第6話 黒い魔法使い
少しだけ残酷なシーン(と言ってもそこまで細かく書いてないので多分平気。作者が未成年なのもあるけど)
珊瑚はいつものように起きて、登校をした。
もちろん、あの3人と。
「翡翠、柘榴君、青玉君おはよう!」
「珊瑚おはよう!青玉は少し遅くなるって。」
「珊瑚おはよう…何でだよ〜そうしたら男は僕だけじゃないか〜」
柘榴は相変わらず笑顔で言う。珊瑚はなんだか
その笑顔を見るとやっぱり辺りが輝いて見えるのだった。本人がその理由に気がつくのはまだ先のことだった。
「大丈夫。私も翡翠も柘榴君に意地悪しないからね!魔法にやられた人から守るから!」
「いやいや、そこは自分でなんとかするよ。僕も魔法を使わずに対処する方法を覚えたし。」
と言ってから柘榴はいきなり珊瑚の方を見る。
「え、私?」
「いや…えっと…」
「そうだ柘榴、うちの魔法で打ち消せるし、珊瑚も無効化だから大丈夫。」
「そうだった。そうしようか。」
「柘榴君、なるべく私たちの後ろにいた方がいいよ、嫌な予感がする。」
「わかった。」
「珊瑚もしかして心配してるの〜?」
翡翠はにやにやして言う。だけど珊瑚は真剣そうな顔で言う。
「実は今日、こんな夢を見て…正夢だと思うの。」
「聞かせて!」
2人ともハモっていう。
…夢の説明後
「それで、続きは?」
「ごめん…覚えてないや。」
「まあそこまでわかれば…。」
「珊瑚、多分これは的中よ。」
…すると色んな女子が柘榴の魔法にかかっていた
「柘榴君!」「きゃーきゃー」
「あはは、魔法にかかってるんだよ。みんな自分の教室に行って来れないかな。」
「ちょっとちょっと、落ち着いてみんな!」
「珊瑚、あなたの無効化と私の仲良くなる魔法で打ち消すよ!」
「うん」
と会話していると…
「きゃあああ!」「逃げろ!」「うわああ!」
いきなり魔法が解けたみたいにみんな逃げていく。流石に学校が襲われていたらみんなほっといて逃げるみたい。ある意味助かった?
「珊瑚、翡翠…これは逃げよう。」
柘榴の目はより一層赤く輝いた。何か魔法を使っているのかな?
「そうするしかないよ。私のワープで逃げよう!」
「よし、手はみんなつないだよ。」
「私たちを私の家に集合させて!みんなをお片づけ…」
「そこまでだ!」
といきなり声をかけられた。なんと、犯人らしき人がたまたま魔法を使っている私たちを見つけたみたい…どうやら黒い魔法使いだ。犯罪グループで宝石の名前を持つ子供達をさらって家宝の呪文と引き換えに子供を人質にする凶悪な集団だ。
最近ニュースに出ていて、10人ぐらいが被害にあっている。つまり少なくとも10の呪文は持っているので強いと思われる。
「お片づけ!…お片づ…」
「なんだ君が魔法を使っていたのか。宝石の名を持つ者…。ふふっ。君たちはこの子が大事だろう?」
そう言って大柄な男性が珊瑚の手首を掴んで首に嫌な色をした炎を近づける。珊瑚は人質に取られたのだ。炎は首に刃物を突きつけるのと同じ行為だ。
「翡翠!先生に知らせて逃げて!」
「柘榴、ごめんだけど珊瑚は任せた!あなた1人でも相当な実力なんだから。じゃあね!ごめん珊瑚!」
と行って翡翠は駆け出した。
「おーっと逃がさないよ?」
ともう1人の男性。
「いいや!僕が相手だ。」
「ふん、こんな高校生に何ができる!」
制服を着ているため高校生だとわかる。
相手は小柄で、氷を手から浮かせている。
柘榴はさっきよりも目を赤く光らせてまるで殺意が沸いているかのようだというよりそうらしい。
「制服の女の子に手を出すなんて…許さない!」
「はん、セリフなんていちいち聞いてる暇はねえ。ブラックグレース!」
黒い氷の大きな結晶のような物体が飛んでくる。
「想いを力に!ガーネットフレア!」
右手をガーネットの色に真っ赤に燃やして球状の炎を放った。そのままボールのように真っ直ぐ飛んでいき、氷を一瞬で全て溶かして小柄な男性に当たった。
「う…なんて熱いんだ!高校生とは思えない…強すぎる!?うわあああ!!」
そのまま小柄な男性は燃え尽きた。
「なんだと、小僧め…」
「珊瑚を返せ!」
「やだよ、まだコイツは必要なんだ。そんなに返して欲しけりゃアジトに来いよ!」
「柘榴君!来ちゃダメ!翡翠が報告してるんだから、先生に頼んで!」
「そんなこと出来ないよ、僕は珊瑚を助けたいんだ!だから居場所を教えてくれないか!」
「うん。わかった!」
「そんなこと言ってもワープだから無理だと思うぜ?お嬢さん。」
「いいえ。私は物を印につけるんじゃないです。青玉君に聞けばわかるんじゃない?」
「うん。僕は青玉の所に行く。あとでメッセージ送るから!」
要するにメッセージを送るから位置情報を使って探します。青玉の所にわざわざ行きません。
柘榴は珊瑚の場所を、位置情報を頼りに探すことにした。
「あばよ!」
男は魔法を使う。魔法陣が浮かび上がる。
「待ってるから!!」
「必ず助けるよ。」
魔法陣が消えた。
「珊瑚…無事だといいな。」
……翡翠は。
「先生!」
担任の星先生だ。
「どうしたんだ?そんなに息を切らして…って
犯人がいた方向になんで君がいるんだ?」
「それが、珊瑚が人質にされました!柘榴君に向こうで代わりに待ってもらいました。先生たちに知らせてください!」
「わかった。海山が連れ去られたら事件だ。先生たちで解決しよう。」
「いや…羽元君、きっと海山さんを助けようと自力ですると思うんです。ここは、羽元君の為にも、二人が大変なことにならない限り見守ってくれませんか?」
「なんだって!?それは危険じゃないのか?」
「何言ってるんですか…羽元君が何の末裔かご存知でしょう?海山さんだって…」
「あの伝説の二人の遠い遠い親戚の末裔が二人なことぐらいは知ってるが…俺が言ってるのはそういう問題じゃない。親が心配する。」
「表ではそういうことにするとかしてくださいよ!」
「……わかった。理由は聞かないがそうしておくな。」
「ありがとうございます!じゃあ私は羽元君のところに行って来ます。」
「気をつけろよ!」
「はい!」
金曜のあの映画見たあとなのですっごく制作意欲湧くんですよ。泉みたいに。