4章-01 序
ナオヤ「で、これからどうするんだ」
パギー「…次の八音の旋律は、どこにあるの?」
ナオヤ「…知るか」
サヤ「…ノルンも、もうこれ以上は分からない…ってさ」
パギー「…手詰まり?」
ナオヤ「…まあ、いずれこうなると思ってたけどよ…」
アヌビス「…一つだけなら、ある場所知ってるぜ」
サヤ「…え!?」
パギー「そうなの?」
ナオヤ「なんで今まで黙ってた、コラ」
アヌビス「…言うつもりはなかったんだけど…気が変わった」
ナオヤ「…ふーん…」
サヤ「…どこなの、それ」
アヌビス「…俺の故郷のシアノヒルズだ」
サヤ「…シアノヒルズ、ってさあ」
レック「…あの悪のはびこる町として有名な所だな」
パギー「…キャットフードから逃げ出した人たちが集まって作った町。
…初めは人口3000人ほどだったが、次第に人口30万の世界有数の大都市に発展する。
…も、数年で治安は悪化し、急速に町は廃れていき、内乱などがたびたび起き、
大量の死者が出たり亡命者が出たりしてついには人口は2000人を割り、いまや町にいるのはゴロツキと卑しい人々ばかり。
世界一貧しく、モラルもなく、汚らしい町。
そこら中至る所に悪人がのさばり、犯罪者の巣窟と化している。
教育のレベルも低く、まともに計算すらできない大人すら多い。
…この町の住人だけで独立した自治を行っていて、キャットフードとは完全に分離された、独立した一つの国家だった、とも言える。
…しかし今や自治は廃れ、その勢力を失い、滅ぶ。
その結果現在は無秩序となる。その結果こそが治安の悪化であり、
崩壊の原因である。
…って本に書いてあった」
ナオヤ「…最悪な町じゃないか。
死んでも行きたくないぞ、そんなとこ」
サヤ「…でも、アヌビスって、そんなに悪い人じゃないよね」
ナオヤ「………まあな。いい奴でもないことは確かだが」
レック「…でも、そんな町に入ったが最後、気をつけてないと身ぐるみ全部剥がされちまうぜ」
パギー「……こわい」
レック「…いいか、俺のそばから離れるんじゃねえぞ」
アヌビス「…おまえら、何やってるんだ?
ほら、こっちだ、こっち」
サヤ「…あとどれくらいかかる?」
アヌビス「…もう2時間ぐらいだよ」
レック「…なあ、この女の子二人に危害は及ばねえんだろうな」
アヌビス「…なんで危害が及ぶんだ?」
レック「その町が無秩序で治安も悪いと聞いてるから心配してるんだ」
アヌビス「…ああ、そういうことか。んなもん根も葉もない噂だよ」
ナオヤ「…火のないところに煙はたたねえと思うが」
アヌビス「…基本的に俺の知り合いはいいやつばっかりだよ。安心しろ」
レック「…」
アヌビス「それによ、最低、
おまえは、行っといて絶対損はないと思うぜ」
ナオヤ「どういう意味だよ」
アヌビス「おまえが最低だからさ」




