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宝石だけが持つ魔法  作者: ピ使い
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第1話 入学式

この物語は宝石の名を元にしたキャラと、

さくらんぼの品種の名を元にしたキャラがいます。微妙な恋愛要素があります。ご注意下さい。

ここはどこかの国のノードシストレベという地域にある高校、陽峰(ようほう)商業高等学校。この学校には最近変な噂が流れていた。___宝石の名前の人が複数来た時、何かが起こる。


意味がわからないが、確かにそう言われていた。何が起こるかは生徒会の人達にしかわからない。

秘密を探るには生徒会に聞くか、生徒会に入るしかない。生徒会の立候補者が少ないからそう言う噂があるとも言われている。しかし、真相は不明。今年の入学式には確かに宝石の名前の人が複数来る。先輩たちは大騒ぎだ。実際事件に巻き込まれるのは宝石の名前の当人達のみだと言うことを知らずに…。


明るい茶髪に淡い桃色の目をした一応この物語の主人公、珊瑚(さんご)は魔法情報科で1年1組だ。

最近この「魔法情報処理科」は注目を浴び始めていた。新しい呪文を作ったり、魔法でプログラミングをすると言う新しい学科だ。珊瑚は見事に魔法を使いこなしクリアした。緑髪で黄の眼を持つ親友、翡翠(ひすい)とはクラスが同じで喜んでいた。一応幼馴染だが接点がほぼなかった黒髪で赤い目の、柘榴(ざくろ)はクラスが離れて余計接点がなくなった。入学式が終わりそれぞれの教室にいる。珊瑚と翡翠は1年1組、柘榴は1年4組だ。


「入学式が終わったから安心しろよ、この後学年別の交流会があるから第2体育館って言って2階の方に体育館があるから皆んなで集まってもらう。まあ、ちょっとしたゲームをするだけだ。じゃあチャイムが鳴るまで話してていいぞ。」と先生が言い終わるとみんな喜んで話し込む。


「珊瑚、この学校は知り合いが少なくて寂しくない?」翡翠はニヤニヤしながら言う。「なんでニヤニヤしてるのよっ!」珊瑚は釣られて笑いそうになりながら言う。「どうせまた中学校で噂になった柘榴と話せって言うんでしょ!」周りの数人にチラッと見られているのを気にしつつ言う。


翡翠はニヤニヤしたままの顔で「当たり〜、でも本当だよ?珊瑚は別になんとも思ってないかも知れないけど、向こうは本気なんだよ分かってる?」翡翠は急に真剣な顔になってそう言った。「えーっ!嘘だ、絶対何かの間違いだよ。全然接点ないのに何で!?」周りの女子の何人かは完全に聞こうとしている。


「だって珊瑚かわいいじゃん、…中身が。」「それ見た目はブスって言ってるようなもんじゃん。」「見た目はそこそこよ、うち的にはそういう子が柘榴君好きなんだと思うよ?」「もう、からかわないで!」そんなこと話しているとチャイムが鳴った。


「さあ、みんな体育館に行くから並ぶぞ。背の順とかは先生が魔法で測ります。」

と言って先生が杖を振るとみんなの身長がそれぞれの頭の上に○○cmという感じで表示されている。珊瑚は3番目だ。翡翠はその後ろ。


「やったー翡翠の近くだ♪」「私の方が背高い〜」ざわざわとしている。「静かに並べよ〜」先生はそこまで気にしてなさそうだ。まあ交流が楽しみで騒がしいのは予想されていただろう。みんな並んで2階に上がり体育館に入った。廊下にはいくつか扉があり、2年生の教室がある。保健室が体育館の横にあった。体育館はさっきの体育館よりは狭いがそれでも普通の体育館の広さではあった。もう既に5組と3組はそこにいたが2組と4組がいない。


どうやら後ろにいるようだ。みんなステージの前に並び終えると、「みんな集まったかい!僕は柘榴、今日はこの交流会の司会を務めます。」「同じく司会の、葡萄(ぶどう)です。柘榴君、張り切りすぎよ?」と先輩に突っ込まれると皆笑っていた。


「ちよっと〜、柘榴君ってこんな人なの?私には無理かなぁ。」「そんなことないって、きっとわざと明るく言ってるのよ。皆んなの緊張和らげるために。ていうか一応友達だよ?」


「え!?」珊瑚は驚く。その話し声が聞こえてしまったらしく、「そこの二人は何を話しているのかな?教えてくれない?」と聞かれてしまった。「え、えーと…」「柘榴君のこと話してました、ごめんね!」

と翡翠がすかさず言った。


すると柘榴は、「モテる男は辛いね!」と言った。皆んなに大ウケだ。でも本人はどんな内容話していたんだろなと結構気にしていた。葡萄は少し嫌そうな顔をして、「さあ、皆さんゲームをしますよ、まず最初は…タロットゲームです。」と言うと歓声が上がった。「ルールは簡単、タロットの呪文を唱えて、大アルカナの中で同じ絵柄の人を見つけてペアになるゲームです。もしペアが見つからなかったら、葡萄先輩か僕とペアになってもらいます。」柘榴がそう言うと「えー」とか、「おー」とか、「なって見てえわ逆に」と言う声が聞こえた。


「珊瑚良かったじゃない、これでペアが見つからなくても大丈夫ね、しかもタロット好きでしょ?」「うん。でもペアが見つからないのはやだなぁ。」ステージからの視線を感じつつ珊瑚は呟く。翡翠は誰がその視線を送っているかわかるのでニコニコしている。


「私が合図を送りますね。柘榴君はまあ、そこら辺うろついてて?」「分かりました。」「では行きます、よーい!」ピーっと笛の音が鳴る。


皆んな「大アルカナ、出てこい!」とか、「大アルカナよここに来るべし」とかそれぞれ自分で少しアレンジした呪文を唱える。呪文は人によってどういう風に唱えるかは個人の差があり、かなり独特な呪文を唱える人もいるし、ザ・中二病もいるし、見本と同じ人もいる。


「導かれし大アルカナは何?」これが珊瑚の呪文。「大アルカナあるかなっ?」これは翡翠の呪文。

普段お笑いを見てるせいだと言われている。珊瑚は小説の読みすぎ。性格や普段の行動が影響しやすいらしい。柘榴も一応アルカナを呼び出すがペアがいない人がいたら意味がない。「僕の大アルカナ出てこい!」


珊瑚はXIVの水瓶を引いた。翡翠は女帝を引いた。皆んなペアになったりまだ探していたりしている。紺色の髪で黒い目をした、青玉(せいぎ)が珊瑚のところに来た。「もしかして君水瓶だったりする?」「うん、同じ…」「どうやらペアのあまりはいないみたいだし、海山さんペアになってくれる?」


珊瑚は二人の男子に話しかけられてしまった。青玉と柘榴はバチバチしているようには見えない。翡翠はこの状況を察して、「珊瑚、後悔しない選択肢にしてよね」と耳打ちして「じゃあ私は女帝なのでこれで!」と去って言った。「えー、翡翠行かないで!」と珊瑚は物惜しそうに言う。


何故接点もない二人がペアになってくれと言うのか柘榴のことは翡翠に言われたせいで少し意識してるけどもう一人の青玉に関しては生活委員だった人としか知らないから余計訳がわからない。


「海山さん、確か君は文化委員だったから話したことあるよね?」と柘榴に言われて珊瑚は思い出した、確かに文化委員で会ったことはあるがクラスが違うため全然分からなかった。「あ、そっか!私のこと珊瑚でいいよ羽元君。」珊瑚はにこやかに言う。そして二人は座る。青玉は顔色変えずに別のペアを見つけて座った。


「あ、じゃあ僕も柘榴って呼んでもらえるかな?」と言われて、珊瑚は少し照れ臭そうに「じゃあ…柘榴君、改めてよろしくね!私は1年1組だよ。」と言った。「よろしく、珊瑚。僕は1年4組だから少し遠いね。」「うん。」


翡翠は金髪の黒目男子の奏と一緒に座って「へえ、涙目君よろしく!でさ、あの二人…私応援してるんだけど協力してくれない?」と翡翠は言った。もちろん珊瑚と柘榴のことだ。「いいよ、面白そうだし。」「やったぁ!これからどんどん味方増やしてこっと。」「まだ増やすんだ。」「もちろん!」


葡萄「余ったペアは居なさそうなので続けて次のゲームをします。」また歓声が上がる。「次はこのペアのままするゲームだよ。」「へえー、じゃあ翡翠とは離れ離れかなぁ。」少し寂しそうな顔して珊瑚はうなだれた。「翡翠が居なくても、僕がいるから一人じゃないよ。」と優しく言ったが珊瑚にはあまり効き目はないようだ。「そうだね、柘榴君がいるもんね…。」


「酷いなぁ、珊瑚にそう言われると傷つくなぁ。」と悲しそうに柘榴は珊瑚を見つめている。珊瑚はすぐ目をそらす。「次のゲームは、宝石ゲームです!今回はそのペアのまま行ってください。魔法は禁止です!それぞれメモに書かれた物または人を連れて来てください。私が合っているか違うか採点します。」

また笛が鳴り始まった。


「珊瑚!頑張ってね!」「そんなこと言うなら近くで言ってよ!何でそんな離れて言うの!」「いや、さっき言ったでしょ!その噂本当だって。」「それって何の噂のこと?」柘榴が聞くと翡翠は慌てて「あ、えーと…」と口ごもった。柘榴は何故かニコニコして、「珊瑚、翡翠はほっといて行こうか。」と言った。翡翠も嬉しそうにニコニコして、「奏くん、あの二人に負けないようにしましょう。」「うん、柘榴!勝負だぞ!」「ああ。」


「ちょっと、翡翠一緒にしよ「珊瑚、まずメモを取りに行かなくちゃね。」」「もおー。私の言葉遮らないでよ!」柘榴は珊瑚の腕を掴み少し怒ったようにつかつかとメモ用紙の置かれたところに行く。「奏に負けたくないんだ、その…協力してくれないかな?」柘榴の気迫に押されたのか珊瑚も「わ、分かったよ。」と言う。


二人ともそれぞれメモ用紙がある。柘榴はメモ用紙を見てポケットに突っ込んだ。珊瑚は「ペアの好きな食べ物」と書かれていた。魔法で出してはいけないらしい。なので何処かにあるのだろうけど分からない。もしかしたら購買部に頼めばいいのかもしれない。


「柘榴君は何だった?」「えーっと、君の好きなもの。」「えー、何それ具体的じゃない!」「しょうがないよ。で、何が好き?」キラキラした目で見られて一瞬意識しかけた自分を恨む珊瑚。「小説。指輪物語が好きなの。」「へー、指輪物語ってファンタジー?」「もちろん!で、私はペアの好きな食べ物だって、どこで貰えるかなぁ?」


柘榴は少し考えて、「購買部の部室に行けばいいんじゃない?確か1階の活動室だったはず。」「ならすぐだね!指輪物語は図書室だからこの階だよね?」「うん、じゃあまず本だね。」二人は走って体育館を出るとまっすぐ奥の方に図書室という看板を見た。他にも何人か入っているところを見る限り、似たようなお題があるのかもしれない。


「失礼しまーす。」二人とも同時に言って入る。「小説はここの棚。確か私見学の時に見たな。」「という事は図書局希望?」「そうなの。あ、これだ!」確かに指輪物語と書いてある。「よし、ここには用がないから次は1階だね。」「さっき階段を見かけたからそこで降りよう。」図書室は第2体育館から見て奥の右の扉だが、階段は体育館から少し離れた左のほうにある。二人は今度は急ぎ足で階段を駆け下りていく。1階にも人がいる。


しかし翡翠の姿はない。恐らく別のことをしているのだろう。購買部と貼られている部屋があった。

階段のすぐ近くの扉をあけて入ると、柘榴は「すみません!パンケーキありませんか!」と大きな声で言ったので周りの人が驚いた顔をしている。「ちょ、ちょっと声大きすぎていうか私まで目立つよう〜」珊瑚は後ろに隠れていう。「…そう言えばいつまで腕掴んでるの?」「あ、ごめん。」慌てて手を離してパンケーキを受け取ると「急ごう。」と言った。「このパンケーキ崩れないように魔法で加工されてるから余裕だね!」「確かに。」「失礼しました!」と足早に購買部の部室を出ると第2体育館へ急いだ。


何とか葡萄先輩に話しかけた。「先輩…終わりました…」「これがメモです…」柘榴の言葉に続いて珊瑚が言い、メモとお題のものを渡した。「えーっと…合格です!一番おめでとう!」「や、やったー!」

「やった!」二人とも抱き合おうとして慌ててやめた。「ご、ごめん抱きつこうとして。」「こちらこそごめん…まだ友達なのに。」「柘榴君、まだって何ですか?」「ぶ、葡萄先輩…いや〜先輩は鋭いですね!何でもないです。」「友達です友達!」「そう。なら良かった。」その時の葡萄は何故か冷たい目で珊瑚を見ていた。その後翡翠たちも戻ってきた。こちらも一発合格した。「あれ、いつの間にそんなに仲良くなったの?」「翡翠こそ。」「え」「奏、翡翠と仲良いなぁ。」「気のせいじゃないか?翡翠とは近所だし。」そうしてその体育館で挨拶をして皆帰った。


「楽しかったね、珊瑚。」「うん!最初は心配だったけど楽しかったよ。」

「やあ珊瑚!僕も一緒に帰っていい?」「うん、いいよ。」「私はもちろんいいよ♪ていうか珊瑚が男子に冷たくしないって珍しい。」「それが中学で同じ委員会だったもんで…」「よお、柘榴。俺を忘れるなよ?」「青玉!ごめんな先行ってて。」「まあそんなもんだと思ったよ。」読者が忘れているかもしれないけど、最初のタロットゲームで珊瑚とペアになろうとしていた人。でも珊瑚のことが好きなわけではない。


「柘榴、いい感じか?」「じゃあ私青玉君と話すから珊瑚は柘榴君と一緒に話してていいよ?」「いや、私は翡翠と話したいの。」「珊瑚がそういうなら僕は先帰るかな?」「あ、いやいや柘榴君遠慮しないで珊瑚と話していいよ!ほ、ほら珊瑚!優しくしてあげなさいよ!」「何で私が責められてるの!?」「海山さん、葡萄先輩に狙われる前に柘榴と仲良くしたほうがいいですよ。」「何で?」「後で後悔しますよ?」「え?そんなことないと思うけど…」「そんなに自信があるんですね!安心しました!行こう翡翠!」「うん!」「翡翠~行かないで!」「珊瑚…やっぱり君は僕のことがそんなに嫌?」

「そ、そう言われても…私男子と二人きりって苦手で…。」目を逸らしながら言う。どうも異性の目をじっと見ながら話すのが苦手なのだ。「そう…じゃあ少しずつ治そうよ。」

「え、治す?」今度は柘榴の方を見た。キョトンとした顔をして。「ほら、何回か会ううちに慣れるよ君も。だからいちいち異性に怖がる必要なんてないよ。珊瑚に僕は特に話しかけるだけだし珊瑚も僕と話すだけでもいい。だから、翡翠と話すときぐらいリラックスして欲しいんだ。」「う…頑張ってみるよ。」

予想外のことを言われて少し反応しづらそうに言う。


_____今のところはまだ、特に異変は起こっていない

キャラの本名載せときます。

海山 珊瑚、原田 翡翠、羽元 柘榴、山口 青玉、野山 葡萄、涙目 奏

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