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第1話 『ゼロ、登校初日にスパイ道具を誤爆する』 ――ゆるスパ学園は今日も平和(?)です

【朝:ゼロの部屋】


 ゼロはいつものように遅刻しそうだった。

 しかし、本人はまったく慌てていない。


 ゼロ

「よしっ、今日こそは時間通りに登校するぞ〜!」


 ※既に10分遅刻している。


 ゼロは枕元に転がっていた“謎の腕時計”を手に取った。

 スパイ用ガジェット「瞬間移動ウォッチ」である。


 ワン(昨日)

『絶対に触るな。

 これは試作品だ。床ごと吹き飛ぶ可能性がある。』


 ゼロ

「え?でも時間ないし、押すだけでしょ?」


 ピッ。


 ゼロ

「あっ。」


 次の瞬間――

 部屋の中央にぽっかり空いた穴から、

 洗濯物だけが異世界へ転移した。


 ゼロ

「えええええ!!?私じゃなくて洗濯物!?

 なんで!?私、今日ジャージで学校行くの!?」


【学校への道:ワンと合流】


 ワン

「……お前、なぜジャージなんだ。」


 ゼロ

「洗濯物が全部異世界に行っちゃったの。」


 ワン

「え……?異世界……?

 ……聞かなければよかった。」


 二人は並んで歩きながら、今日の任務の確認をする。


 ワン

「今日の任務はこれだ。

 “校長先生のひげが本物か偽物か確認せよ”。」


 ゼロ

「え、そんなの任務って言わないよね?」


 ワン

「本部の人間が考えたんだ。

 深い理由なんてない。」


 ゼロ

「スパイって…意外とヒマなんだね。」


【教室:委員長登場】


 委員長

「ゼロさん!また遅刻ですよ!

 ……その格好は?」


 ゼロ

「異世界に服を吸い込まれちゃって〜」


 委員長

「説明になってません!!」


 ワン

(慣れって怖いな……。)


【昼休み:敵組織が登場】


 校舎裏。

 ブラック・キャンディ団の幹部、キャンディレッドが潜んでいた。


 キャンディレッド

「ついに来たぞ……!

 校長の“伝説のひげ”を奪う時が!!」


 キャンディブラックたち

「うおおおおお!!(よくわかってない)」


 そこへ偶然通りかかるゼロ。


 ゼロ

「あれ〜?知らない人たちだ〜」


 キャンディレッド

「出たなゼロ!!昨日の爆発の借り、返してもらうぞ!」


 ゼロ

「え?昨日の爆発?私じゃないよ!」


 ワン

「お前だ。」


【戦闘(?):ゼロの勘違い攻撃】


 ゼロは、ポケットからスパイアイテムを取り出す。


 ワン

「待て。何を出そうとして――」


 ゼロ

「ほら、煙幕ボール!」


 ポイッ。


 ワン

「それ、煙幕じゃなくて“自動洗浄ボール”だ!!」


 次の瞬間――

 ボールが弾け、敵もゼロもワンも

 ものすごい勢いで洗濯され始めた。


 キャンディブラック

「ぎゃあああ!!目が!洗剤が目に!!」


 ワン

「服の汚れが……ッ、落ちていく……!」


 ゼロ

「わぁー!泡の海〜〜!!」


 何が起きているのか誰にもわからない。

 ただ、敵が全員つるつるピカピカになって倒れていることだけが確かだった。


 キャンディレッド

「き、今日はこのくらいで勘弁してやるぅ〜!!」


 逃げていく敵。

 ※足が滑って3回転びながら。


 ワン

「……これを本部は任務成功と報告するのか?」


 ゼロ

「うん!きっとそうだよ!」


 ワン

「“うん”って言えるお前が羨ましい。」


【放課後:肝心の任務結果】


 ゼロとワンは校長室へ。


 校長

「ひげ?これは本物だよ。触ってみなさい。」


 ゼロ

「わぁ〜!もふもふ〜!」


 ワン

「……本物ですね。本部に報告します。」


 校長

「なんだい君たち。ひげフェチかね?」


 二人

「違います。」


【帰り道】


 ゼロ

「今日もいろいろあったね〜!」


 ワン

「“今日も”じゃない。“毎日”だ。」


 ゼロ

「でも全部なんとかなったし、問題なし!」


 ワン

「……お前がそう言うなら、まあいいか。」


 こうしてまた、

 ゼロとワンのゆるい一日が終わる。


 明日もまた、

 どうせ何かが起こる(ゼロのせいで)。


 ――ゆるスパ学園は、今日も平和。

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