神童
文章は拙いです。
1. プロローグ
夜の街に、1人の男が佇んでいた。その男はどこか寂しそうで、だが周りに威圧感を与えるようなオーラがあった。
「はぁーあ。いい加減にしないとな。
これで5回目だしな。」
50人ほどの893と呼ばれるような奴らに囲まれて、だるそうに呟いた彼は、右手を耳の隣に、左手を心臓の辺りに置き、腰を落として構えた。
その構えは、プロレスにも似ているが少し違い、かといって空手でもなく、いうなれば、
数多くの実戦で磨かれた喧嘩術のようだ。
「行くぜ。 覚悟はいいか?」
3分後、その場には、大量の人間だった”もの”があった。
ーー翌日ーー
今、俺は師匠とファミレスで向かい合っていた。
「結構いい線いってるでしょ。50人を3分だぜ、合格だろ?」
「まあ欲を言えば2分をきって欲しかったんだが、いいだろう。合格だ。」
「よっしゃー!」
「これからも鍛錬は続けるんだぞ。」
「分かってるって。今までもちゃんとやってただろ?」
「話は以上だ。力也、もっと強くなれよ。」
「おう!」
明日から俺は、高校生だ。自己紹介もあるだろう。他のクラスメイトと一歳離れてる理由を誤魔化そうか、それとも正直に話すべきだろうか?
ーー 翌日、教室内でのこと。ーー
では次は、神野力也くん。自己紹介してね。
「神野力也です。病気で1年病院にいたので
16歳ですが、敬語などはいらないので、気楽に接してください。よろしく。」
「一個上なのか!」
「あの目は俺らを睨んでるよ!怒らせたかな?」
「なんか問題起こしたんじゃない?」
心ない言葉を聞きながらも結局誤魔化すことにした俺は、無事に自己紹介を終えたが、物心ついた時から格闘技に打ち込んでいたため、クラスメイトと話が合わず、顔はそこそこいいと自分では思っているのだが、女子も少し話すと飽きて別の友達と話していた。そもそもテレビもニュース番組しかみないのだから、パズ○ラやモン○トが分かる訳が無い。師匠から携帯だけは渡されたが。
あ、身体に関してだったら自慢できる。ゴリマッチョではないが、身長は188cm、体重は75kg、体はどこも引き締まっていて、裸になれば、夥しい数の傷跡がある。鍛錬と実戦により出来た傷だ。今では傷がつくようなヘマはしないが昔はよく血だらけになったし。
そして、学校からの帰り道。
俺はとても眠かったので、走って帰ろうかと思った矢先、地面が何かの模様を描いたかのように光った。もちろん、ラノベなど読んだ事もないので、このときはまだこの光が魔法陣だということに気づかなかった。
「え、なんだこれ?う、うわ〜〜〜!」
俺はその光に引き込まれ、地球という世界から神野力也という存在が、消滅した。