どーしてこう毎度々々!!
不意の感覚に何事? と思うと、シヨルラさんが宙を跳んでいた。
なる程、三角跳び! こちらの腿を足場に跳んだのかぁ、器用だなぁ!!
そして左手に握ったナイフで‥ ドンブリ蜂の眉間を突き貫いた!!
確かに相手は飛んでる上に外骨格! 当たれば斬激より突いた方が効くね! 的確!!
でもナイフじゃリーチが短すぎる!!!
攻撃を受けたドンブリ蜂がクルリと縮こまり、針先がシヨルラさんの二の腕を捉えた!!!
このやろ!! シヨルラさんの玉のお肌に不埒を働きやがって!!!
着地したシヨルラさんから、ドンブリ蜂の胴を掴んで引き剥がし、地面に叩き付ける!!! よし!トドメを刺せた!!!
シヨルラさんの方に視線を向けると! のわぁ~~~!!毒袋の残った針が、二の腕に突き刺さってる!!! そして毒袋がビクンビクン動いとる!!!
「大丈夫ですか!!!?」
いっそいで!小枝を二本手繰って箸みたいに持ち! シヨルラさんの二の腕をとって、袋を押して毒が注入されない様に‥‥刺さった針の所をそ~っと抓んで抜く‥‥
‥‥‥よしオッケー!!! 後は‥‥
‥‥チュッ
ペッ
口で毒を吸い出す。 念の為もう一回‥‥
チュッ
ペッ
よし、これであらかた毒は出せたでしょ。
仕上げに治癒魔法で刺し傷を治して‥‥ よしっ、跡も残らずキレイに治った‥‥‥
「‥‥な‥」
「‥これは‥‥」
高そうな鎧の人と大きな盾の人が、ポソリと言葉を零したのが聞こえた。
えっ‥何? シヨルラさんに視線を戻すと、顔が赤い‥‥えっ!!? ひょっとして毒が残ってた!??
やばい!! メディカルチェック!!!‥‥あれ!?? ちゃんと完治してる!
じゃあ何だろ原因は‥‥‥自分、なんかマズいことしたかな‥‥? ちょっと記憶をさかのぼろ‥‥
え~~と‥‥毒を吸い出して‥‥ シヨルラさんの柔肌に唇を‥‥‥ って!!!セクハラだこれ!!!!
「ほんっっとすいません!!!!!不埒なマネを!!!!!」速やかに土下座!!!!
うわぁ~~~やってもうた~~~~!!!!!どーしてこう毎度々々!!!
考えてみりゃ吸い出さなくても、多少ホネだけど完治まで行けたよ治癒魔法で!!!!
楽する為にセクハラかますって!!! 自分のアホ~~~~!!!!
そんな不埒なわたくしめに、シヨルラさんが言葉を紡いだ
「‥‥‥どうして‥‥謝る‥‥の‥‥?」