ちょっと化け物のしがない男
地面に転がった松明に照らされ、二人の戦士とベヒーモスの自分が対峙する。
そして弓を拾った女の人‥‥嬢ちゃんって言われてただけあって、女の子って言った方がしっくりくるな~‥‥この人が、何でか自分の隣でじっとしてる。
「いや~何と言われましても、しがない男としか‥‥」
「ふざけるな化け物が!!」
お‥‥ぉお~~ぅ~~‥‥‥
「早く離れろ嬢ちゃん!傷は浅いぞ!!」
傷!?うわ~~確かに片腕血まみれ!!!
「ちょっとホント大丈夫ですか!?手当てを」
ブンブンと首を振られた。
「いや無理しないでいいんですよ!?早く止血し」
ブンブンブンと首を振られた。
「本当ですね?本当に大丈夫ですね?!」
コクコクと頷かれた。でもなぁ~~‥‥
「お前早くベヒーモスから離れろ!!斬り掛かれないだろ!!!」
うわ、ひっでぇな、こんな血だらけの人に向かって。その隣の、嬢ちゃん嬢ちゃんって気遣ってる方とはエラい差だ。
高そうな、真っ赤で金縁の鎧何ぞを着おってからに。
なんて思ってたら、ホント何でか弓の子が、ベヒーモスである自分の横に寄り添って来た‥‥庇って‥くれてるのかな?
‥‥でもあの~すいません‥‥彼女いない暦=実年齢+前世の自分には、何とも刺激が強‥‥ていうか、自分臭くないかな!?大丈夫かな!!?
あ~~!こんなことになるんなら、水浴びくらいしとけばよかった~~!!