかったクチの一人だっけ。
「‥‥‥して‥‥この先どうするので‥‥?」
「‥は‥‥は?? どうする‥‥と‥‥」
「いつまでも何も決めん訳にはいかんでしょうに!!!! 今ここで何か決められるのは、ブルナー中佐!! 貴方しかおらんでしょう!!!!」
‥‥‥それはもぉ‥これでもかってくらい困った顔をされましたよ、このブルナーさんってお方‥‥ 視線は泳ぎ、言葉にならない言葉が唇をさまよい‥‥‥
あ、何となく察した‥‥‥
この人、貧乏くじ引かされたんかな‥‥?
まぁ‥‥ベヒーモスのいるところに行ってこいってのは‥‥‥そりゃあまぁ‥‥‥ヤだよねぇ‥‥‥ で、この人にお鉢が回ったと。
「‥‥‥そっそうだなっ、先ずは街の安全確保を最優先として、それまではこの場に止めて───」
あっ、やっと事態が転がり出しそう。もうしばらくここに居ることになりそうだけど、何も決まってないよりは────
「待て!!! 軍は冒険者の権利を侵害する気か!!?」
‥‥‥お~~っとぉ~~‥‥? またなんか横槍が来ましたよ~~‥‥?
そちらを見やると、最初にすっ飛んで逃げてったパリッとした方の格好を、もっと上等にしたような方が、これまた何人か引き連れ‥‥‥ と言うか、その中にいらっしゃいました、逃げてった方も‥‥‥
「これは我ら冒険者ギルドが主導した調査の結果である!! よってその成果は速やかにギルド本部に送達するのが筋であろう!!!!」
「はぁ!何考えてる!!!」
「こんな危険なモンスターを街へ連れ込む気か!!!」
あっ、パリッとした格好の方々って冒険者ギルドの人達だったのね。薄々感じちゃいたけど。
そしてそちらの言葉に、勲章を着けた軍の方はおろか、憲兵の方も殆んど同時に抗言を放った。
その危険の大本のベヒーモスが思うのもアレだけど‥‥‥ いやまぁ‥‥そうだよねぇ~~~‥‥‥
‥‥‥しかしっ! そこに口は挟まない!!
なぜならそっちの方が、シヨルラさんの懐が速やかに潤いそうだから!!!