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世界で一番君が嫌い  作者: びゅー
1章 法律
25/116

1章-11 破壊

翌日


ナオヤ「さて行くぞ」

ノルン「ロールスロイスまで、もう少しよ」

アヌビス「昨日の連中の仲間が出てこないかね…それだけが心配だ」

ノルン「大丈夫よ。ダイナマイトであの3人以外は病院送りになったから。もう他に仲間はいないはずよ」

アヌビス「…ダイナマイト…

そもそもそんなことして大丈夫なの?警察沙汰になったらどうするんだ」

ノルン「私は証拠を残すようなヘマはしないわ。昨日のはれっきとした正当防衛だしね」

アヌビス{ほんとこの子、キモ座ってるぜ…}


しばらく狭い山道を進んでいく。

そのうち、広い道に出た。

…が、


サヤ「…何これ…?」

アヌビス「これじゃ、通れねえぞ…」

道の真ん中にとてつもなく巨大な石が置かれていて、

道はそこで塞がってしまっていた。

ナオヤ「なんとかがんばれば通れないこともない」

サヤ「無理だよ」

アヌビス「…しっかし、周りから隔離しようとしてるってのは、本当みたいだな…」

ノルン「大丈夫大丈夫。こんなのここに来るまでにもう何度もあったからさ」

サヤ「そうなの!?」

アヌビス「そんな覚えはないんだが」

ノルン「今回もダイナマイトでどかーんとふっとばしちゃうわね」

ナオヤ「…なんでもかんでも吹っ飛ばせばいいってもんじゃないよ、おねーさん?」

ノルン「一番手っ取り早いじゃん」

ナオヤ「…」

ノルン「じゃ、しばらくしたら点火するから、さがっといて」

アヌビス「危険じゃないのか」

ノルン「大丈夫よ。遠隔操作で爆発させるから」

ノルン「じゃーん。特定の波長で高エネルギーを発生する装置。

これをダイナマイトの横に仕掛ければ、手っ取り早い遠隔操作スイッチのできあがり」

サヤ「わかったから早くして!怖いから!」

ノルン「大丈夫大丈夫。めったなことでは爆発しないから」

ノルンは高エネルギー発生装置とダイナマイト数個を岩の周辺に仕掛け、こちらに走り寄ってきた。

ノルン「それじゃー、いっきまーす!」

ノルンがボタンを押す。

…。

アヌビス「…何も起こらないぞ」

ノルン「…そろそろよ」

轟音があがり、岩は跡形もなく砕け散った。

ナオヤ「…」

アヌビス「…」

サヤ「もしもーし、お二人さん、どうしたの?」

ナオヤ「道をふさぐ物全部ダイナマイトで潰しちゃえば幸せだな」

サヤ「…はぁ?」


ノルン「おっ!ようやく村が見えてきたわよ!」

アヌビス「…旅慣れてますね」

サヤ「…でしょ」

ナオヤ「…確かに、つかみ所がないな」

サヤ「…でしょ」

ノルン「?どうしたの?」

ナオヤ「…おまえをどこから掴むべきかについて熱い討論をしていたんだ」

ノルン「…は?」

ナオヤ「言っておくが怪しい意味じゃないからな」

ノルン「…ますます、は?なんだけど」


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