表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宝石だけが持つ魔法  作者: ピ使い
9/17

第8話GW前日の委員会

星「魔法情報の宿題は魔法で何かミニゲームを作ってください。jewel言語で作ること。」

みんな「えー!」

大変だ…何気に難しい課題だ。だって何作れとは特に言われてないから。


「何作ろうかな…翡翠は?」「えー…推理ゲーム。」

翡翠は少し間を空けて言った。

「じゃあ私はクイズゲームにしよう。」

珊瑚は自分や翡翠の好きなタイプを当てるクイズ。

「俺は〜脱出ゲーム。」

青玉はペアまたはCOMと脱出するゲーム。

jewel言語は魔法の言葉を英語に訳したもので魔法物質に直接命令をすることによって仮想空間を作り出し、アニメやドラマにプレイヤーを巻き込んだり、ゲームの世界に誘ったりできる言語の事。要するに呪文。


一方柘榴のクラスの魔法会計科では…

岸「魔法会計の課題は、誰でもいいので誰かの魔法属性を数値化して、どの属性が強くて、どの属性に弱いなど調べて下さい。ふふ、もちろん異性でもいいですよ♪」

「じゃあ、僕はもう誰にするか決めました。」

柘榴はニコニコいう。


岸先生も嬉しそうに、

「ふふ、楽しみにしてます。もちろん、誰の数値か名前を書いて下さい。」「はい!」

「楽しみ〜♪」「私**に頼も!」「俺は○○。」


……

そんなことがあって委員会が今行われている。


魔法管理委員会にて

「失礼しまーす。」「あら、いらっしゃい。今日は早いわね。」

珊瑚が入ると葡萄がいた。

「あ、珊瑚来たんだ。今は不要なルールを削除している作業の途中だよ。」

「私も何か手伝うことありますか?」

「ええ、私と一緒に宝石を磨きましょう…まあ大したことじゃないんだけど…」

「僕は一緒にこのルールを削除すること手伝って欲しいな…」

柘榴は珊瑚の方をチラチラ見る。それが気に入らないのか、葡萄はピシャリと言う。

「柘榴君残念だけど、先輩の私が言う方を優先させてもらうわ。」

「残念だなぁ姉さん…。」「ご、ごめんね柘榴君。なんか…悪いね。」

「ふん、珊瑚ちゃんは気に病むことないわ。別に柘榴君に他の女子を近づけないようにする為だから…」

葡萄は嫉妬してイラついているようだ。


「そんなことしたら柘榴君は一生常にかかってる魔法をコントロールできないじゃないですか!」

すると例の無効化がピカーッと輝いた。

「きゃっ!?眩しい…貴方にかかってる魔法は何なの!?」

葡萄は思わず後ずさりした。

「…無効化なんです。私の無効化はどんな魔法も無効化します。」

葡萄は少し考えた。

「もしかして、貴方がいれば誰も柘榴君の魔法にかからないのかしら?」

「きっとそうです。」

珊瑚は少し頭をかいて答えた。

「じゃあ珊瑚…姉さんが僕の魔法にかかってないか確かめようか。」

「それは前も試したよ。葡萄先輩自身も、魔法にかかってるんですよ。」

「えっ!?そ、そうなの!?そ…そんなはずは…」

「そんなに言うなら私が証明してみせます!さ、柘榴君!」「分かってる。」

珊瑚は柘榴のそばに寄った。

無効化で柘榴に常にかかってる魔法を打ち消した。赤いオーラがみるみるうちに薄れて無くなった。

「あれ、柘榴君の周りの赤色消えた。」

「あら、本当ね。…まさか私もそのメロメロオーラにかかってたなんて。不甲斐ないわ。珊瑚ちゃんのことを認めましょう。彼女を正式に柘榴君をメロメロになった人から守ってもらうわ。」

「あ、ありがとうございます…ってえ!?」「あら、喜ばしいことではなくてふふっ。」

「僕は嬉しいよ、珊瑚。」

「きゃーっ!だ、抱きつかないで!?柘榴君友達に抱きついちゃダメってお母さんに教わらなかった!?」

「珊瑚…ありがとう。」

柘榴は珊瑚に抱きついて離さない。珊瑚は顔を真っ赤にしている。

「あら、柘榴ったら大胆ね。ふふふ…珊瑚ちゃんが少し羨ましいわ。」

「ちょ、柘榴君やめてよお!あ…暑いの〜!」「あはは、ごめんごめん。」

柘榴は腕を離して書類をちらりと見た。

「あの…宝石拭きますね。」

「あら、いいの?柘榴君と一緒に作業してもいいのに…」「宝石拭かせて下さい!!」

顔を真っ赤にした珊瑚は叫んだ。さっきのことのあったので葡萄はあっけなく了承した。

「あ…わ、分かったわ。」

そう言ってケースから様々な宝石を取り出し綺麗に磨いた。

「珊瑚どうしたの急に叫んじゃって…」「柘榴君が悪いんじゃないかしら。」

「え〜」


「失礼します。こんにちは!」「こ、こんにちは…」「あらいらっしゃい。」「こんにちは!」

「柘榴いつもに増して元気だねどうしたの…って。聞くまでもなさそうだね。」

「う〜翡翠〜。」

珊瑚はポロポロ泣いている。

「あら…ハンカチいるかしら?」「有り難う葡萄先輩。うう〜。」

紫色のハンカチで涙を拭きながら珊瑚は翡翠に抱きつこうとしたが避けられた。

「珊瑚…何かあった?」「だ、抱きつかれたの…。わ、私まだ好きな子のこと忘れられないのに。」

「あ〜もうやめなさいってば。その子は引っ越しちゃったからもう会えないわ、諦めなさいって。」

柘榴はその話を聞いて珍しく嫌そうな顔をして書類に目を通している。

「柘榴、珊瑚にはね好きな人がいたの。その子は転校しちゃったから珊瑚も言わずじまいだけど。」

「へえ…そうなんだ、好きな人いたんだ?」「…うっ。今まで隠してたのは悪かったけど。」

「まあまあ、抱きついた柘榴も柘榴だから。」

「僕、自信なくしましたよ。やっぱり僕じゃダメ?珊瑚。」「そ、その目で見ないでえええ。」

柘榴は目を赤く光らせている。だいぶギラギラしているのを見る限り、その「好きな人」事を聞くのを嫌がっている感じだ…というよりヤキモチを妬いている。

「珊瑚…僕はその人みたいに君を寂しい思いにさせはしない。…ね?言ったでしょう、君は伝説から逃れられないから。」「え…な、どうしたの柘榴君。怖いよ…どうしたの?」

至近距離で目をギラギラ光らせた柘榴が珊瑚の目をまっすぐ見て言う。それを見て恐ろしくて動けない珊瑚。


「珊瑚は…分かってくれないんだ…。」「柘榴君ごめんね、私には分からないや。」

「ざーくーろー?」「えっ!あ、何姉さん。」

後ろからニコニコ笑顔の葡萄がいた。

「ま、また僕何かしてた?」「ふふっ、私そっくりなんだから柘榴ったら。」

「あはははは、そんなに似てましたか。」「た、助かったあ…」

珊瑚はほっと胸をなでおろした。

「あーもう少し見たかったなあダークサイドの柘榴。面白いのにな。ね、青玉君!」

「そうだな!にしても伝説って何の話だ?」

「秘密。ね、珊瑚。」「…うん。」

まだ怯えながら珊瑚は震える声で答えた。

「…!?」


柘榴はまた珊瑚に抱きついた。でもさっきと違って目を光らせていない。優しい赤い目をしている。

「珊瑚…怖がらないでよ、僕は脅すつもりで言ったわけじゃないからさ。」「…有り難う。優しいね。」

「そんな事ないよ。僕はただ…」

「珊瑚に抱きつきたかったんだよね〜?珊瑚可愛いもんね〜?」

言葉を遮るようにからかい始める翡翠。

「…っ!な、何を言うんだよ翡翠!」「あら、柘榴照れてる…」

葡萄は柘榴が照れているのを初めて見たらしい。


「柘榴君…宝石磨いてるんだけど…」

「もうそれは綺麗になってるよ、そんなに磨いたら宝石眩しくなり過ぎちゃうよ、はい。」

柘榴は別の磨いていない宝石を渡した。

「ありがとう。」

受け取ろうとして手を滑らせてしまった。

「あっ、宝石!」「よっと。次は落とさないでね?」

「はーい。」「なんか…仲よすぎない?」

「ちょっとだけ羨ましいわ。翡翠、俺たちは書類の作業しようか。」

「そうね。」「私はココアを用意しに行くから、じゃあね。」


葡萄は奥の部屋に消えて行った。

相変わらず柘榴は珊瑚の隣で宝石を磨いている。珊瑚も負けじと綺麗に磨いている。

「にしても柘榴って前より珊瑚にべったりよねぇ。」

「そんなこと言われても…私これからどうすれば。」

「決まってるじゃない。GWにお泊まり会ってどう?」「いきなりだな!」

青玉は速攻で答えた。

「でも…男女で泊まるのは禁止行為じゃない?」「大丈夫、うちもついてるし青玉もいるよ。」

「そう言う問題じゃあ…。」

「じゃあ、今日の委員会は終わりですから、ココア飲んだら帰るといいわ。」

「ありがとうございます!」

と皆口を揃えてココアを飲む。そうして家に帰ったらみんな連絡を取り合って話すことにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ