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世界で一番君が嫌い  作者: びゅー
1章 法律
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1章-01 「勇者」

ナオヤ「…で、ここがキャットフードか」

アヌビス「はあ…俺はこういう綺麗なところは性にあわねえぜ…」

ナオヤ「で、そのノルンとかいうのはどこに住んでるんだ」

サヤ「わかんない」

がくっ!

ナオヤ「おい!

わかんないはないだろ、ここまで来て!」

サヤ「だってわたしがここに来たのもう2、3年前だよ!?風景もすっかり変わっちゃっててどこがどこだか全然分からないよ」

ナオヤ「…なんだそれ…

どうすんだよ」

サヤ「…大丈夫よ、しらみつぶしに探せばいつかは見つかるわ」

ナオヤ「…たわけがっ」


サヤ「そういえばさあ、今この町に、『勇者』が来てるんだって」

アヌビス「勇者だって!?ふざけんな、絶対会いたくねえぞ」

ナオヤ「勇者様ねえ」

勇者。

聞こえこそ綺麗だが、実際はキャットフードの治安を守る集団の名称であり、

キャットフード軍の一部隊である。

…もっとも、軍の中でも地位的にはかなり上なのだが。

サヤ「いいじゃん、かっこいいし。見に行こうよ」

ナオヤ「この田舎者が」

サヤ「最低も田舎者じゃん。そんなこと言わずにさあ」

アヌビス「…あ、そうだ、勇者の人たちに八音の旋律集めてもらえばどうだ?

国のために働く人なんだぜ、そういうの一番向いてそうじゃねえ?」

サヤ「…もう、何言ってるのよ、向こうだって色々と忙しいのよ」

アヌビス「でも勇者は結構色々な活動をしてるって聞いたし、一つぐらい増えても大丈夫なんじゃねえの?」

サヤ「そんなわけないでしょ!」

ナオヤ「…アホか。願いをかなえるのは俺なんだから俺が集めないでどうするんだよ」

サヤ「…ったくもぉ…」

アヌビス「いいアイディアだと思ったんだがな。

そもそも国が滅びようとしているんなら集めるべきは勇者じゃないのか?」


ナオヤ「でもほんとなんで俺なんだろうな、資質あるの。

勇者の人たちのほうがよっぽど簡単に集めそうだし、

世界の破滅を防ぐだなんて、いかにもそれらしいと思うんだけどな」

サヤ「まあ、それは100%間違いなくそうだけど…」

ナオヤ「癪に障る言い方するね」

アヌビス「そんなこと俺たちに言われても分かるわけないだろ」

ナオヤ「感想を聞きたいだけではなから答えなんか期待してねえよ」

アヌビス「あっそ」

ナオヤ「で、どんな感想?」

アヌビス「知るか」

ナオヤ「……。

見事な感想をありがとう。おまえに聞いたのが間違いだったみたいだ」

アヌビス「殴るぞ」

ナオヤ「子供みたいなキレ方はみっともないぞ」

アヌビス「て、てめえガキのくせしやがって…」

サヤ「真面目に考えると、子供なのに働いてるところとか、かなあ」

ナオヤ「子供でも働いてる奴なんかいっぱいいるよ」

まぁ、世間的には中卒、というのだろうか。

サヤ「でも、働いてない子よりは最低の方がしっかりしてる…というより、ちゃっかりしてるのも事実かな」

アヌビス「精神的に大人、ってことか…なんかお前を褒めてるみたいでけったくそ悪いな」

ナオヤ「おれ精神的に大人かな?」

サヤ「子供」

ナオヤ「だよな。働き出そうが子供な奴は子供。

仕事できようができまいが関係なし」

サヤ「ま、そうだよね。真面目な大人はこんなに愚痴愚痴偉そうなこと言わないもん」

ナオヤ「そうか?」

サヤ「大人の人が聞いてたら、気を悪くすると思うよ」

ナオヤ「おれの知ったことじゃないね」


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