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世界で一番君が嫌い  作者: びゅー
4章 芸術
88/120

4章-01 序

ナオヤ「で、これからどうするんだ」

パギー「…次の八音の旋律は、どこにあるの?」

ナオヤ「…知るか」

サヤ「…ノルンも、もうこれ以上は分からない…ってさ」

パギー「…手詰まり?」

ナオヤ「…まあ、いずれこうなると思ってたけどよ…」

アヌビス「…一つだけなら、ある場所知ってるぜ」

サヤ「…え!?」

パギー「そうなの?」

ナオヤ「なんで今まで黙ってた、コラ」

アヌビス「…言うつもりはなかったんだけど…気が変わった」

ナオヤ「…ふーん…」

サヤ「…どこなの、それ」

アヌビス「…俺の故郷のシアノヒルズだ」


サヤ「…シアノヒルズ、ってさあ」

レック「…あの悪のはびこる町として有名な所だな」

パギー「…キャットフードから逃げ出した人たちが集まって作った町。

…初めは人口3000人ほどだったが、次第に人口30万の世界有数の大都市に発展する。

…も、数年で治安は悪化し、急速に町は廃れていき、内乱などがたびたび起き、

大量の死者が出たり亡命者が出たりしてついには人口は2000人を割り、いまや町にいるのはゴロツキと卑しい人々ばかり。

世界一貧しく、モラルもなく、汚らしい町。

そこら中至る所に悪人がのさばり、犯罪者の巣窟と化している。

教育のレベルも低く、まともに計算すらできない大人すら多い。

…この町の住人だけで独立した自治を行っていて、キャットフードとは完全に分離された、独立した一つの国家だった、とも言える。

…しかし今や自治は廃れ、その勢力を失い、滅ぶ。

その結果現在は無秩序となる。その結果こそが治安の悪化であり、

崩壊の原因である。

…って本に書いてあった」

ナオヤ「…最悪な町じゃないか。

死んでも行きたくないぞ、そんなとこ」

サヤ「…でも、アヌビスって、そんなに悪い人じゃないよね」

ナオヤ「………まあな。いい奴でもないことは確かだが」

レック「…でも、そんな町に入ったが最後、気をつけてないと身ぐるみ全部剥がされちまうぜ」

パギー「……こわい」

レック「…いいか、俺のそばから離れるんじゃねえぞ」

アヌビス「…おまえら、何やってるんだ?

ほら、こっちだ、こっち」

サヤ「…あとどれくらいかかる?」

アヌビス「…もう2時間ぐらいだよ」

レック「…なあ、この女の子二人に危害は及ばねえんだろうな」

アヌビス「…なんで危害が及ぶんだ?」

レック「その町が無秩序で治安も悪いと聞いてるから心配してるんだ」

アヌビス「…ああ、そういうことか。んなもん根も葉もない噂だよ」

ナオヤ「…火のないところに煙はたたねえと思うが」

アヌビス「…基本的に俺の知り合いはいいやつばっかりだよ。安心しろ」

レック「…」

アヌビス「それによ、最低、

おまえは、行っといて絶対損はないと思うぜ」

ナオヤ「どういう意味だよ」

アヌビス「おまえが最低だからさ」

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