第6話】 『ゼロの家にお呼ばれした日、予想以上に“家庭が災害”だった。』 ――家族全員が天災。心して挑め、ワン。
『ゼロの家にお呼ばれした日、予想以上に“家庭が災害”だった。』
放課後。
ワンは帰り支度をしていた。
今日こそは静かに家へ帰るつもりだった。
しかし。
ゼロ
「ワンくん!!今日うち来ない!?」
ワン
「……また爆発する気か?」
ゼロ
「しないよ〜!今日はお母さんが“絶対に安全な晩ごはん”を作ったって言ってたし!」
ワン
「ゼロ家の“絶対”は信用できねぇ。」
リム
(……でも、行かないとゼロが寂しがる……)
ワン
「……はぁ。わかったよ。行けばいいんだろ行けば。」
ゼロ
「やった〜!!じゃあ乗って!」
ワン
「乗って?……って、それ何!?」
ゼロは、
妙にピカピカした自転車(?)のような何か
に跨っていた。
ゼロ
「今日のために改造した“二人乗りスパイスクーター”だよ!」
ワン
「絶対に乗りたくねぇ!!」
ゼロ
「え〜大丈夫だよ?加速すると光るだけだから!」
ワン
「光る乗り物はたいてい爆発する!!」
だがゼロに強引に後ろへ乗せられ、
二人は出発した。
◆ゼロの家までの道のり:危険な“光の暴走”
ゼロ
「いっくよ〜!!」
ウィィィィィン!!!
スクーターが輝きだした。
ワン
(いやな光……この光は絶対よくない光……!!)
ゼロ
「加速!!」
ぼんっ!!
爆発はしなかったが、
衝撃でワンの魂が一瞬抜けた。
ワン
「かッ……加速の仕方が暴力的なんだよ!!」
ゼロ
「風が気持ちいいね〜!」
ワン
「お前だけだよ!!!」
信号も安全運転もほぼ無視しつつ、
ゼロの家に辿り着いた。
◆到着:ゼロの家、意外と普通……に見えたが
「ただいま〜!」
ゼロが玄関を開けると、
中から女性の声が響いた。
母
「おかえりゼロ〜。あら、お友達?」
ワン
「あ、はじめまして。ワンと申しま――」
どっかーーん!!!
キッチンのほうから爆発音。
母
「あら〜……またケーキの生地が爆発しちゃったわ〜」
ワン
「“また”!?!?」
母
「今日は“普通のケーキ”を作ったのよ?
爆発しないように工夫したのに……」
ゼロ
「お母さん、火薬の量ちゃんと減らした?」
母
「もちろん!いつもの半分にしたわ!」
ワン
「半分でも入れるな!!!!」
リビングを見ると、
床には白い粉(砂糖か、爆発した生地か)が積もっている。
ワン
(……この家、やっぱり“ゼロの遺伝子”が強すぎる……)
◆父登場:もっとヤバかった
その時。
天井裏からゴトゴト音がした。
父
「ただいま〜……ちょっと帰り道で敵(仮)に遭遇してさ〜……」
ワン
「天井から入ってくるの!?!?」
父は黒いスーツを着た渋い男性。
しかし何故か片手に生きている鳩を持っていた。
ワン
「なぜ鳩!?」
父
「尾行されてるかと思って、
途中で適当に捕まえた」
ワン
「用途が雑!!」
ゼロ
「お父さん、その鳩ね、昨日も捕まえてたよ〜?」
父
「え、同じ個体!?ごめん!」
鳩
「クルル……(慣れてる)」
ワン
(鳩もこの家に順応してんじゃねえか……)
◆晩ごはん:ゼロ家の“安全な食卓”
母
「さ、お夕飯にしましょう〜!今日は豪華よ!」
テーブルには――
・光るカレー
・回転するサラダ
・音が鳴る味噌汁
・時々横にスライドするハンバーグ
ワン
「食べ物が動くな!!」
ゼロ
「お母さんは料理が好きなんだよ〜!
“食卓がにぎやかになるように”って!」
父
「俺も手伝ったんだ。ハンバーグは“逃げる仕様”にした」
ハンバーグ
スススス……
ワン
「捕食者から逃げる獲物じゃん!!!」
ゼロ
「じゃあ、ワンくんには特別に!
“逃げないハンバーグ”あげるね!」
ワン
「普通のハンバーグを“特別”って言うな!!」
◆食後:ゼロの部屋でさらにカオス
ゼロの部屋は――
かわいい部屋 × 明らかに危険な発明
で構成されていた。
ゼロ
「これね!私が最近作った“時間短縮マシン”!」
ワン
「えっ、すごいじゃん!これだけはまともな発明――」
ゼロ
「時間を“短縮する”って、
要は“時間をギュッと押しつぶす”の!」
ワン
「説明が物騒!!!」
ゼロ
「ほら、スイッチ押すと……」
ピッ
ぼんっ!!!
空間が軽く震えた。
ワン
「おい!!!」
ゼロ
「ちょっとだけ時空が圧縮されただけだよ!」
ワン
「“だけ”の範囲超えてる!!」
父(廊下から)
「あ〜ゼロ〜!
夕食の皿、時空震で全部割れたぞ〜!」
ゼロ
「はーい!」
ワン
(……なんでこの家、まだ存続してるんだ……?)
◆オチ:帰りのスクーター
帰り道。
ゼロ
「今日はありがとう〜!」
ワン
「いや……こちらこそ……なんか……」
ゼロ
「じゃあ送ってくね!」
ワン
「え、またあのスパイスクーター!?!?」
ゼロ
「安心して!今日は安全運転モードだよ!」
ワン
「それなら……まぁ……」
ゼロ
「ON!」
スクーター
ピカァァァァァッ!!!
ワン
「全然安全じゃねぇ!!!!!」
そして夜の街へ爆音とともに消えていった。
――今日もゼロの人生は、平和でカオスだ。




