背中に届け
と、言う訳で‥‥
休憩返上と相成りました。
まぁ発破のおかげで細かいクラックがいっぱい走ってるから、水掛けて凍らせればミシビシ砕けていく。
そうやってマクファーソンさんと一緒に小さくしたのを、コフランさんとシヨルラさん、そして高そうな鎧の人も渋々と言った感じで加わって、コフランさんが異空間収納出来る嵩の山が六つ。
‥‥シヨルラさんの分もやりますからって言ったんだけど、頑として聞き入れてくれず‥‥‥ 小柄な女性に力仕事を強いている様な構図に‥‥心がすり減ったのなんのって‥‥‥
そしてコフランさんがそれぞれを収納して‥‥‥改めて休憩となりました。
ディッシャーでくり抜かれたアイスみたいになった岩壁を、ポヤンと眺めながら腰を下ろそうとすると‥‥‥
‥‥バン!!!
‥‥‥何か凄い音がした‥‥‥
音のした方に視線を向けると‥‥‥ シヨルラさんが弓弦を切った様で‥‥‥何で?
「どーしたんですか、一体?」
「‥‥弦‥の‥‥張り替え‥‥」
近寄って尋ねたこちらに、座りながらお返事を返してくれたシヨルラさんの手元は‥‥弦を切られて思いっ切り逆反りした弓の端に、ニカワかなんかで貼り付いた弦の輪を、ナイフでコリコリ剥がしていた。
なるほど、こりゃ切らなきゃ一人じゃ外せませんね。
両端の輪を外し終わったシヨルラさんは、新しい弦を弓の下に掛けてから、立ち上がってそこの外面を足で押さえた。
そして握りの上辺りを右手で掴みながら、弦の反対を指に搦めた左手で、右手のさらに上の所から扱き上げる様に、顔を顰めながら押し曲げて‥‥弦の輪を弓の上に掛けた。
と、思ったら
バチン!!!
‥‥と‥弦が切れた‥‥‥
撥ねた弓に飛ばされて尻もちを‥‥‥つく前に、こちらの手がシヨルラさんの背中に間に合った。 よかったよかった‥‥
「‥大丈夫ですか?」
「‥‥ぅん‥‥‥‥あり‥‥がとう‥‥‥」
‥改めて‥‥恐る々々‥‥‥シヨルラさんは弦を張り‥‥
‥‥‥バチン!!!
‥‥‥あ‥‥また切れた‥‥‥
「‥‥弱い弦ですね~~‥‥‥」
「‥うん‥‥ 不良品‥‥‥」
あ、眉根が寄ってらっしゃる‥‥‥そりゃあねぇ‥‥
‥‥あっそうだ、