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肩透かし

肩透かし


 反則技だな、というのが竜軌の感想だった。

 招かれた結界はフェイク。囮だった。まっさらに平坦で赤い空間が広がる。

 がらんどうとしている。

 微睡もうとした六王の柄を蹴って起こす。

「寝惚けるな。……ああ、起き通し。徹夜だな。それがどうした。肝心要の働きどころだろうが。…美羽も見てないのに?うるさい、あいつは別にいるんだ。……お前、もう一回、俺のことを間抜けと言ったらへし折ってやるからな」

 六王は、出来るもんならやってみろと言ってから黙った。

 神器を持つ存在はそれなりにいるが、自分の神器と正確に会話出来るのは「聴く」巫である竜軌だからこそだ。

(結界を、二つ。同時に拵える。真白でさえ出来るかどうか。命を捨てた妖術か)

 狂気の極みでは秀比呂のほうが一歩、上を行っているようだ。

 竜軌が美羽の愛を勝ち得ていなければ、或いは逆だったかもしれない。

(俺を捨て置いても美羽に行くか。なりふり構わずだな。しかし坊丸がいる)

 長ずれば鬼武蔵と呼ばれた兄・森長可(もりながよし)と並ぶ名高い武将となるであろうと称された男が、美羽を守っている。



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