心配の在処
「おい!嬢ちゃんどうした!!!」
「バカ!離れろ早く!!!」
「そうですよ!ばっちぃですよ!肩汚れますよ!!」
思えばさっきまで地べたで寝てたし!
「何でお前まで話に混ざって来るんだ!!!!!」
‥‥‥この人さっきから、何をそこまでカリカリしてんの?
「‥‥あんまり怒ると体に悪いですよ?」
「あ~~もう!!!!!」
「‥‥儂‥此奴の言葉聴いてると気が抜けてくるわい‥‥‥」
もう一人の戦士、未塗装のごっつい金属鎧に体を隠せそうな巨大な盾を構えた方が、なんか溜め息を吐きながら切っ先を下げた。
「あの‥‥‥なぜ貴方は声をかけてきたのですか‥‥?」
また新たな人が言葉をかけてきた。装いがフワッとした黒の、ミステリアスな男の人。
「‥いやぁ~‥‥なぜと聞かれましても‥‥たまたま出くわしちゃった‥から?」
「‥たまたまって‥‥」
「‥あ~そうだ塩ってありませんか?何せダンジョンなもんで海が無いもんで‥‥」
「すみません、今は持ち合わせていないです‥‥」
「ハン!!化け物に人の物を食わせると思うか!!」
「お主!刺激するな!黙っとれ!!!」
「大丈夫ですよ。それぐらいで怒りませんって~」
「‥‥貴方、人間に敵意は無いのですか‥‥?」
「あっ、無いです無いです、前世人間なんで」
「「「は!?」」」
まぁ隠そうかとも思ったけど‥‥でも人間から見たらだいぶキテレツな生き物だろうから、それが一つ増えたところで、然して差はないかな~~と‥‥
「‥は‥‥ハンッ!!ふざけたことを言うな!!!」
「お主我々を謀っとるのか‥‥?」
「‥‥いや説明しよ~にもど~したらいいのかは解んないんですけど‥‥」
考え無しでいらんこと言ったな~なんて悩んでいると‥‥弓の子が初めて口を開いた。
「‥‥話‥‥聴いてもいいと思う‥‥」