3章-01 閑話休題
サヤ「でもさ、パギー、どうしてついて来たの?」
パギー「えっと…おもしろそう」
サヤ「…あ、そう…」
パギー「それに…お礼もしてなかったから」
サヤ「別にいいのに、そんなの」
パギー「…でも、私の気が収まらない。だから、この旅のどこかで、きっと…」
サヤ「…じゃあ…
…
お金ちょっとほしいな、なんつったりしてー」
パギー「……?」
サヤ「まあそのお礼というのに一番効果的というか価値があるというか…そう一番喜ばれる物はお金であって、ね?だからちょっとだけ、うん、10万ぐらいでいいから、わたしに…」
パギー「…」
ナオヤ「…おい、パギー。これをカツアゲというんだ。こんなのは無視すればいい」
こちらの会話を聞いていた最低が意地悪にそう返した。
サヤ「もう、最低は黙っててよ!いいところだったのに!」
何がいいところだったのだろう。
ナオヤ「…やれやれ、一日でもとのゴーツク女に戻ったか」
サヤ「ゴーツク女って言い方はないと思うけどなあ」
ナオヤ「ゴーツクじゃなかったら何だと言うんだ」
サヤ「現実主義って言ってよ」
ナオヤ「なにが現実主義だ。汚らわしい。
ぺっ、ぺっ」
アヌビス「…立ち直り、早いねえ…」
ナオヤ「ま、ずっと落ち込まれているよりはよしとしよう」
アヌビス「おまえにも言ったつもりなんだが」
ナオヤ「おれ?おれはこんなもんだよ」
アヌビス「…で、次はどうする?」
ナオヤ「…情報無し…か」
サヤ「大丈夫よ。ノルンが見つけてきたからさ。はい、これ」
件名 見つけたよ~
ローウオーの町に、鳳凰のドラムっていうのがあって、町が管理してるんだってさ。
とりあえず行ってみたらどうかな?
がんばれ~(^。^)b
サヤ「ルーギーさんの所に行こうとしているぐらいの時にメールが来たの。
…最低はなんかあの時思いつめてたから、後にしようと思って」
………
ナオヤ「ローウオーの町って、どこだ?」
サヤ「キャットフードの隣」
パギー「じゃあ、次の目的地はそこで決まりだね」
アヌビス「八音の旋律って、意外にすぐそばにあるんだな」
サヤ「…でも、町が管理してるものをどうやって手に入れるの?」
ナオヤ「…盗むとか」
そう言いながら、アヌビスの方を覗き見る。
アヌビス「お?おれの出番か?」
ナオヤ「いや、おまえにゃ無理」
アヌビス「どういう意味じゃ!?」
ナオヤ「…交渉してみるしかないか」
とりあえず、アヌビスは無視しておく。
サヤ「…そこで、お金の出番だね」
サヤはアヌビスの方を覗き見る。
ナオヤ「なんでも金で解決とは、汚いやっちゃのう」
サヤ「何でよ。一番の平和的解決じゃない」
ナオヤ「せこいんだよ、お前は!」
サヤ「せこくて結構~」
アヌビス「…はぁ…」
パギー「…なんだかなぁ…」
ナオヤ、サヤ「何か!?」
パギー「…いや」
アヌビス「…なんでも」




