4、バナナ王国へ届いた手紙
バナナ王国の総力を結集してバナ子を捜索したが、結局バナ子は見つかることなく次の朝を迎えてしまった。
私が自室で悲壮に暮れていると、ドタドタとした足音が遠くから聞こえドアの前で音が消えると、次に耳をつんざく様なドアのノックがやかましく鳴り響いた。
「バナ王! バナ王!」
ドアの外から聞こえる声は家政婦の声だ。なにやら緊迫した様子なので、私はバナ子が見つかったのかと思い勢い良くバナナの形をしたドアを開ける。
「どうした? バナ子が見つかったのか?」
私は声を張り上げて家政婦に問い詰める。
しかし、家政婦は顔を少し落とし「いえ」と申し訳なさそうに言った後「これがバナナポストに入っていました」と私にスッと黄色い封筒を差し出した。
封筒の表には『バナ子は預かった』と書かれていて、日付は今日の日付になっていた。
私は封筒を急いで開け、中を見る。中には白い紙が入っていた。
紙を取り出し、紙に書かれていた文面に目を走らせる。
『バナ子は預かった。俺はこの王国が建てられる前にこの土地に昔から住んでいた妖怪だ。追い出されて他の土地を転々としていた。今まではしょうがないと思っていたが気が変わった。俺はやはりこの土地が好きだということに気づいたのだ。なのでこのバナナ王国のある土地をかけて勝負しようじゃないか。聞く所によると今のバナ王は歴代でも最高の戦士らしいではないか。私が勝てばバナナ王国の土地は私のものだ。バナ王が勝てば俺はバナナ王国の土地を諦める。バナ子はどちらが勝とうが負けようが帰す。ただし、勝負を受けなかった場合はバナ子の命の保証はできない。勝負は明後日12時、場所はバナナコロシアムで行う。武器は何を持参しても良い、以上だ』
私は読み終わるとその紙を手でグシャと握り潰した。




